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落丁、乱丁ではない本のページの不備
あるべきページが抜け落ちていることを 落丁 ページはあるが順番が入れ違っていることを 乱丁 字が間違っていたり抜けていると誤字脱字 と言いますが、それ以外の、例えばページが曲がっていたりとか、上下逆さまだったり、という場合は何ていうのですか? そういえば、どうして頁ではなく丁なんでしょう? ご存知の方、よろしくお願いします。
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こんにちは。 まず、「丁」という字ですが、「ひら」、「枚」の意味で、もともと書物の紙数を数えるのに使った字です。ページという概念や数え方は、明治時代以降、両面印刷ができる洋紙が入ってきてからのもので、それ以前の和紙は片面しか印刷できず、それを折って袋とじにしていました。その袋になる一枚を丁と呼んでいましたが、その名称を洋紙導入後も転用したので、今日も落丁、乱丁と呼びます。 落丁、乱丁以外の用語もいろいろあります。われわれ一般の人間は、たぶん、ページの折れや曲がりも、「乱れている」ということで、乱丁に含めて考える人が多いと思いますが、専門用語はかなりたくさんあるようです。製本機械の不良でうまく折れず、部分的にもぐりこんで折れてしまうものを、「もぐり」、「断裁もぐり」、「折れ込み」などと呼びます。ページの曲りが起きるのは、印刷時ではなく断裁時でしょうから、「断裁曲り」という用語がそれにあたるのでしょう。そのほか、印刷機の調整不良で、文字や絵柄がずれて二重に印刷されてしまうのは「ダブリ」、表面に刷ったインクが、次に印刷した紙の裏面についてしまうことを「裏付き」、多色刷りの時に版がずれてしまうことを「版ずれ」または「見当ずれ」といいます。 そのほかにも、「変丁」、「増丁(取り込み、2枚差し)」、「グル」「ズレ・タレ」「片綴じ・綴じなし」「断裁袋残り」「白付き」「字切れ」「背ずれ」「やぶれ」「かぶり」などなど、意味は詳しくわかりませんが、印刷・製本業界での専門用語があるようです。上下逆になっている場合の名称は、特に見当たりません。こうした不良品は、工程途中でチェックしてハネていくでしょうから、われわれの目に留まるものは少ないと思いますけれど。 参考URL 出版業界の豆知識(丁の意味) http://www.1book.co.jp/002891.html 乱丁・落丁 http://www.koei-printing.co.jp/glossary/ranchyou_rakuchyou/ もぐり http://www.koei-printing.co.jp/glossary/moguri/ ダブリ http://www.koei-printing.co.jp/glossary/daburi/ 裏付き http://www.koei-printing.co.jp/glossary/ura_duki/ 版ずれ(見当ずれ) http://www.koei-printing.co.jp/glossary/hanzure/ 丁合い http://sei-hon.jp/glossary/words/%92%9A%8D%87%82%A2.html 「製本加工ハンドブック」紹介ページ(トラブル用語が出ています) http://www.jagat.or.jp/archives/6743 中とじ製本のトラブルと対策 https://books.google.co.jp/books?id=VwkItbkvAwYC&pg=PA138&lpg=PA138&dq=%E5%A4%89%E4%B8%81%E6%9C%AC&source=bl&ots=SaITMRmpxm&sig=59AdzrNSXGGLtoMJb_8GK_7OqJg&hl=ja&sa=X&ei=7IITVeGQHYLXmAXH-IHoAg&ved=0CB4Q6AEwAA#v=onepage&q=%E5%A4%89%E4%B8%81%E6%9C%AC&f=false 以上、御参考まで。
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- chie65536(@chie65535)
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>例えばページが曲がっていたりとか、上下逆さまだったり、という場合は何ていうのですか? これらも「乱丁」と言います。 乱丁は ・ページが入れ替わっている 以外に ・本文と表紙が逆に綴じられている ・本文の一部が逆に綴じられている ・ページの一部が折れて綴じられている ・ページがズレて綴じられている ・裁断不良でページが袋綴じ状態になっている ・ページが傾いて綴じられている など「落丁以外の乱れすべて」を含みます。 >そういえば、どうして頁ではなく丁なんでしょう? 「丁」は「和本」が元になっています。 和本は、片面にしか刷れない和紙を使います。 2ページ分を1枚の和紙の片面に刷って、真ん中で折って、裏表に文字が来る状態(袋綴じの状態)にしたのを「1丁」と数えます。 以下の画像のような400字詰原稿用紙も、左右で2ページになってて、真ん中で山折りに出来るように、真ん中に印が付いています。 http://www.hmpage.jp/gazou/youshi/genpri01.jpg この原稿用紙1枚を真ん中で山折りにして裏表に字が来るようにしたのが「1丁」です。 両面に印刷が出来る洋紙が使われ始めたのは、明治に入ってからです。 洋紙に両面印刷するようになるまでは、本の1枚は「丁」と数えていて、頁と言う概念そのものが無かったのです。 なので、古来よりの「丁」の字を用いるのです。
お礼
原稿用紙が馴染み深くて、イメージしやすいですね。 回答ありがとうございました。
- technatama
- ベストアンサー率45% (416/918)
「IIHОEの書籍紹介ブログ!」 http://blog.canpan.info/npomanagement/archive/212 で、〝乱丁・落丁本はお取り換えいたします〟の説明文中に、 「乱丁」と「落丁」の用語については説明もついていますが、 それ以外の不良装丁については、具体的に 〝ひどい汚れや破れ・折れ・傷があったりした場合〟 と書かれていますので、これらに関する用語はないのでしょう。 このブログは出版関係者のものですから、信用できる情報だと思います。 「丁」を使用する理由に関しては、下記URL「知っておきたいライター用語」の中に解説があります。 http://www.writer-map.com/words/ra/%E8%90%BD%E4%B8%81%E3%83%BB%E4%B9%B1%E4%B8%81.html
お礼
詳しいURL、分かりやすかったです。ありがとうございました。
お礼
専門というか業界用語としてはこれだけ沢山あるのですね。驚きました。 丁 は昔の呼び名がそのまま残っていたのですね。 回答ありがとうございました。