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ヨーロッパの蟻の活動時間について
素朴な疑問です。 蟻は日が暮れると巣に戻るのですか?巣の中では、眠っていますか? 日の暮れるのが遅い(サマータイムなしで20時ころ)ヨーロッパではとにかく日が出ている時間が長い気がします。 (その分、日の出の時刻が遅いのでしょうが) その場合、ヨーロッパの蟻は日本の蟻より労働時間が長いのでしょうか? また、路地に電気があったり、白夜の場合、巣に戻らず、ずっと活動しているのでしょうか?
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ダジャレでなく,アリが専門ではありませんが・・・ 昆虫研究者として知っている範囲で。 近縁の生物でも活動時間が種によって異なることがあります。 アリについても,そうです。 やや古い研究ですが,Science の1965年の論文 Circadian-RIhythms in Male-Ants of Five Diverse Species E.S. McCluskey によると,やはり種によって活動時間が異なるそうです。 しかし,調べた5種のうち4種は,夕方か朝に活発に活動するとのことです。 この場合,昼の時間の長さより,いつ暗くなるか,あるいは明るくなるかが問題です。 また,砂漠のアリを調べた研究 Polarization of the moonlit clear night sky measured by full-sky imaging polarimetry at full moon: comparison of the polarization of moonlit and sunlit skies. J Gal ほか(2001) によると,月光を頼りに方向を決めて活動するアリもいるようです。 >路地に電気があったり 当然,人工照明の影響は受けます。 >巣の中で寝ているか という質問について。 別の回答にも示しましたが, http://okwave.jp/qa/q6728780.html 睡眠の生物学的定義がはっきり定まっていないのが現状なので答えられないのです。 ただし,ショウジョウバエには哺乳類のような睡眠類似行動が見つかっています。 今後,アリの睡眠についても,研究が進むかもしれません。
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- suiran2
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アリには昼行性や夜行性等があります。昼行性は視力が発達し視力を頼りに餌探しをします。夜行性は視力は退化する傾向があるようです。しかし、アリの行動を規制する要因で最重要なものは光ではありません。アリとキリギリスのお話でもおわかりになるように温度です。光はその次に重要な要因のようです。 日本で一般的なクロオオアリで説明しますと、地表での活動温度領域は30℃を頂点に20℃~40℃です。3月頃から活動を始めますがその頃は地表温度が上がった日中に活動します。ですからクロオオアリは昼行性です。6月~7月頃になり昼頃に地表温度が35℃を超えますと日中は活動せずに地表温度が35℃を超えない朝と夕方に活動するようになります。8月頃には地表温度が上昇するために夜行性に行動が変化します。地表温度が下がる秋にはまた朝晩だけ、さらに晩秋になりますと日中盛んに行動するようになります。 昨年は猛暑でしたから8月の日中にはほとんどのアリの姿を見ることは出来ませんでした。晩秋になりますとアリが日中盛んに活動するようになり人の目に付きやすくなります。その様子があたかも冬の準備に追われているように思えます。イソップ物語のアリとキリギリスのお話は作者が晩秋のアリの行動から発想を得たものなのではと思います。ですからアリの行動は基本的にヨーロッパでも日本と同じはずですね。