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長期金利、0.775%に低下=約9年ぶり水準?

つまり、簡単にいうとどのような状況で、何が予測されるのでしょうか。 低下するとなにが変わるのか簡単に教えてください。

質問者が選んだベストアンサー

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  • covanonki
  • ベストアンサー率48% (219/448)
回答No.5

国債の長期金利、特にご質問文の参照データとなっているニュースでいう長期金利とは、10年物国債の利回りのことを意味しています。 長期国債の「金利」には2種類あって、国債を政府が発行したとき、「この国債の金利は何%ですよ」と決めて入札をかけるときの金利、「表面金利」とタイトル文にある「長期金利」の2種類です。 「表面金利」について言えば、たとえば政府が「今年の国債の利率は2%ですよ」と言って国債を売りに出すと、売れた国債には年率で2%ずつの利息が上乗せされ(100万円の国債であれば2万円の利息ですね)、これが10年後、国債を償還する際に上乗せしてその権利者に対して支払われます。 では、「長期金利」とはなんなのか。この長期金利のことを「利回り」って言います。 私も最近まで勘違いしていたのですが、よく「国債の価値が下がる」とか、「上がる」とか言われます。これ、本当はその言葉通りに受け取ればよいのですが、少し前までの私も含めて、多くの人が勘違いしていますね。 「国債の価値が下がると利回りが上がる」とか「国債の価値が上がると利回りが下がる」っていいます。利回りを=金利ととらえて、あたかも国債の金利が下がることを「国債の価値が上がった」ととらえたり、国債の金利が上昇することを「国債の価値が下がった」ととらえる人が多くいます。 この設問に対する回答に対してもそのように回答している人が多く見受けられますね。 だけど、実際にはそうではありません。言葉通り、「国債の価値が上がる」から利回りは低下し、「国債の価値が下がる」から利回りが上昇するのです。 たとえば国債に、「この国債を10年間保有し続ければ100万円そっくりそのままお返ししますよ」と書かれてあったとします。もちろん政府が市場に売却した時点ではその国債の価値は100万円でした。 ところが、いったん市場に撒かれると、国債の価値は「100万円」という価値ではなく、「10年後100万円受け取れる権利」という価値に姿を変えてしまいます。つまり、100万円という額面ではなく、権利が売買されるようになるのです。 こうなると、国債の価値は当初100万円であったものが、とても人気があって売れて売れて仕方がない、という状況になると、「10年後100万円を受け取るという権利を105万円で買います」とか、「110万円で買います」という状況になってきます。 つまり、100万円という金額にプレミアがついて、額面以上の価値を持つようになるのです。ところが、逆に人気がなくて売れ行きが悪い、となると、「10年後、100万円手に入るという権利を95万円で買いませんか?」とか、「90万円で買いませんか?」という状況になります。 上記には記していませんが、もちろん10年後受け取れる金額は100万円だけでなく、これに利息(表面金利)が乗っかってきます。たとえば、100万円の国債の価格が95万円の時に国債を買った人は、(単純計算をしますが)100万円で1年間で2%=2万円の金利が付くとして、これに10年をかけて20万円の利息が付きます。ところが、元々100万円受け取る価値のあるものを95万円で手に入れているわけですから、20万円という利息に加えて5万円というプレミアが引っ付いてきます。 この人は合計25万円の儲けを手にしたことになります。この25万円を額面の100万円で割った値=25%になります。これを10年で割って、1年あたりの割合は2.5%になりますね。この値を「長期金利」と呼びます。 逆に105万円で買った人は、確かに20万円の利息を手にしますが、5万円余分に支払っていますから、実質的な儲けは15万円です。この人にとっての長期金利は、1.5%です。 今のこの国では、この「国債の価値」が上昇しています。もしくは高止まりしています。 ちなみに昨年12月に行われた10年物国債の入札結果(http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/nyusatsu/2011/resul057.htm)では、国債の表面金利は1.1%となっています。 その長期国債の利回りが現在は0.775%になっていますよ、ということ。つまり100万円の国債を余分なお金を支払ってでも買いたい、という人がそれだけ多いということです。 ちなみに添付してある画像はそんな国債をどこが保有しているのか、というその内訳です(日銀資料)。下記は添付画像では小さくて見づらいので、それの拡大版です。 http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/ff/122d9cc815ae487f782263f78f56ec3d.jpg?random=efce306ca2f4c74d1787cc532b70e232 なぜ長期金利が低下しているのか、と考えると、データから見る限りではやはりその数字を伸ばしているのが外資。続いて日本の銀行です。金額では国内銀行が前年比で18兆円、外資が17.5兆円と、ほぼ同額で上昇していますね。 こうしてみると、なぜ日本の国債が政府が発行した瞬間に売り切れるのかということを考えた場合、日本の国債を一番安く手に入れることが出来る瞬間は国債が発行されたその瞬間だから、なのでしょうね。 一旦日本国債を手に入れてさえしまえば、手に入れた額よりも高い金額で売れることがわかっているから。 外資が増えている理由は、やはり海外資産のリスクが高すぎるから。 予測されるのは、これからますます外資が保有する国債の割合が高くなるんじゃないか、っていうこと。 勘違いなされると困りますが、今売り買いされている国債は既に政府が発行して売り切れた国債です。償還期限が来れば国はどのみち元本と利息を返さなければなりませんから、「外資が一斉に国債を売りに出たらどうするんだ」という発想はかなり愚かです。 売り買いはどうぞ各金融機関同士で勝手に行ってください、また安い国債が発行されたときに買ってくださいね、っていうお話です。ちなみに国民の皆さんは年率1.1%でお金を国に貸してくれているんですよ。 んで、 >低下するとなにが変わるのか簡単に教えてください。 ってことについて。 低下しても何も変わりません。むしろ何も変わらないことが問題なんです。 他の方も記していますが、金融機関は資産の運用先に困っているんです。政府が国債の入札によって手にした資金を、いかに有効に民間企業の手元まで流通させ、経済を活性化させ、国債金利よりもより有益な利率を稼ぐことのできる投資先を作ってあげることが大事だと思います。

