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x^2+y^2=1は周期関数ですか
円以外でも閉鎖している曲線は周期関数に対応しているのでしょうか。
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ふたつの実数から実数への関数f(x,y)について f(x,y)=0 という方程式の解の集合を J = {< x, y > | f(x,y)=0} とする。Jが閉鎖している曲線になるとき、fには何か共通の特徴があるか。 というご質問であろうかと思います。つまり、「閉鎖している曲線」かどうかというのは曲線そのものの特徴だけれども、これを関数f(x,y)の何かの特徴と関連づけられないか、ということですね。 答えられませんけど、この問題の入り口付近にどんな話があるかについて、ちょっとだけ。 「Jが閉鎖している曲線だ」ということを曲線に自己交差がない場合に限って考えることにすると、それは「集合Jが単位円周 C= {< x, y > | x^2+y^2-1=0} と同相である」ということ。このときJは「ジョルダン曲線」と呼ばれます。同相というのは、感覚的に言えば「Jの点同士のつながりを切ったり繋いだりせずに、ゴムひもみたいに変形していってCと同じ形にできる」というほどのことで、「JからCへの1:1の連続写像φが存在する」ということ。 なので、Jがジョルダン曲線なら、何かうまい変数変換φが存在して、φはJからCへの連続な1:1写像である。このφを使って <X, Y> = φ(< x, y>) によって f(x,y)をX^2+Y^2-1に変換できる。「f(x,y)=0の解が自己交差のない閉曲線になるようなf(x,y)は、このような変数変換φで作れるものだけ」ということです。 例えば楕円 J = {< x, y> | (x/a)^2+(y/b)^2 - 1 = 0} (a≠0, b≠0) ならば、変数変換 <X, Y> = <x/a, y/b> で {< X, Y> | f(x,y) =0 } = {< X, Y> | X^2+Y^2-1 =0 } = C となるし、他の変数変換 <X, Y> = <-y/b, x/a> でも良い。だけど、いつもいつも「f(x,y)の式を機械的に操作しただけでφが簡単に分かる」という風には行かないでしょう。 ジョルダン曲線は、平面 {< x, y >}を曲線の内側と外側に分ける、という性質を持っています。 C = {< x, y > | f(x,y)=0}, f(x,y) = x^2+y^2-1 の場合、f(x,y)<0なら(x,y)は曲線の内側の点、f(x,y)>0なら(x,y)は曲線の外側の点です。しかし、 C= {< x, y > | (x^2+y^2-1)^2=0} という例を考えると、「f(x,y)だけ見れば(x,y)がJの内側にあるか外側にあるかを判定できる」という訳には行かないのが分かりますね。 (なお、ある点< p, q>が曲線の内側か外側かを判定するには、<p, q>からJの点<x, y>に線を引いてその方向を考えます。ベクトル<x-p, y-q>の方向ですね。これが0~2πの範囲をもれなく網羅するなら<p, q>は内側だし、どんな<x,y>∈Jについてもベクトル<x-p, y-q>がある方向θには向かないというのなら<p, q>は外側。しかし、これはJの持つ性質であって、f(x,y)の形がどうであるかとは直接関係ありません。) さて、「f(x,y)が周期関数」というのは、 「ある定数S, Tが存在して、どんなx, yについても f(x+S, y+T) = f(x,y) であって、しかもSかTの少なくともどっちかが0でない。」 ということなので、ご質問の例は周期関数ではない。そればかりか、「f(x,y)が周期関数であって、しかもf(x,y)=0の解の集合Jがジョルダン曲線」ということはないと思います。
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- stomachman
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f(x,y)についてf(x,y)=0の解の集合C C = {<x,y> | f(x,y)=0} が閉じた曲線になるとき、Cが長さを持つ場合に限定すれば話はだいぶ簡単になります。その場合なら曲線Cのパラメータ表示が作れるからです。 「Cが長さを持つ」とは、「[C上の点を繋いだ折れ線]でCを近似した時の、折れ線の長さの上限(どんな折れ線でもこれを越える事がない長さ)」が有限であるということです。普通に鉛筆で描けるような線ならどれでも長さはあります。しかし、fが無限に細かいギザギザを持っているフラクタル曲線の場合には、折れ線を細かくすればするほど折れ線の長さがいくらでも大きくなってしまい、長さがありません。 さて、閉じた連続曲線Cが長さを持ち、その一周の長さがLなら、Cの要素のひとつ(たとえばxが最小の要素)を出発点zとして、zから出発する向きを決めておくと、zからC上の各点pまでのCに沿った道のりs(p) s : C → {t | 0≦t<L} が決まり、sは1:1対応になります。なので、その逆関数、つまり道のりを与えるとC上の点pをひとつ決める関数 (s^-1): {t | 0≦t<L}→C が存在して、パラメータ表示 <x,y> = (s^-1)(t) で曲線Cを C = { (s^-1)(t) | 0≦t<L} と表せます。 そこで、(s^-1)の定義域を実数全体に周期的に拡大して φ: R→C φ(θ)=(s^-1)(θ mod L) (θ mod L は θをLで割った余り) とおけば、Cのパラメータ表示 <x,y> = φ(θ) はθの周期関数になります。(そうなるようにφを作ったからに過ぎませんが。)
お礼
今の私には難しい内容ですが何かわかるように思えてしまうご説明です。身に余るご好意を感じるのでもう少し勉強させていただこうとしています。たいへん貴重な知的香りをかがせていただいたような気持になっています。どうもありがとうございました。
- alice_44
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xx+yy=1 が y=f(x) の陰関数表示だとすれば、 f は周期関数ではない。 x や y をパラメータ表示するとしても、 x=cos(1/t), y=sin(1/t) のようにすれば、 t について周期的でない。 自動的に周期関数になる訳ではなく、 周期関数で表すこともできる…という意味では、 長さ有限な曲線の上を周期的に移動する点 を考えれば、その各座標は時刻の周期関数である。 曲線全体を覆って、周期的に移動できるために 必要なのは、長さが有限であること。 滑らかな閉曲線なら、長さは有限だが、 閉じていることが重要なのではないだろう。
- hrsmmhr
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周期とは一周するのに必要な時間間隔ですから、 閉曲線を同じ間隔で周回する点の軌道をあらわす関数は なんであれ一周する時間を周期とした周期関数になります
お礼
閉じた軌道を表す関数は周期関数ということですね。ご教示ありがとうございました。
- kiyomushi
- ベストアンサー率68% (13/19)
>x^2+y^2=1は周期関数ですか x=cos(t), y=sin(t) のようにパラメーター表示すれば、t に関して周期関数になりますが、x^2+y^2=1 と書いただけでは「周期関数」とは言わないように思います。 >円以外でも閉鎖している曲線は周期関数に対応しているのでしょうか。 はい。上の例のようにパラメーター表示すれば、そうだと思います。
お礼
なるほどと納得できました。ご教示ありがとうございます。
お礼
何か高等数学にも関係していることがぼんやりと想像できました。私の疑問を的確に表現していただいたり関連した事項を丁寧にご説明いただき非常にありがたいことと思いました。