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触れると光る化学薬品てありますか?

たまに刑事ドラマなどに出てくる薬品についての質問です。 犯人がある物に触ったあとに、手や服に薬品がついて光ってしまい、警察に犯人であることがばれてしまうシーンがあります。 現実にそんな薬品あるのでしょうか??薬品名をご存じの方いらしたらお願いします。

みんなの回答

  • kagakusuki
  • ベストアンサー率51% (2610/5101)
回答No.1

 その薬品はおそらくはルミノール試薬という薬液ではないかと推測致します。  ルミノール試薬とは、ルミノールという化学物質と炭酸ナトリウムを過酸化水素水に溶かしたもので、ルミノールはアルカリ性水溶液中において、過酸化水素が分解した際に発生する活性化酸素と反応して発光する性質があります。  血液が付着しますと、洗っても簡単には落ちなくなりますので、目で見ただけでは何も付いていない様に見える場合であっても、微量の血液が残っている場合があります。  そこへルミノール試薬を塗布しますと、「血液に含まれているカタラーゼという酵素」や「血液中のヘモグロビンが変質して出来るヘミンという物質」が、触媒の働きをして過酸化水素を分解します。  そのため、血液が付着していた処に、ルミノール試薬を塗りますと、発光する訳です。  つまり、ルミノール試薬は手や服に触れただけでは光る事は無く、ルミノール試薬が手や服に付着していた微量の血液と反応したために発光したのではないかと推測致します。  そして、その薬品が付着した処が光ったという事は、その場所には血液が付着しているという事になり、手や服に血液が付着しているのは、殺人や傷害事件を起こした際に返り血を浴びたためという可能性があるために、そのドラマでは犯人扱いされたのではないかと思われます。  尤も、ルミノール試薬が光ったからといって、付着していたのが必ずしも被害者の血液とは限りません。  手や服に付いていたのは、その手や服の持ち主が怪我や鼻血を出した時に付いた本人の血液という可能性もありますし、獣や鳥、魚等の人間以外の(赤い血を持つ)動物の血が、料理等の際に付着したものかも知れませんし、付着していたのは血液等ではなく、大根やキュウリといった過酸化水素を分解する酵素を持つ野菜の汁かも知れず、二酸化マンガン(乾電池の中身の一成分)やヨウ化カリウム(消毒薬であるヨードチンキの有効成分)等の過酸化水素を分解する触媒の働きがある化学物質が付着していたのかも知れません。  ですから、手や服に付いたルミノール試薬が光ったからといって、それだけでは犯人扱いする事は出来ず、付着しているのが血液なのかどうか、例え血液だったとしても、人間の、それも被害者の血液なのかどうかを、別の検査を行って確認しなければならず、もし、被害者の血液が付着している事が確認出来た処で、被害者が害された時よりも後になってから、流れ出た被害者の血が(例えば、犯人扱いされた人物が被害者の死体を発見した際等に)偶然に付いたという事も無いとは言えませんので、薬品が光っただけでは犯人である疑いがある容疑者というだけに過ぎず、犯人と断定してしまうのは明らかに行き過ぎだと思います。 【参考URL】  ルミノール - Wikipedia   http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%9F%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%AB  法科学鑑定研究所 > 血痕分析/鑑定 > 血痕の証明   http://www.e-kantei.org/bloodstain/bloodstain002.htm  光と色と > 光化学反応 > 科学捜査に光の目 ルミノール反応の仕組み 2012年2月 2日 (木)   http://optica.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-52b1.html

cclime
質問者

お礼

詳しいご説明早速ありがとうございました。 ルミノール反応は聞き覚えがありますが、血液以外への反応や、断定までの手順のこと全然しりませんでした。。。 勉強になりました。ありがとうございます。

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