吾輩は韓国人である。国語辞典はまだ無い。どこで韓国語を習ったか、とんと見当がつかぬ。
なんでも、日本の国語辞典より韓国の国語辞典の方が、薄暗いじめじめして、デタラメであったことだけは記憶している。猫ながら、日本の韓国語学習者に申し訳なく思っている。
こんにちは。
韓国語は、語幹と語尾とで成り立っている。どこまでを語幹と看做すかは、助詞<고>を付けてみれば一目瞭然である。日本の然る暇な学者が、第一語基だの2,3語基だの、命名しているが、これは蛇に足を描いたような、無駄な学説である。猫は笑う。
「僕は犬を飼っています」<나는 개를 기르고 있습니다>
「私はソウルに住んでいます」<저는 서울에 살고 있습니다>
「今、ご飯を食べています」<지금 밥 먹고 있습니다>
これらの<기르>,<살>,<먹>ってヤツが語幹である。この語幹がどんな語尾(または助詞)に付けられるかによって、語彙が形成させられるわけである。ご質問は、(猫だって「お、ご」は解る)
<ㄹ까>という語尾が、「バッチム無き語幹」や「バッチム有り語幹」の、どっちに付くかによって、どういう語彙を形成するのか、つまり、どう発音するのか、というものである。
「1キロになるかならんかだ」<1킬로 될까 말까다>
「今日もまた雨が降るだろうか」<오늘도 비가 올까?>
「誰に頼もうか」<누구에게 부탁할까>
この<되>,<오>,<하>のバッチム無き語幹に付くために<ㄹ까>という語尾が生じてきたと云っても過言ではない。
「何を食べたらいいだろう」<뭘 먹으면 좋을까/뭘 먹을까>
バッチム有り語幹には<으>という「語幹の語尾の間で声を整える音節」が入ります。これは吾輩が定めたオキテである。とっても重要だから。
ここで問題になってくるのがある。<사다(買う)>は、規則通り「何を買ったらいいだろう?」<뭘 살까?>になりますが、<살다(住む、暮らす)>の場合は、「あいつ、今、どこで暮らしているんだろう」<그녀석, 지금 어디 살까?/살고 있을까?>となってしまいます。これは、
<살을까>から発音の便宜上、<으>,<ㄹ>落ちてしまったのです。「サルウカ」より「サルカ」の方が発音しやすいでしょう。これだけのことです。これに学説だの、何だのは必要ありません。音便だから。猫も覚えているんだから、覚えるしか他はありませぬ。
「これが長いだろうか、あれが長いだろうか」<이게 길까, 저게 길까?>のように。
他に、<춥다><굽다>という動詞のように<ㅂ>が落ちるヤツもございます。
「なんでこんなに寒いだろう」<왜 이리 추울까>
「何を先に焼こうか」<뭘 먼저 구울까>
<춥을까><굽을까>から<ㅂ>が落ちて<추을까><구을까>で、それぞれ<추울까><구울까>と転成させられたのです。<추><구>の<ㅜ>という母音の影響を受けて<으>が<우>に変わってしまったのです。母音同化ってヤツですね。
僕が日本語勉強を始める時、「吾輩は猫である」のくだりを丸暗記したように、音便は覚えるしかありません。では、お互いに頑張りましょう。
お礼
回答ありがとうございます。 リウルの発音に関してそういう歴史があったことを知って大変勉強になりました。