日本人が豚・鶏・牛の肉しか食べないわけ
日本人は食肉というと豚肉・鶏肉・牛肉がほとんどで
それ以外の動物の肉はほとんど食べませんよね。
羊肉は北海道や岩手県で消費されているようだけれどそれ以外では寡少。
ヤギの肉は沖縄県で食べているようだけれど他県では珍しいもの。
馬肉は熊本県をはじめ九州地方で消費が多いようだけれどほかでは少ない。
クジラ肉はかつては広く食べられていたけれど、一部の漁港周辺だけに限定されるようになりました。
このほか飼育動物ではアイガモ、アヒル、トナカイ、ウシガエル、シチメンチョウ、ダチョウなどの肉もありますが、
どれも見かける機会が少ないですよね(地域差もあるでしょうが)。
とくにヤギの肉は世界で最も消費量が多い畜肉であるとされているのに
(ものの本によると、世界で消費されている畜肉の70%ほどがヤギ肉であるとか)
日本でほとんど手に入らないのは異様さすら感じます。
また古来日本人が食べていたという各種のジビエ(ウサギ、ツル、イノシシ、シカ、カモシカなど、アイヌ文化も含めればヒグマなど)も現在はまず食べませんよね。
いちばんの鍵となる理由は「市場に出回らないから」でしょうけれど、では市場に出回らない(または出回らせたくない)理由は何なんでしょう。
上に書いた肉のうち、市場に出回る量が少ない理由がちゃんとした論点に基づいて納得のいくように説明されているのはクジラだけです。ジビエであるうえ捕獲数が制限されていますから。
※当たり前ですが、「少量とはいえ生産しているんだから販売所に行くなりネットで注文するなりで買えるじゃないか」じゃあ回答になりませんよ。「市井の食料品店で日常的に手に入るレベルで流通していないのがおかしい」と申してるんですからね。
単に飼育や繁殖などの難しさの問題でしょうか?
でもそれなら、世界で圧倒的に生産量の多いヤギが日本ではほとんど食べられていないというのがおかしい。アフリカ諸国で一般大衆の人が伝統的に飼育しているようなヤギなど、日本の文明度を考えれば、高度な繁殖技術が考案されていてしかるべきはずだからです。
それとも付加生産物(ニワトリは卵を産みますし、ウシは牛乳を出したり革をいろいろ加工したりします)などの関連でしょうか?
でもブタの付加生産物なんて何がありましたっけ。体毛(ブラシ用)とか?または学術用途でいろいろ使われるようですが、卵や牛乳・牛革に比べればたいした分量にはなりませんよね。
あるいは加工技術や衛生に関する問題とか?
でもこれだって日本の学術知識と技術力があれば難なくこなせるでしょう。たとえ現段階でこれらが無くても改めて研究を始めればよいだけです。日本ならばこんな知識や技術はすぐにものにできます。
それとも流通の問題でしょうか?でもブラジルやオーストラリアなどから食肉を輸入している現状をかんがみれば、日本国内の輸送なんて大したことはありませんよね。
あるいは、儲かる儲からないというくだらない発想(我々の進歩をいちばん阻んでいるのであろう思想)に振り回されているためでしょうか?
だとすると、日本の食卓をわびしくしているのは日本が経済大国であるからに他ならないという一見矛盾するような結論が出てきます。
そもそも皆さんは、食肉の種類がブタ、ニワトリ、ウシの3種類だけとあまりに少なくてつまらない、さびしいと思わないんですか?
魚介類は何十種類も食用にしているし、植物(野菜・果物・穀物・キノコ・海藻など)は悠に200種類以上を食用として扱っているでしょう。
肉だって、可能な選択肢は上で書いたようにたくさんあるのですから、もっといろいろな動物の肉を味わうことができるのが当然のはずです。日本の文化や文明のレベルが高ければ。
「魚は何十種類も食べているんだから肉は3種類あればよい」なんていうのは屁理屈ですからね。魚介類の種類が多いのならば肉だって10種類くらいあってもよいのにそれをわざわざ拒否しているのがおかしいんですし、生物学的分布域が気候や地形などの条件によって制限されやすい魚介類や植物性食品とは違って、多くの畜肉は日本国内でもじゅうぶん生産できるものです。もちろん生産が軌道に乗るまでは野菜類などよりも時間が掛かるでしょうが。
※日本の困った現状を打破する意欲のないバカは回答しないでね。
お礼
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