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公立病院の赤字要因は?
公立病院は赤字経営が多いようですが、病院といえば儲けの代名詞の様であり、普通、民間病院は多くの利益を出しているようです。おそらく公営というところに根本的な理由があるはずですが。なぜ、赤字になるのか理解できません。勿論、それぞれに理由があるので全体を論じるときには難しい面が有ろうかとは思いますが、何か、共通したところがあるのではないかとも思います。 行政の批判をするのではなく、冷静な立場から説明できるお方に回答をお願いします。
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- saisaisat
- ベストアンサー率40% (22/55)
医療機器の納入価に関しては最近は公立病院も赤字解消のために、以前のような公立病院価格では購入していません。かなりのコストカットさせて納入させています。 これは担当部署がその気になってコストカットするつもりになればすぐにできるからです。 ”今までは高く買っていたけどこのご時世なのでこれからはコストカットします。私立と同じような見積もりして下さい。”と言い切ればすぐに私立価格に近いものにできます。 入院費がDPCになっているので抗生剤や抗がん剤でもジェネリックもしっかり使っています。 一番大きいのはやはり人件費です。 特に非医師の人件費がバカになりません。 医師の給与ははっきり言って私立病院より安いです。 また医師は転勤することが多いので(公立病院や私立病院を行き来したり、公立病院で行き来しても同じ自治体内での移動は少ない)退職金は僅かなものです。退職金は通算の勤続年数が一定以上(20年以上)にならないとスズメの涙ほどです。公立病院に20年以上在籍している医師は少ないと思います。 従って大きなものは医師以外の看護師、事務、現業職員の人件費です。 公立病院の労働組合は異常に強いので彼らの身分保障は物凄く強いものがあります。 よほどでなければ辞めさせられることはありません。(医師は転勤することも多いためか公立病院勤務でも組合に入っている医師はほとんどいないのではないでしょうか?) 従ってすぐに解決できる問題でなく時間がかかります。 年功序列ですので50台の職員の給与は相当高いものになっています。 能力は関係ないので仕事内容の割に給与が高い人が多いです。 また退職金も中途採用でなければ2000~3000万あるでしょう。 例えば給食係の人も一般の外食産業に努めている人に比べるとびっくりするほどの給与です。サービスの必要ないですし・・・。(50台なら700~800万くらいあるのでは。) おまけに福利厚生も充実。これにもお金はかかります。自治体によっては退職後の医療費にも補助を出してるところもあります。(これらは病院の予算から出ているのか退福利厚生の予算が別建てであるのかは不明ですが。) 最近では公立病院でもコスト意識をかなり見直すようになってきているのですが、結局今赤字の病院はこれらの人が整理しきれていない病院で、公立病院でも黒字になっているところはアウトソーシングできるところを非公務員に置き換えてコストカットに成功しているところでしょう。
- rokutaro36
- ベストアンサー率55% (5458/9820)
(Q)ただ、現行は到底そこまで行かないような感じですけど。 (A)例えば…… 「地域の医療に貢献するために、健全な経営を維持しなければならない」 という条文だったら、賢明に努力するしょう。 公務員って、そういう仕事なのですよ。 プラスになることも、マイナスになることもしない。 条文通りにする。 利益を出してはいけないならば、 病院が赤字になったのは…… という説明をすれば、誰も責任を取らなくても良い。 しかし、健全な経営を維持しなければならないとなれば、 収支トントンにしなければならない。 もしも、大きな赤字となれば、議会に呼び出されて、 説明をしなければならない。 だって、法律違反ですからね。 刑務所に行かなくても、説明責任は生じる。 となれば、ちゃんと黒字にできますよ。 公務員は、決して、アホでも、バカでもない。 多くの人は優秀ですよ。 でも、頭の使い方を間違っているだけ。 同じ機械を公立病院と私立病院に納入するとき、 公立の方が、圧倒的に高いのですよ。 こんなの、談合するまでもない。 価格を下げたら、自分の首を絞める、と言うことぐらい メーカーはわかっています。 何しろ公立病院の納入価格は、ガラス張りみたいなもので、 A病院に納入したら、新たに買うB病院に価格が 筒抜けになるのです。 だから、数%引きとか、端数切り、程度の値引きしか しないのですよ。 それでも、ちゃんと買ってくれる。 一方、病院には、予算とか、計画とか、あるのです。 「公立」だから、計画を狂わせるのは大変な努力が いるのです。 1億円の機械を、1ヶ月交渉して9000万円に値引き させても、何の評価もないどころか、 1ヶ月予定を狂わせたと言うマイナス評価が来ます。 ならば、1億円でさっさと契約してしまえ、 と言うことになります。 でも、私立病院は、厳しいですよ。 買うから、とりあえず、納品しろ、と言うことになります。 で、納品してから、価格交渉ですよ。 「1億円でよろしく」 「アホか、そんな金がどこにある。7千万円が良いとこだ」 「そんな……じゃあ、9500万円で……」 「だめだめ。社内でよく話し合って来いよ。次回の交渉は 来月ね。嫌だったら、納入取り消しだ」 機械を人質に取られて交渉するなんてことが、 本当に起きるのですよ。 納品してから、価格が決まるまで1年かかったなんてことが 本当に起きるのですよ。 公務員もそうしろとは、言いませんが、 システム全体が硬直していることは、確かです。
