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音と気温の関係
どうして気温が高ければ高いほど 音の伝わりがはやいのでしょうか? そのことが日常生活におよぼす影響は、 なにかありますでしょうか? もしご存知の方がいましたら教えてください。
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siegmund です. ちょっとまずいところがありましたので,訂正します. ○~~○~~○~~○~~○~~○・・・・・・・ のモデルで考えることにして,ずれた質点の元への戻り方は (a) ばねの強さが強いほど速い (b) 質点の質量が軽いほど速い です. 空気中の音波では,空気がばねと質点の両方の役割を果たしていますが, 温度が変わりますと空気の密度が変わりますから, 質点の質量も変化したことに相当します. ばねの復元力の効果と質点質量の変化と両方合わせて, 音速が √T に比例します. 何を固定して話をするかによりますが,圧力を固定して話をするなら, 復元力はTによらず,音速の√T依存性は質点質量変化の方から来ます.
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- tocoche
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音速がなぜ絶対温度の平方根に比例するのか、熱力学的な見方から説明します。 音は気体の分子が衝突し合って圧力として伝わっていくので、音速は分子の速度に比例します。温度が高くなると熱エネルギーが分子の運動エネルギーに変換されて、分子の速度が速くなります。このときの熱エネルギーは絶対温度に比例し、変換後の運動エネルギーは分子速度の2乗に比例するので、分子速度は絶対温度の平方根に比例することになります。よって「音速は絶対温度の平方根に比例」となるわけです。 ついでに、同じ温度なら気体分子1個のエネルギーは同じなので、軽い分子ほど音速は速くなります。 では音速が分子量の平方根に反比例するのかというと、分子の構成によってすこしづつ挙動が異なるので、こっちのほうは「だいたいこんな感じ」という程度に思っておいてください。(He:970m/s CO2:263m/s 分子量比は11だが、音速比は√(11)より大きい)
- siegmund
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> 波動の速度は「ずれ」が復元する力の強さに依存する > この意味がよくわかりません。もう少し噛み砕いた表現にすることは > 出来ますか? じゃあ,次のようなモデルを考えてみましょう. ○~~○~~○~~○~~○~~○・・・・・・・・ 1 2 3 4 5 6 ○が質点で,~~のばねでつながっています. 一番左端の質点をを左方向へひっぱておいて手を離すと, ばねの作用で次々右方向へ質点の位置のずれが伝わっていきます. で,ばねが強いほどずれた質点の元への戻り方は速いですから, ずれの伝わりの速さ(すなわち波の速さ)は大きいことになります. ばねの強さが大きいことが復元力が大きいと言うことです. 空気中の音波では,質点が空気分子(本当は空気分子なんてありませんが), 復元力が圧縮された空気がふくれようとする力, というわけで,空気が両方の役割を果たしています.
お礼
siegmundさん、ありがとう。 ばねの強さ=空気の密度がぎっしりではない(隙間がある) ということでしょうか? 気温が高いほど、音が早く伝わるのは、 気温が高い状態のとき、その空気の密度がぎっしりではないので ばね(波)が強く働くので音が早く伝わる、ということでしょうか? うまくいえないですが、気温が高いときは、空気が膨れようとする力が 強いので、その副産物として音も早く伝わるということになりますか?
- siegmund
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音波は波動の一種です. 波動は,「ずれ」が次々伝わってゆく現象で, 波動の速度は「ずれ」が復元する力の強さに依存します. 復元する力が強ければ,伝わる速度は速くなります. 他の条件が同じなら,速度は復元力の平方根に比例する事が知られています. 音波は空気の密度の平均値からのずれが次々伝わってゆくのですが, そのときの復元力は空気を圧縮したとき元に戻ろうとする力です. この力は絶対温度Tに比例することを比較的簡単な計算で示すことができて, 結局音速は√T に比例します. こういうわけで,気温が高いほど音速が速くなります. 日常生活に及ぼす影響ですか. t℃のときのときの音速は c=331.5+0.6t [m/s]ですが, 30℃違うと5%位音速が違いますね. さて,日常生活というとちょっと思いつきません. 上空に行くに従って気温が低くなるので,音速は高いところほど小さく, 音は上方に曲がるような形で伝わります. 夜間などには高いところほど気温が高くなる逆転相が生ずることがあり, このときには上空ほど音速が大きくなって音は下方に曲がり,遠くまで伝わります. 夜の方が遠いところの音が聞こえる,という現象の一つの原因とされています. ただし,音は風の影響も強く受けますので, そこらへんも本当は考えないといけないでしょう. なお, http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=75059 も面白いかも知れません.
お礼
siegmundさん、ありがとう。 ご説明、ありがとうございます。 >波動の速度は「ずれ」が復元する力の強さに依存する この意味がよくわかりません。もう少し噛み砕いた表現にすることは 出来ますか?もしできたら教えてください。 理解能力が足りなくてすみません。こんなに丁寧に説明してくださったのに、 わからない自分が、ちょっとむなしいです。
- ymmasayan
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空気中を音が伝わるとき、縦波(疎密波)ですね。このとき空気の分子が振動しながら波を伝えて行くわけですから、 気温が高い→空気が膨らむ→空気が軽い→振動しやすい→速く伝わる と思ったのですが。でもこの理屈には次の2つの無理が有りました。 1)気体中の音速は温度が上がれば速くなるが、圧力にはほとんど関係ない。(理科年表) 2)水の方が空気より比重が高いのに音速は速い。水も74度C迄は温度とともに音速が上がるそうです。 ますます判らなくなりました。済みません。 空気の温度差による音の速度の違いから生じるものとして、逆転層による騒音の問題があります。以前の教えてgooで回答したものです。「下記URL」をご覧下さい
お礼
ymmasayanさん、ありがとう。 自分もいろいろ調べてみたのですがよくわかりませんでした。
お礼
siegmundさん、何度もありがとう。 √Tのあたりは、ぜんぜんわかないですが なんとなく全体のイメージがつかめたような、気がします(弱気)。 目に見えないもの(空気の質量や音の波など)は、 考えていくと頭の中でぼやっとしてしまいます。 専門家の方からのご説明、ありがとうございます。 おそらく今まで自分が数学的、科学的なものを一切真剣に考えないように 生きてきたので、その結果わからなくて当然になってしまったのかもしれません。