>熟語の set aside, lay aside, put aside は辞書を見るとどれも「金や物などを将来のために取っておく、貯える」「~を脇にやる」というような意味があるんですけど、それぞれ厳密にはどう違うんですか?
⇒なるほど、面白いところに目をつけましたね。確かにどの熟語にも同じような意味があって、戸惑ってしまいますね。
まず、aside の語源について:aside の a- は前置詞 at と同じで「~(比較的狭い場所)に・で・へ」の意味です。また、side は、すでにおなじみと思いますが、「かたわら・脇・側面」の意味ですね。
そこで、この2つの要素が合わさってできた合成語 aside は、当然「(~の)かたわらに・…で・…へ」といった意味を表わすことになります。
したがって、熟語の set aside, lay aside, put aside は、それぞれの動詞本来の意味と、asideの表わす意味「(~の)かたわらに・…で・…へ」とが、いわば「協働」して一連の意味を作り出すことになります。
set asideの意味:「かたわらにおく・とっておく・蓄えておく・横におく・しまう、無視する・無効にする・拒絶する」
lay asideの意味:「しまっておく・とっておく・蓄える、捨てる・やめる・放棄する」
put asideの意味:「わきへおく・わきへ押しやる・片付ける・蓄えておく、(一時)やめておく」
3つの熟語に共通の意味を整理すると、
(1)「とっておく・蓄えておく」系(カンマの前)
(2)「捨てる・やめる」系(カンマの後)
の2つがあることになります。
このうち、(1)については、おっしゃるように、set aside, lay aside, put asideのいずれも大差はないように思います。(2)については、幾分ニュアンスの違いがあって、set aside, lay aside が「永遠にやめる」のに対して、put aside は、「(後でまた取り出すことを想定して)一時的にやめておく」、という感じでなんでしょうね。
以上、ご回答まで。
お礼
回答ありがとうございました。ご意見は参考になりました。