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衣服の形状記憶と形状安定の違い
よく衣服の説明で「形状記憶と形状安定は同じ事」というような説明がありますが、私は全く異なると思います。以下の私の理解に間違いがあるでしょうか? 形状記憶は、衣服にしわができた場合でも、ある温度以上に加熱した場合、元の形に戻る性質。そのため、アイロン等で温めた時に元の形状(たいていはフラットな形状)に戻る。 形状安定は、繊維の分子鎖間が架橋されているので、洗濯しても(吸水しても)型崩れし難いため、しわになりにくい。 細かい原理等は省いていますが、大まかにはこのような違いだと認識しています。いかがでしょうか?ご意見を賜りたいと思います。よろしくお願い致します。
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形状記憶(+合金または繊維)の理解は正しいと思います。 衣類にこのような機能を持たせる加工は「形態安定加工」と呼ばれています。 「形状安定加工」では無いことに注意してください。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BD%A2%E7%8A%B6%E8%A8%98%E6%86%B6%E7%B9%8A%E7%B6%AD これに対して形状安定(加工)は繊維衣類の分野では <形状安定は、繊維の分子鎖間が架橋されているので、洗濯しても(吸水しても) 型崩れし難いため、しわになりにくい。> とは違った意味で使われています。 カーテン等に強い熱プレスを掛けてそのウエーブや折り目等をはっきりと長い間 崩れないようにセットする事をさしているようです。 http://www.rakuten.ne.jp/gold/kuwabara-curtain/aiyou/index.html スーツでも「形状安定」という謳い文句が使われていますが、形態安定加工の素材が 使われているとは考え難く、仕立て方法に依るものと思われます。 形態安定加工の布地が使われているものは「防シワ」として紹介してあります。 http://www.konaka.co.jp/company/hi_function.html したがって、<衣服の説明で「形状記憶と形状安定は同じ事」というような説明>は 正しくはないようです。 形状記憶繊維製の衣類およびまたは衣類を形態安定加工したものは、形崩れし難く、皺も 取れやすく、いわゆる「形状安定」と言えるかも知れません。 しかし衣料分野で使う場合は、違う物として区別すべきものと思われます。
お礼
大変丁寧な御回答を下さり、ありがとうございます! なるほど、産業界も曖昧に使っているようで、ややこしいですね。