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アンドロジェンの作用機序

アンドロジェンが男性化に働く作用機序を教えてください。 また、参考となるホームページなどがありましたら教えてください。 よろしくお願いします。

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回答No.1

「アンドロゲンの男性化に働く作用機序」     どのように男性の脳が作られるか、という意味であると理解して回答します。 胎生期に母親の胎内でY染色体の遺伝子が解読されやがて男性生殖器が作られます。精巣が作られると精巣からアンドロゲンが放出され、胎児の脳にアンドロゲンが入り視床下部の一部の細胞の受容体に作用して、その細胞の増殖が始まります。このようにして男性だけに前視床下部の一部に男性特有の部分(視索前野間質核の細胞数は男性が5倍ほど)がつくられます。これが男性脳の第一次性徴です。第二次性徴期(思春期)には精巣から大量に分泌されたアンドロゲン(テストステロン)が脳内に入り、脳内のステロイド受容体に作用してさまざまな男性的な脳の活動が作られます。女性に対する性衝動がその代表で、男性らしいものの考え方、行動や表現が発現されます。ちなみに胎児期にアンドロゲンの十分な放出がないと、男性のからだであっても女性の脳となります。胎児期におけるアンドロゲンの放出異常は遺伝的なもの以外にも様々な原因が推察できます。母親の体に起こった深刻なストレスや母親の特定薬物使用が原因で男性胎児にアンドロゲンが十分に放出できないということが普通に起こります。ちなみに男性の肉体をもちながら女性的な性衝動を持つ男性は10%くらいはいると思います。大切なのはその方々の心を正しく理解して接してあげることであると感じます。 ラットでは、男性脳が作られる次期が生後間もなくという時期なので、次のような実験ができます。生まれたばかりのラットのメス産子にアンドロゲンを注射しておくと、思春期(第二次成長期)にアンドロゲンを投与すると雄と同様にメスに対してマウンティング行動(性行動)をとります。雄産子の精巣を生後すぐに摘出すると、思春期にテストステロンを注射してもマウンティング行動はおこしません。でも、生後一定期間たってからの去勢では、思春期のテストステロンで性行動を起こします。このことはある特定の時期に脳にアンドロゲンが作用することが正常な雄の脳を作ることに重要であることを示唆しています。この現象はアンドロゲンシャワーと呼ばれ、アンドロゲンシャワーが脳の男性化に必要な条件であることを証明しています。 補足です。 アンドロゲンは男性の精巣の間細胞から分泌され血管中を循環し、アンドロゲン受容体を持った細胞に作用してその効果を発揮します。第二次成長期に男性の第二次性徴が高まるのは思春期に急速にアンドロゲンの分泌量が増加するためです。アンドロゲンは体中の受容体を持つ細胞に作用し、男性らしい肉体形成(第二次性徴)を実現します。

keigo0415
質問者

お礼

参考にさせていただきます。ありがとうございました。