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売上構成比率の適正ラインについて

広告媒体を運営しています。 売上金額を構成する上位クライアントの比重が年々大きくなってまして、上位のクライアントを失うリスクが高まってきました。上位クライアント様には広告を利用いただく金額が増えていてとてもうれしいことですが、なるべくリスクを軽減するため、中~下位クライアントの比率も高めたいとおもっています。 この時に、目標を決めようと思ってまして、どれほどのバランスが良いか、考え始めているのですが、統計上?経営上?適正はあるのでしょうか。 現状は上位クライアント1割で売り上げ構成の8割を占めています。 どのように考えると良いのか、どなたかお知恵をいただけると幸いです。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • taoyuany
  • ベストアンサー率74% (629/844)
回答No.1

必ずしも取引先を分散させる事がメリットばかりではありません。取引先を集中させることにも一定のメリットがあります。 ロットの大きい取引をすることで、コストダウンを図ることができ、密接な取引関係の下で、情報のやり取りなど連携も容易になります。 質問者様の案件のように一社で8割というのは極端ですがABC分析における2:8の法則で言われる通り、一般的な企業でも二割の取引先が売上の8割を占めます。 この二割のA級顧客を失わないよう、さらに売り上げを伸ばせるよう深堀しつつ、残りの8割のB、C級顧客をA級顧客へと徐々に育てていくのが一般的な売り上げを伸ばす方策です。 質問者様も懸念されている通り、取引の集中にはデメリットもあります。 1:取引先を失った際のダメージが大きくなる。 取引先が移転したり、方針を転換したりといった理由で、大口の売上が急減したり、ゼロになったりするかもしれません。 部門閉鎖、廃業や倒産だけではなく、自然災害や事故による影響もあり得ます。最悪の場合、連鎖倒産にもつながりかねません。 2:商品単価が上がらない。 取引先に対する依存度が高いということは相手にも知られていますので、価格交渉の場ではおのずと強気に出てきます。売上高の割には利益にならない場合も出てきます。 下請企業が単価を定期的に下げられるというのはよく言われることですが、中小企業庁の調査でも、企業間取引においては取引先が多いほうが価格決定力は高まるという結果が出ています。 3:新しい取引先を確保するインセンティブの低下。 取引先が存続している限り、特に担当者レベルでは、大口取引先に集中するほうが楽に仕事ができて売り上げも上がりやすいです。 品質や価格面でより条件の良い新取引先候補があっても、時間と売上を考慮すると結局既存の取引先を優先してしまい、新たな取引の可能性を失ってしまう懸念があります。 これは人的資源が無い間は取引先を集中させた方がコストパフォーマンスが高いとも言い換える事が出来ます。 取引先の集中と分散を考える際には、メリットとデメリットのバランスを常に考慮する必要があります。 特に、ごく少数の取引先への過度の集中は、企業にとって大きなリスクとなりますから、ある程度意図的に分散を図っていくことも、経営の選択肢の一つとして重要でしょう。 質問にあるどの程度の割合まで依存可能かというのは一般的な業種であれば30%程度と言われています。 三割までであれば売り上げが消えても企業が存続する可能性が高いとされています。 つまり、逆に言えば売り上げの8割が失われても問題無いキャッシュフローがあれば一社集中でも問題ありません。 もしそれだけのキャッシュフローが無いのであれば、御社の行動優先順位「新規取引先開拓」と「既存取引先への営業」を入れ替える必要があります。 特に「上位のクライアントを失うリスクが高まって」きているのであれば尚更ですね。 以上質問者様の参考になれば幸いです。 上記は以下より抜粋。 特定の販売先や仕入先に依存しないよう、取引先の分散を図る http://www.keieiryoku.jp/support/power/detail.php?id=18 自社の顧客構造を分析する~ABC分析~ http://j-net21.smrj.go.jp/establish/abc/manual/manual104_1.html

buttero
質問者

お礼

とてもよくわかりやすい解説ありがとうございます。おっしゃる通り、メリットデメリットのバランスを考慮して、検討したいと思います。

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