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クラスター
音楽におけるクラスターとはどのような意味の言葉なのでしょうか? 文脈としては、「ユニゾンからクラスターへの変化を用いたテーマが印象的」とありました。
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「クラスタートーン」ではなく、「トーン・クラスター tone cluster」です(笑)。 「音の房」「音群」という意味からも分かるように、狭い音程間隔にある 複数音が密集している状態の和音をいいます。一定音域内の音は いっぺんにすべて鳴らす、といったほうが分かりやすいでしょうか。 特に厳密な定義があるとは、寡聞にして知りませんが、必然的に、 2度(長2度=全音、短2度=半音)間隔の音群になりますね。 具体的にいえば、ソ、ソ♯、ラ、ラ♯、シ、ド、ド♯、レ、レ♯をいっぺんに ならしてみてください。これが(トーン)クラスターです。 記譜法では、2の方が仰るように、黒い塊が書かれている場合と(例えば、 ペンデレツキ)、一つ一つ、マメに音符を書き込んでいる場合(例えば、 リゲティ)があります。 実はトーン・クラスターを用いた傑作といわれる作品を、私たちは 非常に容易に聞くことが出来ます。キューブリック監督の映画「2001年」 ですね。この映画の中で、先述のリゲティの「アトモスフェール」という 曲が使われているのです。特に、主人公が道の領域に突入する、 最後の方のシーンで長く使われていますね。この曲はペンデレツキ のいくつかの作品とともに、トーン・クラスターを用いた古典的作品 といわれています。お聞きになれば、お分かりいただけると思いますが、 単に「頽廃的」ではかたづけられないような、何か宇宙的な響きを 持つ忘れがたい音ですよ。
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クラスターとは、1960年代の音楽語法の中心をなすものです。1960年代だから、戦後の技法ですね。奏法は様々な方が解説していらっしゃる通りです。 ペンデレツキ、シュトックハウゼン、クセナキス、リゲティなど様々な作曲家が使用し、クラスターの構成法は、ペンデレツキの場合と、シュトックハウゼンの場合と、クセナキス、リゲティ‥みな異なります。シュトックハウゼンの場合は、とりわけ、音群作法と言われています。 ヨーロッパで現れたのは1960年に入ってからですが、アメリカではなんとすでに1930年代にヘンリー・カウエルという人が使用していて、「新しい音楽の諸方法」(翻訳はされていない)という本の中にそのことが書かれてあります。 戦後の音楽は、基本的に‘旋律を避けた時代’と言われています。その流れの中で、クラスターが生まれ、それは現代でも使われています。最近、2000年に入ってからは、作曲家が‘旋律を避ける’という時代から抜け出し、ようやく新たな方法論を見つけだしたようで、それは戦後の語法(クラスターなど)の上に旋律を乗せるという方法論です。 だから、クラスターと同時にその上に旋律があるんです。旋律の時代が戻ってきたのですね。
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やはり現代音楽で使用されることが多いようですね。どうもありがとうございました。ちなみに上記の文はJAZZのCDの解説にあったものです。
- kitanoms
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トーン・クラスターとはアメリカの作曲家ヘンリー・カウェル(1897-1965)が名づけた奏法で、一定範囲の音を全て演奏することです。 ピアノのクラスターであればNo.3の方の言う通りですが、オーケストラや合唱でも使われますので、短2度以下のより細分化された音程で音を塗りつぶしていくことになります。音符が黒い塊で書かれているのは、音符で一つ一つ表せない音も含んでいるからです。
お礼
参考になりました。どうもありがとうございました。
- ademu2
- ベストアンサー率35% (87/242)
音楽ではよく「クラスタートーン」などと使用しますが、楽譜上では五線紙の上に四角い黒いかたまりがかかれています。ピアノの演奏では腕などで鍵盤を全て弾く方法です。 例えば、ウイーン少年合唱団の歌がユニゾンであればそこえらのがきどもを集めた合唱団?はどちらかといえばクラスターでしょう。 先生がよく合奏のときに「君たちの音程には個性がある」といいますが、要は音程があっていなくてクラスター状態だということでもあります。 不協和音も音楽だという頽廃的な現代音楽の特徴でもあります。
お礼
どうもありがとうございました。
- mrumesuke
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参考サイトによると「隣り合うコードの構成音の間隔が3度に満たないようなコード」と定義されています。 詳細は参考サイトをご覧下さい。
お礼
具体的でわかりやすかったです。映画も機会があったら観直してみたいです。どうもありがとうございました。