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STAP細胞の論文に関する疑問
- なぜNatureは引用元を書いていない論文を見抜けなかったのか?
- 論文を出す前に特許をとらない人は間抜けなのか?
- なぜ他の研究者は小保方博士の研究を追試しなかったのか?
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質問者が選んだベストアンサー
Natureで引用がないのを見抜けなかったのはドイツのES細胞の方法の引用の件ですよね。 査読者は基本的に書いてあること自体は正しいものとして読みます。博士論文のイントロ部分の引用は明らかに指導教員が指摘すべきですが、投稿論文の実験方法が著者オリジナルかどうかは基本的に引用をつけていない限り、著者のオリジナルと考えます。 そのような内容が本当にオリジナルかどうか、査読者がチェックする必要があるかと言うことになると、査読者には過去の全ての論文を即時にチェックする機能を持ったものが提供される必要があります。 私のところにもしばしば学術雑誌の編集委員から査読の依頼が来ますが、基本的にボランティアです。 しかも断れば、他の査読者を推薦してくださいと言われるので、ほぼ強制的に査読のボランティアを引き 受けさせられます。しかしながら、私の手元では、過去の論文と同じが否かを検証する機能はありません。 したがって、著者が引用していない限り、基本的に著者のオリジナルと考えて、データも事実であると言う前提で、著者の論理に矛盾がないかどうかを審査するのが査読です。通常は2名あるいは3名の審査員が査読してOKになれば掲載になります。査読者の中に一人でも却下する査読者がいれば掲載否となるのが普通です。全員一致が掲載の条件と成ります。 Natureをはじめ複数の論文で不適切な画像等が使用されたと報道されており、今後はデータの真偽も問題になりそうですが、そうなると、査読はいっそう難しくなるでしょう。著者が、悪意を持って画像を捏造すれば、見抜くことは困難になるでしょう。そのようなケースが頻発すれば、もはや科学の信頼は揺らぐし、技術の進歩も止まります。 科学者、技術者の真摯な姿勢が問われる時代になってきていると思われます。
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- Water_5
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小保方氏はそもそもSTAP細胞が出来ていないのです。 出来ていないのですから、それを再現しても 出来るはずがありません。
- negigi
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今回のゴタゴタは中の人でないとわからないので、そのあたりの弁明がほしいところなんですよね。論文になる前には基本的に専門家による査読が行われますが、多くの場合は実験の妥当性や発見の新規性、重要性、独自性などが評価の対象になります。(もちろん、英語の表現について、これはおかしい、とコメントが付くこともあります。) ただ、今回コピペが発覚した実験手法はけっこう一般的な解析についてで、おそらくは多くの論文で利用されているかと思います。要するに、「論文の全ての文章についてコピペかどうかなんてチェックしていられないので、スルーされることは、無いとは言い切れない」です。 小保方論文でコピペが発覚したのは、インパクトの大きい論文で、多くの人の目に止まったためでしょうね。あまりインパクトのない論文や知名度の低い雑誌なんかでは、探せばもっとコピペ文が見つかるかもしれません。良いか悪いかではなく、そういう状況も考えられる、という話です。倫理的にはアウトです。 特許と論文の関係は色々とややこしい上に、私自身、専門ではないので詳細は書けないのですが、そもそも特許は、出願してもすぐに承認されるものではありません。そして、特許がとれるまで待っていたら、論文を出すタイミングがどんどん遅れていきます。一方で、一度論文として出してしまうと、新規性が失われるため特許出願ができなくなります。今回の場合も、発表前に出願はしているでしょう。 ま、この辺りが参考になれば。 https://www.oit.ac.jp/japanese/sangaku/liaison/img/patent_outline.pdf 再現性については、続報待ちですかね。詳細なプロトコルは公開されましたから、もしかしたら来月辺りには、理研以外での成功報告が出るかもしれません。出ないかもしれません。科学者じゃないんでしたら、とりあえず静観しとくのが吉ですよ。
- suiran2
- ベストアンサー率55% (1516/2748)
論文の詳細については論評する能力がありませんからパスします。 特許と論文の関係は,簡単ではありません。特に再生医療に関したものは,論文よりも特許出願を優先します。例えば,山中教授のマウスiPS細胞を例にしますと,特許出願してから論文を発表しています。しかし,マウスは金になりませんから問題にはなりませんでしたが,ヒトiPS細胞では,同じく特許を優先したにもかかわらずいくつかの企業と特許紛争が起こりかかりました。 ヒトiPS細胞では,論文は全く発表せずに特許出願が多数行われていますが,特許は論文など出さずに出願できますからこれからも紛争が起こる可能性が大きいですね。 今回のSTAP細胞もネズミなら大きな問題にならないと思いますが,本丸はヒトSTAP細胞です。特許は受理されてから1年半後に出願書類が開示されます。今回の理研の特許もその中にはおそらく詳しい実験方法が記載されているのでは無いかと推測されますが,その1年半といった期間が,先行者の有利な期間です。 しかし,今回の騒ぎで,ある有名雑誌の著名な再生医療のレフリー(査読者)が,「違った細胞を使用したり,方法が違ったりで,再現性が無いと騒ぐのには,詳細な実験方法を引き出すための思惑が有るのではないか。」と言っていると伺いました。理研の詳細な発表によってその通りになってしまいました。もはや理研の優位性が失われました。皆さんスタートラインに並んだ状態です。理研のような国立でフットワークの悪い研究所がレースに勝てるか心配です。
- TooManyBugs
- ベストアンサー率27% (1472/5321)
>1学部生の論文ですらそういったチェックをされるのに何故Natureのような専門誌で見抜けなかったのでしょうか? 2論文を読んでいないので一般論ですが引き写したものかたまたま同じになったのかは執筆者にしかわかりません、学部生の論文に新規性や内容は期待していないから≒であればコピペとして扱うのでしょう。 >仮にそうだとするならば、論文を出す前に特許をとらない人って学部生ならまだしも研究機関で働く人にしては間抜けすぎませんか? 1 特許を先に申請すれば特許公報に先に掲載されて論文の新規性が無くなります。 2 特許はアイディアではなく実施可能な技術に対して与えられるものです、論文発表前であれば実施可能な技術として認められることはありません。 >それにしても違う環境で再現できなかったというのは少し疑問です 論文を基にすれば直ちに再現できる様なものであれば既に発見されていたでしょう。 再現実験に数年~数十年掛かることは珍しくありません。