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三権分立
三権分立のねらいは、一つの機関に権力が集中して、国民の自由がおびやかされないようにするため。でも正解ですか?
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ハイ、正解です。 国家統治の原理は、自由主義原理と民主主義原理とから なっています。 民主主義原理というのは説明するまでも無いでしょうが、 表現の自由や選挙制度などで、政治に民意を反映させるための システムです。 民主制が健全に機能するなら、国民の意思を反映した政治が やられるのですから、国民の自由が侵害される怖れは無く、 あえて権力を分散させる必要は ありません。 でも、実際は多数の横暴や独裁などで少数者の権利が侵害されたり します。 それで例えば、裁判官は選挙で選ばないなどの権力分立原理で 補正するわけです。 権力は立法、行政、司法の三つに分けられますので、 この三つをそれぞれ別の機関、別の人間に分けて 相互に牽制させ、国民の自由を保障しよう、とするものです。 権力が四つに分けられるなら四権分立でも五権分立でも 数が多くなればなるほど国民の自由は守られやすくなります。 でも、そうなると今度は民主的統制が弱くなります。 それで実際上三権分立にしています。 日本は、権力を三つに分けるとともに、立法府の監督下に 行政を置く、という議院内閣制を採っています。 これは権力分立という自由主義原理を民主原理で修正しているわけです。 これに対して、米国などは厳格に三権を分立させて います。 これはどちらが優れているか、という問題ではなくどちらが その国に適しているか、という問題です。 英国などは議院内閣制ですね。 尚、中国などは三権を共産党が支配しており、この自由主義原理 が働かない構造になっています。 そのため、共産党独裁になり国民の自由がかなり制約される という結果を招来しています。 こういう政治体制を権力集中制といいます。