いやもう、水が高い所から低い所に流れるのと同じで、
バカで愚かだというなら、殆ど全ての人が全員、バカで
愚かですしね。 歳取れば判ります。 必ず人間は皆、
本当に馬鹿だなあ、だけど精一杯生きてて、それでいいなあ、と
思うようになりますよ。
さて、上下関係は消えないか、という問いですが、会社でも
部下が上司を追い抜いて上司の上司になる例はいくらもあり、
政治家が失脚して秘書が政治家になることもあるし、芸能人など
一世を風靡してブイブイ言わせていたのが、売れなくなって
閑古鳥が鳴けば、それまで見下していた若い世代が台頭して
逆に「喰えないんなら仕事まわしましょうか?」なんて上から目線で
言われたりすることなんていくらでもあるでしょうしね。
例えば、あなたが今学生さんだとか若いサラリーマンだったとします。
今あなたに嫌味を言ったり説教したりしてる年上の先輩や上司も
いるでしょう。
でも、例えば、あなたが独立起業して成功したり、小説書いて
小説化になったりすれば、疲れたサラリーマン人生を送った彼らの方が
あなたに対してコンプレックスを感じるようになることもあるでしょう。
ただ、一つだけ言えるのは、上下関係を疎ましく思っているだけの人は
組織の中で成功することは難しいでしょう。
年下の後輩でも、誰にでも人当たりが良く、理屈っぽくなく、自分の考えや
感情に拘るばかりの人を笑顔でやり過ごし、仕事では上手に上司や先輩に
可愛がられ、相談し、手伝ってもらい・・・そうして知らない間に皆の
評価はブツブツ言ってる人より上になっていく。
そして、ある日例えばあなたの後輩があなたの上司に抜擢されたら、
いや、良くある話なんだけど、そうしたらあなたは平穏でいられなく
なるでしょう。
申し上げたいことは、嫌な人、合わない人なんて世間に沢山いて、
その人たちを嫌って疎んじるしか出来ない人は、やはり人間的に
レベルが低い。
世の中の人々は、そうやって評価します。
誰だって、良い人と付き合いたいから、こいつはダメだと思うと
人の気持ちも離れていきます。
そして、その裏を掻く様に上手に立ち回る人と言うのが現れる
ものなんです。
損ですよねえ?
自分にとっての正義や物事の見方に拘り過ぎる傍らで、他人の
評価や考え方を上手に読み取って社会からの評価レベルを上げて
行く人がいることを、いつも頭の隅に置いとくと、いいかも。
あ、そうそう、言い忘れた。
仕事でも恋でも、「出来る奴」というのは他人を上か下かでは
見ません。
自分にとって有益か無益か、無害か有害か、必ずしも損得勘定と
までドライにはなっていなくても、自分が生きる上で、どの程度
関わるべきか否か、で判断しているのです。
だって、自分はこいつより上だの下だの下らないことで一喜一憂しても
給料も上がらないし、生きるステージも上げられなくなるから。
たった今、自分より上だとか下だとか考えるよりも、10年後に
この人は自分にとってどういう意味や価値がある人なんだろう、と
常に考えて生きていく。
そう考えている人は存外多いのですよ。
視野を広げて、違う価値尺度を増やしていくと、少しづつ、自分の
拘りを捨てて行けますし、棄てられなければいつまでも同じところで
足踏みしているだけの人生になってしまいますからね。
ご参考までに。