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積分と極限をお教え頂けませんでしょうか?

f:量に比例し、距離の2乗に反比例する関数 R:半径r(m)で面密度ρ(m^-2)の円盤 L:Rの中心からの距離(m) このとき、 f(r)=∫ρ・2πx・(L^2+x^2)^0.5^-2dx(x=0→r) であっておりますでしょうか? あっている場合、解はどうなるのでしょうか? lim(r→∞)f(r)は収束しますか? 収束する場合、解はどうなるのでしょうか? お忙しい中、恐れ入りますが、どうかよろしくお願いします。

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noname#154783
noname#154783
回答No.4

またまた,返事が遅くなりまして申し訳ありません. > 137Csからの662 keV-γ線(85.1%)の空気中のμの値をご存知でしょうか? 手元の「アイソトープ手帳 10版」によると, 20℃の空気の線減弱係数μは, 光子のエネルギー0.6 MeVに対して0.9689e-4 cm^(-1), 光子のエネルギー0.8 MeVに対して0.8513e-4 cm^(-1) と載っていますから,直線補間すると, μ = 0.9324e-4 cm^(-1) = 0.9324e-2 m^(-1) ってことになるのでしょう. > 線量計なら数万円なので個人でも入手できます。 > 線量計で放射性物質を正確に測定できないことは理解しておりますが、 > 比較的正確に測る方法として、ご教授頂いた方法は適当なのでしょうか? 「正確」かどうかは疑問ですし,正しく使うかどうかによって正確にも不正確にもなるかと思いますが,「個人で」「空間線量率を測定する」ということでしたら,「サーベイメータを使う」というのがほとんど唯一無二の選択肢だと思います. # あと,「正確に」というのでしたら,校正用の137Cs線源があったほうがいいと思います. ただし,サーベイメータでは核種の同定はできませんから,サーベイメータで測定された線量率が137Csによるものなのか,あるいは別の核種によるものなのかはわかりません. > 個人にも可能でより的確な方法があればご教授頂けませんでしょうか? > 測定したい場所・物は屋外、屋内、食品、水です。 サーベイメータで測定できるのは,飽くまで「場所」(における空間線量率)であり,「物」をサーベイメータで測定した場合,「その物から放出される放射線による,サーベイメータの位置における空間線量率」でしかありません. ですので,もし「食品,水」の「放射能や放射能濃度」を測定したいのであれば,サーベイメータではなく,GMカウンタやシンチレーションカウンタと標準線源(予め放射能が正確にわかっている線源)が必要となるでしょう. > 大量放出から1ヶ月以上経過しておりますから、 > 137Csからの662 keV-γ線の割合が最も大きいと考えてよいのでしょうか? まあ,これは福島第一原発の炉内で,原子・原子核レベルでどのようなことが起こっているのかはわからないので,私にはわかりません. ただ,核分裂生成核種で半減期や人体に与える影響なども鑑みて問題視されることが多いのは 90Sr,131I,137Cs で,これらの共通点はβ核種であるということです. 体の外からの被ばくを考えるとγ線が問題になるのですが,今回のように放射性物質が放出された場合,それが体内に取り込まれますので,β線のほうが問題になりますから. 話が難しくなってきました.いろいろ考えだすと私もどうするべきなのかわからないです. 改めて物理のカテゴリで質問されてみたほうがよいかもしれません.

sora56
質問者

お礼

当初の質問とは離れてしまったにもかかわらず、 大変に詳しい御回答ありがとうございます。 重ねて感謝申し上げます。 改めて、物理カテゴリで質問してみます。

その他の回答 (3)

