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モルの定義の変遷
モルの定義として、昭和30年検定済の化学の教科書(三省堂、千谷利三)には、 「分子量だけのグラム数の物質を、その物質の1グラム分子または1モルという」とあります。私もこの定義で習いました。 しかし、現在の教科書(例えば、平成9年検定済の三省堂、化学1B)には、「同一種類の粒子6.02×10^23個の集団を1molとする」となっています。 いつ、どのようなルールによって変わったのでしょうか。それとも単なる指導上の問題なのでしょうか。
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モルがSI単位系できちんと定義されたのは1971年のことですから、そ れ以前の教科書でSIでの表現に準拠した記載になっていなくても問題 ありません。しかも日本でSI単位系への準拠がうるさく言われるよう になったのは1993年以降のことですからね。私なんかも80年代初頭に 「グラム分子」なんて表現を使った教科書を読んだクチです。 私たちが昔学んだ定義は、「水の沸点を100℃とする」並みに古くさ い、過去の定義になっちゃったんですね。
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- acacia7
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後者の「アボガドロ数個の粒子群を粒子1モルとする」のが基本です。 ここで「原子量1uの粒子1モルが1グラム」に相当するため、両者を掛け合わせると、分子量nuの物質、 nグラムが1モルになるわけです。
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ご回答有り難うございました。 現在はおっしゃるとおり、アボガドロ数の粒子を1モルと定義しています。 #3の方からいただいた回答によると、定義の変更はSI単位系の設定と関係があるようです。
- hot_spring
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同じ意味ですよ。 1モル(1mol)には 6.02×10^23個の分子(同一の粒子という表現になっていますね)が含まれていて その重さが「分子量だけのグラム数」なのです。
お礼
早速にご回答いただき有り難うございました。 おっしゃるとおり内容は同じなのですが、指導上どちらから入った方が生徒にとってわかりやすか、ということではないでしょうか。現行の定義の方がすっきりするように思います。
お礼
ご回答有り難うございました。 モル定義の変更はSI単位系によって決定的になったのですね。 このページに質問してからあと偶然に入手できた教科書(昭和42年4月検定済、東京書籍化学B)に次のような意味の記述がありました。 「1グラム分子中には、アボガドロ数だけの粒子が含まれている。そこであたらしく6.02×10^23個の粒子の集団を1モルとよぶことにする。」 思い返してみると、その頃米国の教育現代化運動が日本へ紹介された時期です。1971年のSI単位系の設定との因果関係は分かりませんが、双方が影響しあったことも考えられますね。