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伝送路での定在波の発生について
高周波の信号は波長が短くなり、線路長を無視できなくなると定在波が発生するのはなぜでしょうか? 線路長を無視できなくなるという意味がよくわかりません。 どなたか教えて下さい。 お願いします。
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定在波が発生するのは線路のインピーダンスが不連続になる所で信号の反射が起こるからです。 反射が起こると、進行していった波と反射してきた波が干渉して一種の共振状態が起こり、振幅が大きく変化する所と小さく変化する所が交互に存在するようになります。 進行波と反射波の位相が同じになる所では信号が強め合いますが、逆位相になる所では信号が弱めあいます。 反射が起こる地点から位相が90度異なる地点では進行波と反射波の位相差が180度となり最大限に弱めあいます。 反射点から位相が10度違うところでは2×sin(10度)=0.347ほどの影響が有ります。 周波数が低いほど信号の波長は長くなるので同じ10度と言っても周波数が低い場合は距離が長くなります。 線路の端で信号の反射が起きるのか、線路の両端での信号の位相差がどれだけになるかが問題なのです。 60Hzのように周波数が低い場合でも送電線のように距離が長くなると定在波の影響を無視できなくなります。 交流で長距離の送電が出来ない理由の一つです。
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- tance
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誤解しないでいただきたいのは、低周波でも、線路長が短くても、インピーダンスがちょっとでもミスマッチをしていれば定在波は生じます。「高周波」「波長が無視できない」「線路が長い」といった単語は、定在波が目立つための条件というだけです。 ですので、「線路長を無視できなくなる」という言い方は、「定在波(など)が無視できなくなる」と言うのと同じ事です。 たとえば、ラジオなんかだと、アンテナに入る信号の大きさは条件によって大きく変わります。100倍変わっても受信は正常に行われます。こんな用途の線路では少しくらいの定在波はどうでも良いので、線路長が信号の波長より相当長くても気にしなかったりします。(もちろんミスマッチが良い訳ではないので、定在波が立たないように最新の注意はします) 一方、ネットワークアナライザの内部の回路なんかだと、0.1dBの定在波は致命的です。オシロスコープの回路でも同じです。波長が100mmでも1mmの線路を無視できないことがあります。(もっとも、定在波だけの問題ではない部分もありますが) あとは、他の方の回答のとおりです。
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- foobar
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もうひとつ、送受端で反射がある、という条件もあるかと思います。 反射波(もしくは逆向きの信号)がなければ、定在波は出ませんので。 線路長が波長に対して無視できないほど長いと、伝送する信号の位相が場所で変わるようになります。 そのため、進行波と反射波で場所ごとに位相差が異なり、重ねあわせた時の強弱が場所によって異なるようになります。 もし、線路長が十分短ければ、進行波も反射波も位相が線路上で同じになるので、足しあわせたときの振幅が場所で異なる、という状況は起きません。
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