kuririn0412
質問者

お礼

資料の添付までいただき、ありがとうございました。

その他の回答 (4)

  • gokakukei
  • ベストアンサー率18% (40/218)
回答No.4

「市場が不安定で危機的」と多くの民間金融機関が判断しているということです。 超超低金利でもいいから国債を買っておくという行動が起こっているということは、裏を返せば市場が不安定化しておりリスク高の状態になっているということです。企業のリストラや緊縮活動が活発で、金融機関の投資先不足が深刻化しているという事態です。

kuririn0412
質問者

お礼

非常にわかりやすいです。ありがとうございました。

  • ojisan-man
  • ベストアンサー率35% (823/2336)
回答No.3

質問者さんが聞きたい「長期金利の動向」は、実は毎日変化しています。 これはおくまでも「10年の長期金利」の話で、10年もの国債の金利水準を表します。 日本の国債を買いたい人がたくさんいると、国債の「価格」が上がりますので逆に利回りが低下します。つまり金利(利回り)が少々低くても、日本の国債を欲しいと思う人がたくさんいるということでもある訳ですね。 今がその状態です。 反対に国債を売りたい人がたくさんいると、価格が下落し利回りは上昇します。つまり少々金利(利回り)が高くても、誰も国債を欲しがらない状態のことです。あるいは高い金利をつけないと国債が売れない状態のことです。 この状態が酷くなると「国債の暴落」につながります。 それでは長期金利が低下して何が予想されるかというと、 ・国債を買うために外資の流入が増えて、円高につながる ・国債をずっと持つ人は利息収入が減少するが、価格が上がっているので益出ししやすい ・この状態が続くなら貸出金利が低下して企業は支払利息が減少する。だから新たな借入を増やしやすい環境になる。 ・しかしだからといってこれが設備投資の呼び水になるかどうかは分からない。今は企業が債務の圧縮に走っているから。 などの現象が予想されます。 デフレになると金利は下がりますが、現在の金利低下はヨーロッパやアメリカから逃げてきた投資マネーの影響が大ききいので、長期金利低下=デフレともいえません。 また普通預金などの預金金利は、長期金利だけで決まる訳ではなく、むしろ短期金利の影響を強く受けるので預金金利が即下がるわけでもありません。

kuririn0412
質問者

お礼

予想の部分、とてもわかりました。 ありがとうございました。

  • mekuriya
  • ベストアンサー率27% (1118/4052)
回答No.2

簡単に言うと日本の国債が人気があるということです。イタリア国債の格付けが引き下げられたことによって、イタリア国債を保有している投資家がイタリア国債を売却して、その資金で日本国債を買いなおしたといった動きが起こったわけです。世界の投資家は、日本の国債のリスクは低いと判断している。それが長期金利の低下ということです。長期金利の動向は、債券の市場で決まるのであって、財務省も日銀もコントロールすることはできません。欧州債務危機問題によって長期資金の安全な運用先が減ったということなのです。イタリア国債は怖くて買えない。仕方が無い。利回りが低くても日本の国債を買いましょう。 投資信託、年金、保険、銀行などの機関投資家、サウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦の石油王は天文学的な資金を運用しています。そういうお金が日本国債に向かっている。 低下するとなにが変わるのか。庶民には関係ない。変動金利型住宅ローンを抱えている人には少々の恩恵があるというだけの話です。逆に国債を買おうとしているなら、さらに利回りが下がって損します。

  • rikukoro2
  • ベストアンサー率21% (1316/6195)
回答No.1

一言でいうなら『デフレ』になる ・住宅ローンなどで債務を抱える者は、物価の下落によって実質的な債務が増大する。 ・金利の低下により、市中変動型の債権(普通預金など)の利子収入は減少する。 ・経済活動を停滞させる要因となり、賃金の下落や失業、ひいては消費支出の減少とさらなる企業活動の停滞をもたらす要因となる  つまり不景気になるって事です。 まぁ日銀は元々インフレを抑えるのが仕事なので不景気になるのは仕方が無い。

kuririn0412
質問者

お礼

ありがとうございます。 日銀がインフレを抑えることを仕事としているのであれば、 ほかの回答者のお話もよりわかりやすいです。

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