noname#154783
noname#154783
回答No.3

すみません.昨夜,仕事から帰宅してすぐに眠ってしまいました. 遅くなりまして申し訳ありません. > 実際にガイガーカウンターで計測値が出る(∞に発散しない)理由は、 > 計測される方位が限定されているからということになりますでしょうか? > 限定されているとすれば、規格のようなものは存在しているのでしょうか? > また、φは方位変数を加えてどのような値に収束するのでしょうか? 今回の積分による評価は飽くまで「わからないこと・都合の悪いことは無視して,評価点に向かって飛んできた放射線は全部カウントできる」というものです.今回の理論計算による値よりも実際のカウントのほうが大きくなるような要因はほとんどありませんが,実際のカウントのほうが小さくなるような要因はたくさんありすぎる上に,それぞれの要因がカウントにどのように影響を及ぼすのかを評価することも困難であり,現実的に評価することは難しいと思われます. 理論計算による値よりも実際のカウントが小さくなるような要因として,以下のようなものが思いつきます. 要因1:線源の広がり. 今回は線源が無限に広がっているとして評価しましたが,現実的に線源が無限に広がっているなってことは考えられないと思われます.チェルノブイリ事故のように放射性物質が世界規模に飛散した場合でも,放射性物質は地球に限局しているわけですから. 多分これが一番の要因. 要因2:物質による減弱. 現実には線源と計測器との間には空気があるわけで,放射線は空気と相互作用することにより減弱し,線源からの放射線がすべて検出器に到達できるわけではありません. この減弱は線源からの距離が遠いほど顕著になりますから,現実的には円板領域の中心から遠いところの線源からの放射線ほど著しく減弱します. その他にも実際のカウントが小さくなるような要因はたくさんあると思いますが,「どの方向から飛んでくる放射線でもすべて均一にカウントが小さくなる」という要因では積分の発散を防ぐことはできません. あと,「計測できる方位が限定されている」というのは,事実としてあるのだとは思いますが,これを理論的に評価するのは難しいと思います.具体的な検出器の形状・構造にもよりますし. 例えばGM管の場合,放射線が電離を起こすことができるところは点ではなく,体積をもった空間です(要するに電離ガスが封入されているチェンバー内).この空間のどこに放射線が入射しても平等にカウントできるのであれば,検出器前端よりほんの少しでも前側から飛んでくる放射線ならすべてカウントできることになりますので,事実上方位の限定などないに等しいということになります(以上の話,散乱線を考慮してません). 評価が困難なので,規格もありません.JIS Z4202-1993 ガイガー・ミュラー計数管にも「GM管の中心線より前端面中心に向かって角度××°以下の方位から入射してくる放射線をカウントできなければならない」といった類のことは一切記述されていません. # 現実的には,広く分布した線源からの放射線の計数にはサーベイメーターを用いると思います.サーベイメーターというやつは結構広い方位の放射線を拾ってくれますが,方位によって感度が違ってくるので,話はより複雑になるかと思います. まあ,そんなわけで,上の「要因1」,「要因2」が大きいんじゃないでしょうか. 要因1で積分が有限値になるのは当たり前だとして,要因2をモデルとして取り込んでみます. 空気の線源弱係数をμ [m^(-1)] (> 0)とすると,放射能Aの点線源からの,距離lの位置におけるフルエンス率は次のようになるでしょう(相変わらず,散乱線無視): φ = (f/4π) exp(-μl) A/l^2 したがって,放射能が半径Rの円板内に一様面密度aで分布しているときは φ = (f/4π) a∫∫D(R) dx dy exp{-μ√(x^2 + y^2 + L^2)}/(x^2 + y^2 + L^2) = (fa/2) ∫[0,R] dr exp{-μ√(r^2 + L^2)} r/(r^2 + L^2). ここで l = √(r^2 + L^2) と置くと, φ = (fa/2) ∫[L,√(R^2+L^2)] dl exp(-μl)/l. さらに t = μl と置いて, φ = (fa/2) ∫[μL,μ√(R^2+L^2)] dt exp(-t)/t. この積分は初等関数では表せないのですが,収束はします. 数学屋さんは E1(x) = ∫[x,∞] dt exp(-t)/t なるものを定義していて,これを用いると, φ = (fa/2) {E1(μL) - E1(μ√(R^2+L^2))}. E1(x) → 0 (x→∞) なので, φ → (fa/2) E1(μL) (R→∞). このように,空気による減弱を取り入れるだけで積分は収束します. 長くなってしまいました.

sora56
質問者

お礼

ありがとうございました。

sora56
質問者

補足

ご丁寧なご説明ありがとうございます。 おかげさまで無知な私めにも少し分かってきました。 137Csからの662 keV-γ線(85.1%)の空気中のμの値をご存知でしょうか? (検索が下手なのかグーグルで見つけられませんでした) また、そもそも的なことなのですが、 放射性物質の核種とその量を測定する機器は数千万円はするようなので、 一個人では到底入手できません。 線量計なら数万円なので個人でも入手できます。 線量計で放射性物質を正確に測定できないことは理解しておりますが、 比較的正確に測る方法として、ご教授頂いた方法は適当なのでしょうか? 原子炉から放出される核種の割合や 核種毎の半減期・線種・エネルギー・娘核種などが 複雑に絡み合っていることは理解しておりますが、 大量放出から1ヶ月以上経過しておりますから、 137Csからの662 keV-γ線の割合が最も大きいと考えてよいのでしょうか? 個人にも可能でより的確な方法があればご教授頂けませんでしょうか? 測定したい場所・物は屋外、屋内、食品、水です。 kz_y様の高い御見識にすがるしかありません。 お願いばかりで恐縮ですが、どうぞよろしくお願い致します。

