20. Mar. 2014 this week です。
(1)It was years before the investigations paid off and the huge medical potential of monoclonal antibodies started to crystallize. “Nowadays it seems prophetic,” says Greg Winter, who made the first monoclonal antibody for use in humans. “But at that point I don’t think anyone had realized the importance.”
1975年のネイチャー誌へのモノクローナル抗体の出版のお陰で二つの薬品が沢山の利益を生んだこが、実はこの論文は再現性がなく著者が撤回しようと考えていた。
という文章の続きでこの(1)がきます。
この出来事は調査の研究が実りモノクローナル抗体の結晶化が医療業界に大きな恩恵をもたら数年前のことである。「現代ではこのようなことは予測が可能であろう。しかし、当時は、だれもがこの重要性を理解していなかったと思う。」と彼は述べた。
と訳しましたがそもそもこのGergeさんが何について言及しているのか解釈できませんでした。
辞書によればyearsとは下記のごとく
7. years An indefinitely long period of time:
例題:it's been years since we saw her.
すれば、
It was years before the investigations paid off
検証実験が実を結ぶ前に長い年月があった。⇒ 立証するまでに長い年月がかかった。(実際に20年かかったとされてる)
この検証実験(investigations)とは1975年8月に掲載されたモノクローナル抗体が存在すると言う論文で、身近で分かり安い例は、NO1さんが指摘をした小保方氏のSTAF細胞である。今、行われてる再検証実験は失敗するであろう。失敗に終われば、やはり小保方氏の論文は詐欺まがいのようなものであったと断定されてしまい、2015年になれば科学者を含め誰もその重要性など考えもしなくなる。
しかし、20年後の2034年に、別の科学者が、STAP細胞の検証実験に成功したとすれば、話は違ってくる。彼女の論文はただ単に未完成であっただけ。彼女が取り下げた論文は、立証済みの論文ではないことは確かであるが、今世間一般が言う詐欺まがいのものっでもない。「予言であった」と考えれば、全て丸く収まる。
だから、
「いまからすれば、(私が立証した)1975年の論文は(小保方氏のSTAP細胞と同じで実験検証が伴わないために、科学論文とは言えず・・しかし理論は正しかったと私が立証したので)予言みたいなものであった。」「当時、誰もその存在の重要性に気がつきもしなかったのだから。」誰も、とは、この場合、科学者達を示すであろう。
もう一つ面白いのは、前の文章がto crystallizeで終わっていることです。すると、
To crystalize seems (to be) profetic.
Crystal ballが予言しているようだのイメージが読者の脳裏の片隅に刻まれるのが面白い。
質問者
お礼
いつもご指導ありがとうございます。沢山の時事的なことにもかけてそれでいて言葉回しも巧みな訳なんですね。
なにより、it was yearsの意味のとらえ方の詳細なご説明本当にありがとうございます。
>(1)It was years before the investigations paid off and the huge medical potential of monoclonal antibodies started to crystallize. “Nowadays it seems prophetic,” says Greg Winter, who made the first monoclonal antibody for use in humans. “But at that point I don’t think anyone had realized the importance.”
>この出来事は調査の研究が実りモノクローナル抗体の結晶化が医療業界に大きな恩恵をもたら数年前のことである。「現代ではこのようなことは予測が可能であろう。しかし、当時は、だれもがこの重要性を理解していなかったと思う。」と彼は述べた。
「それは、調査研究が実り、モノクローナル抗体の医療上の巨大な可能性が具体化し始めること、何年も前の話であった。世界で初めてヒト用のモノクローナル抗体の開発に成功したGreg Winterは、「今日ではそれ(=モノクローナル抗体の実用化)が予言のように見えるが、当時は誰も事の重大性に気が付いていなかったと(今でも)思う」と述べている。」
>そもそもこのGergeさんが何について言及しているのか解釈できませんでした。
モノクローナル抗体の世界初の開発者としての、自分の体験でしょう。うまく行かないじゃないか、と追試者から指摘されたり、もしかすると、どんな有用性があるかについても疑義を呈されて、非常に苦労したのではないかと思います。しかし、今となっては諦めないで研究を続けて良かった、ということも含意しているようです。
P.S.
少し前にBMJ掲載の論文について、査読者は初歩的ミスすら分からないのか、といった記事を読んでおられましたね。取り下げになった某幹細胞の論文問題もありました。こちらの記事は、「だからといって、怪しいものを無暗に取り下げたり、リジェクトするのも問題だ」と言っているようです。その証拠として、過去の大発見には、最初は怪しい感じがするものがたくさんあったという事実を提示しています。最新研究はたいてい既存科学と間違いのボーダーライン上にありますから、両論併記で考える必要がありそうです。
お礼
いつもご指導ありがとうございます。沢山の時事的なことにもかけてそれでいて言葉回しも巧みな訳なんですね。 なにより、it was yearsの意味のとらえ方の詳細なご説明本当にありがとうございます。