ぬか漬けを1週間に一回のかき混ぜでおいしくするにはその理由を理解する必要があります。
まずぬか自体には漬け物を作る力はないことを理解してください。ではなぜぬか漬けはできるのか。それは野菜の表面には乳酸菌と呼ばれる発酵を促す菌がついているからです。しかしそれは放っておいても野菜そのものを発酵させるほどたくさんはありません。
そこで野菜に塩をつけてぬかに入れると不思議なことが起こります。まず塩の力で浸透圧が起こり、野菜の水分がぬかに抜けていきます。このとき、乳酸菌も一緒に流れ出ます。ぬか床に入った乳酸菌はより動きやすい環境を見つけて急激に増加して、今度は逆に野菜を発酵させます。これがぬか漬けの原理です。
ではなぜかきませるのでしょうか?実はかき混ぜないとぬか床の一番下の部分にある菌と一番上にある菌が乳酸菌よりも繁殖してしまうからです。乳酸菌自体は空気があると成長することができないので空気を嫌います。ですが、そのままでは他の菌に乳酸菌が負けるので、かき混ぜて他の菌を繁殖させないようにしてあげるのです。
通常の気温ですと、このその他の菌の繁殖力が強いので、毎日かき混ぜる必要がありますが、冷蔵庫などの冷たい環境なら一週間に一度でも大丈夫であり、逆にかき混ぜないことで乳酸菌が程よく空気のない状態で働いてくれます。
野菜を漬け込むときに塩塗りを忘れないようにして、しっかりと空気を抜いてから冷蔵庫に入れること。これが一週間に一度のかき混ぜでぬか漬けをつくる方法です。
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