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放射性元素の放出する放射線について
- 放射性元素の放出する放射線について調査したところ、キセノン131やセシウム137などの放射性物質が生成されることが判明しました。
- これらの放射性元素はβ崩壊やα崩壊を起こすことがあり、それによって異なる元素に変化する可能性があると考えられます。
- 中性子のβ崩壊ではセシウム131やバリウム137に変わる反応が起こり、α崩壊ではヘリウムの原子核が放出され、元の放射性元素より原子量が小さい元素へと変化すると言われています。
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>前置きが、長くなりました。上に揚げた放射性物質は、β崩壊、α崩壊をしやすい放射性物質ようなのですが、他の崩壊も実際には起こり得る反応のでしょうか? 「単一の放射性核種が複数の崩壊パターンを示すことはあるのか」ということならば「ありえる」し、実際に存在します。 以下に、ウラン系列の壊変系列図(ウラン238が崩壊して安定同位体にたどり着くまでの核種を描いた図)を示します。 http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/18/18030101/06.gif 途中で二つに分岐するところがあるかと思いますが(例、ポロニウム218)、これはポロニウム218はアルファ崩壊、ベータ崩壊両方とも起こることを示しています。 (ただし、99.9%がアルファ崩壊、0.02%がベータ崩壊、と確率が偏っています。) また、セシウム137の場合は、最終的にバリウム137に100%変わりますが、 ○ベータ崩壊してバリウム137に直接変わる(セシウム137の5.4%) ○ベータ崩壊してバリウム137mに変わってから、ガンマ線を出して(核異性体転移)バリウム137に変わる(セシウム137の94.6%) の2パターンの崩壊ルートがあります。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%82%B7%E3%82%A6%E3%83%A0137 なので、ある放射性核種が複数の放射性崩壊を起こすということはありえますし、 崩壊を起こす際に、別ルートをたどることで、複数の放射線を吐き出すこともありえます。 >β崩壊して、それぞれセシウム131、バリウム137に変わる反応だけでなく、α崩壊やγ崩壊も起こしたり、また中性子線を放出したりして、別な元素へと変化する事もあり得ると考えてよろしいのでしょうか? ただし、この放射性崩壊の確率などは厳密に測定されている観測事実ですから、 現在の知見上から「セシウム137から中性子がでる」なんてことはありえないでしょう。 (「崩壊確率が少なすぎて人間が観測できないだけだ」ということはありえるかもしれませんが。ただ、その場合、大勢の結果に影響しませんから無視できると考えます。) (例→ビスマスhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%82%B9#.E5.90.8C.E4.BD.8D.E4.BD.93) (ビスマス209は長らく安定同位体だと考えられてきたが、実際には放射性があった。しかし半減期は宇宙年齢の1億倍(!!)だった。) >プルトニウムの同位体、238、239、240、241、242、244の場合も、起こしやすい崩壊傾向はあっても、別の崩壊反応も起こり得ると理解したほうがよろしいのでしょうか? それでよいと思います。 重い元素に関しては、前に出した崩壊系列(→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B4%A9%E5%A3%8A%E7%B3%BB%E5%88%97)を知れば大体わかるかと思います。 以上、参考まで
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- kamobedanjoh
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要するにNO.1 さん(NO.2の訂正を含む)のお説のように、 高エネルギー状態のものが、そのエネルギーを放出して失って行く過程で起きる現象です。 宇宙を構成する物質の98%は、水素とヘリウムだと云われます。 太陽もその例外ではありません。太陽の中では、重力によって水素が超超高圧下に置かれ、その圧力のエネルギーが核融合反応を起こしています。水素が燃え尽きるとき、ヘリウムが生成され、さらに核融合反応を起こすそうです。 その時、強力な光と熱(共に放射線)を発し、太陽風と呼ばれる微粒子も放出します。 これらの過程が「崩壊」です。中性子を放出した元素は、質量を減じ、他の元素へと移行して行きます。 薪を燃やすと熱と二酸化炭素と水を含んだ煙を発し、後に灰が残ります。この場合は単なる燃焼ですが、放射性崩壊の場合と共通するのは、アインシュタインの特殊相対性原理に従っている点です。 E=mc² その意味は、ご質問文にある通りにご理解下さい。 逆の進行過程も有り得ます。また、各種金属や岩石他、様々な元素が形成されるのは、太陽の30倍以上の巨大な質量の恒星が最後を迎えるときの、超巨大爆発のエネルギーに起因します。 ウランが崩壊して行く過程で色々な元素に変化します。ラジウムやラドンもその一過程ですが、完全に放射能を失うと、重くて柔らかくて利用度が高く危険の少ない、ただの鉛に落ち着きます。
