発射された弾丸の重さと速度によるので一概には言えませんが、いわゆるハンドガンであれば水平に発射した場合せいぜい数百メートルでしょう。拳銃といっても50口径マグナム弾などの火薬量も弾頭重力も大きなものから22口径リムファイア弾など軽量の弾丸で火薬量も少ないものまで多数あり、その威力も大きく異なります。速度が速く、弾丸の重量が軽いものほど空気抵抗の影響を受け急速に速度が落ちますので、小口径で高速な弾丸ほど急激に速度を落とすことになります。一方、大口径で弾頭重量が重いものは、速度の落ち方は鈍くなりまので遠くまで届きます。
最も遠くまで届くのは小口径で重量の重い弾頭ですが、拳銃弾ではこれは難しいでしょう。小口径で重量の大きな弾頭はその長さが長くならざるを得ないので、拳銃に収めるのは難しくなってしまいますし、火薬量を多くしないと重い弾頭を速い速度で打ち出すことができなくなってしまいますので、拳銃という範囲では無理があります。実際に重機関銃や遠距離射撃用のライフルのように長い弾頭が許されるものでは弾頭重量の大きなものを大量の火薬を納められるボトルネック型(弾頭より薬莢部分が太くなって、ビール瓶のような形になっている)の弾丸を使うものが多数あります。この手の最たるものが、戦車などの滑腔砲弾で拳銃とは異なりますが100mm以上の口径から30mm程度の細い矢のような弾丸を打ち出すものです。もちろんそのままでは打ち出せませんので、弾丸には砲身と密着するための駆動部分があり、砲身内部ではこれによって砲弾が加速され砲身から出た後で空気抵抗によってこの部分は分離して、砲弾本体から離れます。砲弾本体は弓矢の矢のような形をしておりタングステンなどの非常に硬く重い金属で作られます。これにより極めて空気抵抗の少ない非常に高速で重い弾頭が相手まで届くと言うことになります。距離にもよるのですがこの種の弾頭は200mmの厚さの鋼鉄をも貫く力が有ります。弾等自体は爆発したりしませんので拳銃弾と同じですが、打ち抜かれた鉄板が内側で激しく弾け飛ぶため、中にいる乗員はひとたまりもありません。
お礼
ありがとうございました