noname#154783
noname#154783
回答No.2

> 具体的に求めたかった物理量は、 > セシウム137が地表に面密度ρで一様に分布していると仮定した場合、 > 地表からL(m)でγ線量f(L)が計測されたときのρです。 なるほど.でしたら,質問者様の積分で正しいと思います. # 以下は蛇足です. 「γ線量」としてどのような物理量を評価するべきなのかはいろいろ意見の分かれるところでしょうけど,今回はフルエンス率φ [m^(-2) s^(-1)]で評価してみましょう. ただし,137Csからのγ線として,662 keV-γ線(85.1%)のみをカウントし,それ以外の光子を無視するものとします. 放射能A [Bq]の137Cs点線源を中心として半径l [m]の球面を考えれば,この球面(面積 4πl^2 [m^2])を通過するγ線は fA [本/s]のはず. ただし, f = 0.851 点線源からはどの方位にも平等にγ線が放出されるはずで,球面上のどの点でも状況は同じであるから(球対称性),この球面上でのフルエンス率は φ = fA/(4π l^2) = (f/4π) A/l^2. 次に,137Cs線源が放射能面密度a [Bq/m^2]で原点中心,半径R [m]の円板上に一様に分布している場合に,この円板領域をD(R)として,原点からこの円板に垂直に距離L [m]離れた点Pへの寄与を考える.. 位置X(x, y)の近傍の面積dx dyの部分を点線源とみなすと,この部分から点Pへのフルエンス率の寄与は(l = XP = √(x^2 + y^2 + L^2) なので) dφ = (f/4π) a dx dy/(x^2 + y^2 + L^2). これを領域Dにわたって積分すると, φ = ∫dφ = (f/4π) a∫∫D(R) dx dy/(x^2 + y^2 + L^2). # フルエンス率の評価には点Pを中心とする微小球面を考え,この球面に入射した放射線全てをカウントし,これをこの球面の大円の面積で割り算するので,点P近傍に入射した放射線はどの方向から入射したものも平等に点Pでのフルエンス率に寄与する. これを極座標に変換して, φ = (f/4π) a 2π∫[0,R] dr r/(r^2 + L^2) = (fa/2) ∫[0,R] dr r/(r^2 + L^2) = (fa/2) ∫[0,Arctan(R/L)] tan θ dθ = (fa/4) [log{1 + tan^2 θ}]_[0→Arctan(R/L)] = (fa/4) log{1 + (R/L)^2} となります. 残念ながら φ = (fa/4) log{1 + (R/L)^2} → ∞ (R→∞) となって,発散してしまいます. この発散はフルエンス率の評価法が「どの方位からの放射線も平等に数える」という方法であることによります.

sora56
質問者

お礼

ありがとうございました。

sora56
質問者

補足

詳細なご説明ありがとうございます。 蛇足などではなく、ご説明頂いたことが正に私の知りたかったことです。 感謝申し上げます。 本題の積分から外れてしまいますが、 kz_y様は放射線に関しても大変お詳しいようなので、 追加でご質問させて頂きたいのですが、 実際にガイガーカウンターで計測値が出る(∞に発散しない)理由は、 計測される方位が限定されているからということになりますでしょうか? 限定されているとすれば、規格のようなものは存在しているのでしょうか? また、φは方位変数を加えてどのような値に収束するのでしょうか? 当方、放射線の知識も放射線測定器の構造も知らない無知な人間であるため、ご教授くださいますれば幸いでございます。

noname#154783
noname#154783
回答No.1

> f:量に比例し、距離の2乗に反比例する関数 というよりも,積分される関数が距離の2乗に反比例し,それを積分したものがf(r)ってことですよね? (添付図参照) もしそうなら, f(r) = ∫_R d^2x ρ/(L^2 + x^2) = 2πρ∫[0,r]dx x/(L^2 + x^2) なので,質問者様の式とは一致すると思います(もちろんρは定数なんですよね?). ただ,物理的な観点からは,ちょっと疑問があります.この積分が何か物理的に意味のある量なのであれば(例えば,ρが電荷の面密度であり,Rの中心からLの位置につくる電場を求めているとかであれば),多くの場合,被積分関数はベクトル量になると思うので,この積分は間違ってる可能性が高いです. # 補足をお願いします. とりあえず,積分の実行ですが, x = L tan φ と置いて, f(r) = 2πρ∫[0,r]dx x/(L^2 + x^2) = 2πρ∫[0,Arctan(r/L)]dφ tan φ = 2πρ∫[0,Arctan(r/L)]dφ tan φ = -2πρ[log|cos φ|][0→Arctan(r/L)] = -πρ[log cos^2 φ][0→Arctan(r/L)] = -πρ[log{1/(1 + tan^2 φ)}][0→Arctan(r/L)] = πρ[log{1 + tan^2 φ}][0→Arctan(r/L)] = πρlog{1 + (r/L)^2} → ∞ (r→∞).

sora56
質問者

お礼

ありがとうございました。

sora56
質問者

補足

御回答ありがとうございます。 また、説明が言葉足らずで申し訳ございませんでした。 遠い昔に初等数学と初等物理を勉強しただけだったので、 お許し頂ければ幸いです。 求めたかったのは、Rの中心から距離Lでの物理量です。 x点に量ρ´があった場合の物理法則は g(ρ´)=ρ´/(L^2 + x^2) となっています。 ベクトル量ではないと思います。 これをRについて積分したかったのですが、 式に自信がなく積分もできなかった為に先の質問をさせて頂きました。 そうすると、御回答頂きました積分であっているということになりますでしょうか? f(r)は発散してしまうんですね。。。 具体的に求めたかった物理量は、 セシウム137が地表に面密度ρで一様に分布していると仮定した場合、 地表からL(m)でγ線量f(L)が計測されたときのρです。 ご面倒をお掛けいたしますが、どうぞよろしくお願い致します。

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