教員は精神的負担だけでなく,体育的行事や部活指導など体力的にも相当の負担があります.数学だろうと体育だろうと関係ありません.また,非常勤講師や派遣教師でない常勤講師なら担任以外のほとんどの業務がきますからやはり負担です.
もし数学が好きで数学教師になろうとしても,それまで学んだ数学以上の知識を深める余裕もありません.
だから,公務員とか事務職とかそういう方向に切り替えたらどうですか.民間の職場もいろいろ研究することを勧めます.
とは現実を踏まえてということですが,理想を言えば精神疾患でも教職の場で働ける方が好ましいはずです.例えば統合失調症であろうと,気分障害であろうと,治療しながら仕事をしている人もいます.一般に,病気であっても医療の助けで通常の仕事ができるなら,そういう人たちが働けるような職場環境を整えるほうが,医療費の面でも経済的なはずです.しかし,今の日本はそうなっていません.
政治が変わって,より多くの人が働きやすい社会になったほうがいいに決まっています.そういう意味では,やれるだけやってみて,だめだったら別の道を考えてみると言うのも一つの手だとも思います.
結局は,質問者様の病状や医師などへの相談など周囲の意見も考えて判断しましょう.長い目で見ると,最初は当然安定した収入のある職業をめざすのがよいと思います.初めから消極的ではそれ以上にはなりませんから.
参考になるかどうかしれませんが,実際精神的な病気を持ちながら,きつい教員を20年以上やっている実例があります.この人は治療を最適化しながら,休職も一度もしたことがありません.有給休暇消化率もかなり低いほどの働きぶりです.この人は双極2型障害で,うつを薬で抑えながら,軽躁状態を特定の業務のハイパフォーマンスに結びつけ,その面ではかなりの技術と実績を残しています.しかし,今は酷いうつ症状ではじめての休職をしようかどうか迷っています.
人はいつ病気になるか,怪我をするかわかりません.それが人生と言うものです.病気,怪我で淘汰されるのは野生の世界のことです.しかし,私たちは数学など叡知をもった人類の世界です.全盲の数学者ポントリャーギンが優れた業績を残せたのも彼が人類の世界に住んでいたからです.だから,まともな人類の世界に生きていれば,病気やけがで一進一退があるかもしれませんが,活躍の場はあるはずです.そういう世界になってほしいものです.