お礼
kamobedanjohさん、回答を寄せていただき、有難うございます。内容が、難しいですが、参考にさせていただきます。
- Tann3
- ベストアンサー率51% (708/1381)
No.1です。 読み返さないで投稿したら、間違いがありました。(コピペなので・・・) >(3)電磁波を放出する「ガンマ崩壊」←別に原子核が変化する訳でなはないので、「崩壊」といわない場合もある。 これで放出される電子が「ガンマ線」です。 の中で、「これで放出される電子が「ガンマ線」です」 ↓ 「これで放出される電磁波が「ガンマ線」です」 が正しいです。
お礼
Tann3さん、有難うございます。「γ線は、厳密には原子核が崩壊して放出されるものではないので、「崩壊」といわない場合もある」との事で、言われてみれば、なるほどと思いました。
- Tann3
- ベストアンサー率51% (708/1381)
放射性の元素が、放射線を出して他の元素に変わるのは(これを「放射性崩壊」または「放射線壊変」といいます)、元の放射性元素は不安定なので(余分なエネルギーを持って「励起=エキサイト」している状態)、放射線を出して安定な状態になろうとするからです。 このときの「安定になり方」は、3種類しかありません。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BE%E5%B0%84%E6%80%A7%E5%B4%A9%E5%A3%8A (1)アルファ粒子と呼ばれるヘリウム原子核(陽子2個+中性子2個)を放出する「アルファ崩壊」 これで放出される「アルファ粒子」が「アルファ線」です。 (2)電子を放出する「ベータ崩壊」 これで放出される電子が「ベータ線」です。 (3)電磁波を放出する「ガンマ崩壊」←別に原子核が変化する訳でなはないので、「崩壊」といわない場合もある。 これで放出される電子が「ガンマ線」です。 これ以外の、たとえば中性子を放出するような崩壊の仕方はありません。 (中性子は、「中性子→陽子+電子」に変わりますので、ベータ崩壊は原子核の中でこの反応が起こっていると考えることもできますが。) (注)厳密には、これ以外に「自発性核分裂」というのもありますが、極めて特殊なので除外します。 放射性崩壊が何故上の3種類だけか、ということを、私にはうまく説明はできませんが、「エネルギーが最も低く安定になる」経路ということなのだと思います。 1回の放射性崩壊でできた原子核が、まだ不安定であれば、さらに次の放射性崩壊が起こり、最終的に安定になるまで延々と続きます。 ただ、放射性崩壊は、一律にすぐに起きるわけではなく、元素によって、半減期がマイクロ秒、ミリ秒のものから、数百年、数億年のものまで、様々です。 ご質問の「キセノン131」は、安定なので、これ以上別な元素には崩壊しません。ご質問文にある「キセノン131がβ崩壊して、セシウム131に変わる」ということはないと思います。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%82%BB%E3%83%8E%E3%83%B3%E3%81%AE%E5%90%8C%E4%BD%8D%E4%BD%93 どちらかというと、その1つ前の「ヨウ素131が半減期8日でベータ崩壊してキセノン131になる」放射線崩壊の方が問題になります。このとき、できたキセノン131は半減期12日でガンマ線を出すようです。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%82%A6%E7%B4%A0131 セシウム137は、半減期30年でベータ崩壊して、バリウム137に変わります。これ以外の崩壊の仕方はありません。同時にガンマ線も出ます。バリウム137は安定で、これ以上の放射性崩壊はしません。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%82%B7%E3%82%A6%E3%83%A0137 どの核種が、どんな崩壊をして(どんな放射線を出して)崩壊するのか、その半減期はどのぐらいか、というのは、残念ながら一律の法則はないようです。(この「核力」の仕組みが解明できればノーベル賞もの?) 各元素の「崩壊系列」などを見て、個別に知るしかありません。
お礼
hayasittiさん、難しいですけど、分かりやすい回答を寄せていただき、大変有り難いです。ベストアンサーにさせていただきます。