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ヒトラーは新しい物が嫌い!?
ヒトラーはキュピズムやロックなどの新しい文化を否定しつつも、建築や車のデザインや制服に独創的な物を取り入れてきました。また、ジェットエンジンに興味を示していましたが、ヒトラーは前衛的なものが嫌いだったのでしょうか?
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ヒトラーの好みは明らかです。 この人はかなりの変わり者なのですが、身近なものについては保守的、または習慣的で、服装や朝の散歩、朝食のメニューなど毎日全く同じを好み、時計のような正確さを好む一方で、技術などに関しては革新とか発明とか躍進を好む。 美術は、写実主義が好きで、前衛的なフォービズムやキュビズムは理解せず、民族主義者なので民族衣装などが好みで、エバ・ブラウンにもわざわざ着させてる。 建築では、グレコ・ローマンをアレンジしたような古風なものを好んでいます。 一方でナチスはもともと、オカルトとサイエンスフィクション(文学)との関連が深くて、『来るべき民族』で描かれたようなスーパー人類を夢想したり、アーリア人の根源をヒマラヤにみたりしたり、あるいは伝説や聖書研究、円卓の騎士にSSを模したりと、または占星術に凝ったり・・・。 一見すると矛盾するようですが、よくみると表裏一体で、根っこでは共通する部分があります。 要するに、彼の空想を刺激するものがそこにあるわけで、新しいものや存在しないものに興味を示すのは、彼の日常と非日常の境がそこにあるわけです。 現実世界では非常に保守的で、よく言えば堅実なのですが、想像の根拠に飛躍があって、ファシズムですから、物事を全部都合良くねじ曲げるという発想ですから、まだ存在しない未来技術である方が好ましいわけです。 戦況が不利になってからも、例えば、こういう新兵器が誕生すれば、荒唐無稽が逆転が起こると信ずる方が、現実を受け入れるよりも良いというわけ。 だからヒトラーの病状が悪化した末期には、より一層、空想にふけっていくので、ますます変わったものを求めるようになるわけですが、兵器のデザインの独創性は、ヒトラーの作品ではなくて、ドイツの設計者のセンスなので、関係ないです。 ま、個人としてはヒトラーは全く地味で、肉、酒もタバコも嗜まない、ほぼ無趣味な人間なので、典型的なオーストリア人らしく保守的であるということはいえると思います。革新をもとめたのは政治的動機が主でしょう。
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- damerimen
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前衛的なものが嫌いだったかどうかはわかりませんが こんな実例があります 44年、前線からの要望に答えた連射機能付き小銃(狙撃も可であること)が開発されました。 StG44です。(これを完全コピーしたものがAK47カラシニコフです) 尤も、Gew41やMKb42、MP43という試作を経ましたが。。。 この銃は現代のアサルトライフルの原型と言われるものです。まさに前衛的。 ヒトラーは当初この計画を知るや開発の中止命令を出しました。 1.弾薬消費量が多い事 2.短弾薬(クルツパトローネ)を使用する事から、既存の生産ラインや補給に影響があること 3.組立ラインを新設するよりも、既存のMPやKar98を増産するべきだ これらの判断から即決中止命令が出ています。 その後説得されて開発許可だしちゃうんですけどね。
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回答有難う御座いました。 興味深い話です。
- Caroms
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No.2の方のご意見は面白いですね。私には無い発想です。 私はヒトラーの志向したもの、ということで述べてみましょう。 ヒトラーはあまり裕福な生まれではなく、生粋のハプスブルク君主国の支持者であった父への反発から、若い時から大ドイツ主義(ドイツ民族主義)に傾倒していました。 また画家を志しましたが受験に失敗して挫折したのはご存知の通りです。この時、同期で受験した作家として前衛絵画のエゴン・シーレがいますが、ヒトラーの技法には独創性が乏しいため評価が低く、シーレのような独自の才能が認められるのに激しい嫉妬を燃やしていたのは創造に難くありません。 前衛美を認めることは彼の誇りとアイデンティティを否定することだったでしょう。 その後、ヒトラーの思想が大衆に迎えられたのは、第一次大戦後の大不況の中で、「強いドイツ」の復権を掲げ、民族主義を標榜したためです。敵となるものを明確に設定し「強さ」を研ぎ澄ませていきました。 武器の開発に、もっとも重要なのは開発コンセプトです。ヒトラーが発注した武器は、とにかく「新しく」「強く」「脅威的で」「攻撃的な」ものに特化しています。そういう志向を反映し、代表的武器である戦車・移動砲台は、タイガーやエレファント、列車砲など大型で大火力のものになり、より「高速性」を追求したMe262のようなジェット戦闘機やロケット戦闘機が作られ、V1,V2ロケットのような無人の大規模破壊兵器、海を制するためのUボート(根暗な兵器ですよね)を生んでいきます。 同時にポルシェ博士にフォルクスワーゲンという革新的大衆車を作らせることで、かってフォードがそうであったように庶民の生活レベルを引き上げ、オリンピックを開催して国威の高揚を謀ります。活気を生み出すためには、退廃的な美やメッセージ性のある前衛芸術は邪魔なものであり、建築物や制服も精悍な印象を持たせる方向へ向かったのでしょう。
お礼
回答有難う御座いました。 勉強になります。
- 莽翁寒岩 一笠一蓑一杖(@krya1998)
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ANo.3です。 ANo.3で説明したような人(この私自身の事ですが)も無論、無軌道、でたらめ、奔放みたいなこともやることはやります。 しかしそういう人の場合、或いはそういう人であり続けている間でそういうことをやるのは、そういうことを方針や原則にしてやっているのです。つまりそう決めて、その範囲でやっているのです。 独善や硬直的な理論などを固守したり、大事にしている人はどうしてもそういう傾向があります。 まぁ真面目だともいえるんですが。私は同時に不真面目なんですが。
お礼
回答有難う御座いました。
- 莽翁寒岩 一笠一蓑一杖(@krya1998)
- ベストアンサー率20% (605/2887)
何かを強く主張していく人は、きちんとしたことから外れることを認めたがりません。そういう傾向はどうしてもあります。 いい加減とか、形式ややり方がないとか、無視していることの評価や受け入れがしにくい。 むしろ批判的であることも多い。 あまり何かの思想があるわけではありませんが、私も固定的で硬直的です。 野放図や無軌道は好まないたちです。
お礼
回答有難う御座いました。 そうなのですか…
- tanuki4u
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独裁者って抽象的な「いろんな解釈が可能」みたいなのが嫌いみたい。 俺の解釈で統一しろ ってのが、独裁者の特徴だと思う。 スターリンは http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0 こんな感じですし
お礼
回答有難う御座いました。 なるほど、確かにキュピズムは見る人によって解釈が違いますね 逆に古典派は非常に写実的です
お礼
回答有難う御座いました! 難解ですが、大変興味深いです! 確かに一見矛盾してるように見えても、古典を起源とした空想とすけばそれは矛盾しているようで実は関連性があるように見えます。 大変参考になります。これからこのことを熟考したいと思います。