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野菜の鮮度を保つために施されている袋への技術
昔、テレビ番組(http://dogatch.jp/news/ex/29529)で、日本の野菜の鮮度を保つための工夫が色々と紹介されていたのですが、その中で、野菜を詰める袋に関しての技術の紹介がありました。 その際、たしか、「~は通さないが、Xは通すようになっている」的なことを言っていたと記憶しています。 しかしながら、この「~」と「X」の部分がどうしても思い出せずに困っています。 どなたか、分かる人はいませんでしょうか?
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番組を見ていませんが「水蒸気は通さないが、酸素は通す」でしょう 普通に見かけるポリ袋と呼ばれるポリエチレン製の袋にはこの性質があります。 ビニール袋と呼ばれるものにはこの性質がありません ただし、見ただけでは区別はつかないかと思います。 地域によっては、このビニール袋やポリ袋を一括してナイロン袋とか単にナイロンと呼んでいるところもありますが、女性のナイロンストッキングのナイロンとは無関係です。 野菜や果物というのは収穫されても生きています。 水蒸気を発散させたり、酸素を吸収したりしています。 植物は日中は炭酸ガスを吸収して酸素を放出しますが、夜間はこの逆で動物と同じように酸素を吸収しています、 袋詰めしてダンボール箱などに入れると日があたりませんので夜間の時と同じ作用をしています。 根から切り離されていますから水分が補給されずに萎びてしまいます。 この萎びるのを防ぐ意味で野菜の周りの湿度を高い状態にしておきます。 梅雨時に洗濯物が乾きにくいのと同じ現象です。 酸素を遮断してしまうと植物も動物と同じように生きていけなくなります。 鮮度が低下してしまいます。 このためにポリエチレン製のフィルムが袋や包装紙として使われています。 そうは言っても水蒸気が結露すると野菜が水浸しのようになってしまいかえって腐り易くなってしまいます。 特に最近は保冷車が発達していますので野菜が収穫包装された室温よりも低い温度に晒されますので余分な水蒸気は結露してしまいます。 このために袋に穴をあけて水蒸気が結露しないようにしているケースが大半かと思います。 低温で運ぶのは、野菜の生物としての活動を抑えるためです。 魚や魚肉はもう生きていませんから酸素を必要とはしません。 但し腐敗菌やカビなどの微生物が酸素を呼吸して生きていますので。 結果として腐ってきます。 これを避けるためにお菓子などの場合には酸素も通らないフィルムが使われています。 乾燥材も同封されていて水蒸気も無い状態にしてあります。 エージレスなどという酸素吸収剤も同封してある場合もあります。 つまり乾燥材と酸素吸収剤とで袋の中の空気は大気から酸素と水蒸気(湿気)を取り除いた状態になっています。 これに野菜を入れたら忽ち萎びてしまいます。 カップヌードルなどのトッピングの野菜が乾燥野菜を使っているのはこのためです。 エチレンガスというガスは果物を熟させる効果があります。 この効果を利用してエチレンガスを封じ込めた包装もあります。 はじめから酸素を追い出して炭酸ガスだけを封じ込めた包装もあります。 特殊なものとしては窒素を封じ込めたものもあります ポテトチップスなどは袋を重ねたときに中のポテトチップが砕けないようにガスを入れて膨らませてあります このガスが抜けたり湿気がはいらないように完全にガスも水蒸気も通らないフィルムが使われています。 それぞれの用途や目的に応じて袋の材質が使い分けられています。 たかが袋されど袋です。包装屋さんはその道その道で苦労しています。