お礼
丁寧なご再回答、有難うございました。 公立という宿命によるものと、改善ができるものとがあるということが分かりました。
- sodenosita
- ベストアンサー率54% (1291/2359)
人件費が大きい,コスト意識が希薄だった,ということ以外に重要なのは非採算部門を抱えなければならない点です。 救急部門や小児科部門は採算のとれない部門で,私立の病院などは手を出したがらな部分なので,どうしても公立病院が支えざるを得ない部分です。なおかつ,高度医療機器が必要となる部分ですので,人件費以外にも維持費用が大きくかかってきます。また,市民の生命に直結しやすい部分なので,政治的案件になりやすいです。
お礼
有難うございました。私立は利益優先で経営計画や経営進出が出来るが、公立はそうはいかない。つまり、元々病院の存立の意味が違うということでしょうか。
- mrst48
- ベストアンサー率9% (303/3050)
都道府県立と市町村立の病院が 1つの地域に、あったりする。 また、開業医との連携が、上手く行っているところと うまくいっていないところがあるのでは。 震災後、地域拠点病院としての存在として やって行かなくてはならない病院も。 そのための設備の充実と、担当者の確保。 大都会と、地方小都市とでは 患者数の歴然とした違い。 など、複雑な要因があるのではないでしょうか。 あと、以前TV番組で 隣接する他の都道府県立病院や開業医へ 越境通院が、あるとのこと。 地元の開業医や公立病院よりも 設備が整っており、多少通院時間が 掛かっても、越境通院しているとのこと。 結構ダメージを受けている公立病院が あるのでは・・・。
お礼
有難うございました。 開業医との連携については最近は急速に改善されてきているようですね。
- villa36
- ベストアンサー率24% (96/399)
改革が進み多くの国立病院が地方自治体への移管や統合や民間化になりました。 簡易な医療品、雑貨、消耗品など棚卸しも無く雨水の様に浪費していたのです。 道路工事と同じく当年度の予算は使い切らないと、次年度の予算がおりて来ないと言うお役所の悪習が医療施設でも継続されていました。 また食堂、清掃業務、施設保全、リネン等も自前職員(公務員)でやっていて黒字になるわけないのです。 結論として赤字の原因は、医療施設の組織、職員全体にコスト意識が無かった事です。 この一言に尽きると言っても過言では無いとは多くの関係者の反省と意見です。 典型的な「親方日の丸」だったのです。
お礼
有難うございました。 職員がコスト意識を高めれば改善されるということですかね。
- hideka0404
- ベストアンサー率16% (819/5105)
1.人件費です。 2.未回収の診療費が私立より巨大です。
お礼
有難うございました。私立より未回収が多いというのは理由があるのでしょうね。まさか、単なる怠慢で診療費を回収していないということではないと思いますが。
- nekonynan
- ベストアンサー率31% (1565/4897)
基本的に固定経費が多いから赤字になるのです。公立病院の殆どは僻地あります。僻地に成るほど医者が来たがりません。まず医者の給料が高いのです。次に看護師の年収はさほど変わらないと思いますが、他の部門の給料が高いのです。 一般の病院では、医者、看護師、検査技士、事務の順に給料が高いのですが、こと公務員となるとそうは行きません、年が行くほどの年収が高くなります。通常事務で16万円程度の月収が跳ね上がります。まずは人件費が圧迫するのです。公務員となると1/2で年金、医療保険、また高額な退職金も有ります。平均給料が上がれば負担は増えます。 次に、値段の高い検査機器を導入しちゃうんですね。CTなどを・・どんどん、そこまで元をとれるだけ病人が来るかと言えばこない・・無駄に検査機器を導入している公立病院は多いです。ひどいになると放射線治療器まであるしまつですからね・・・・ 後は市長がらみですね。選挙公約でCT導入・・当選・・経営計画も関係なしでCT導入とか・・・ 緊急病院指定で・・医者が宿直して日勤が週2回とか・・医者 やめた・・・で医者いなくなり診療科を減らすなど・・医者不足で巨大な施設が稼働しないのもありますね・・・・
お礼
有難うございました。給与体系も要因の一つであるのですかね。
- rokutaro36
- ベストアンサー率55% (5458/9820)
根本は、医療法にあります。 医療法第7条 1~4 略 5 営利を目的として、病院、診療所又は助産所を開設しようとする者に対しては、前項の規定にかかわらず、第1項の許可を与えないことができる。 第1項とは、病院を開設する許可のことです。 つまり、病院は基本的に「利益」を出してはいけないのですよ。 公立病院は、法律を厳守しなければなりません。 となれば、利益を出してはいけないのですよ。 利益があがりそうになったら、設備の改善などで、 患者に還元しなければならない。 なので、赤字が当然なのです。
お礼
有難うございました。利益を出してはいけないということは驚きです。 ただ、現行は到底そこまで行かないような感じですけど。
お礼
有難うございました。 他の回答さんも人件費については指摘されているようです。 確かに病院の赤字という角度から絞っていけば納得できる面があります。ただ、公務員の人件費が高いということや福利厚生費が充実しているという事は、日本の労働者の条件の底上げと云う面からみれば必ずしも「悪」と単純に言えないような気もします。病院の赤字についての質問をしていながら このようなことを書いてすみません。