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中国五行説と日本の古の都とのかかわり
日本古い都(平城京や藤原京)などの位置は、中国五行説による、玄武、青龍、朱雀によって、決められていたという話をきいたことがあるのですが、どういうことなんでしょうか。
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陰陽五行説に基づく四神相応の地といわれる地相にかなっていると言うことです。北に玄武(高い山)があり、南に朱雀(湖・川・海など。開けた平野との考えもある)があるのが基本的な姿です。中国の長安はそうですし、韓国のソウルも同じように北に山、南に川がある地勢です。これに諸説がありますが、基本的には東と西に北より低い山があり、都市を囲むようにある地で、東が青龍、西が白虎とされます。このように北を守る玄武・東を守る青龍・南を守る朱雀・西を守る白虎の四神が揃っている地が四神相応の地です。このうち北と西が陰。南と東が陽とされ、北と南を結ぶ線と、東西を結ぶ線が交わる所に天子が政を行う朝廷を置き、これを黄龍(もしくは麒麟)として五神とします。 ですから四神に守られている四神相応の地に都を置くことにより、都・天子・朝廷が守られると考えられ、四神相応の地に都を置こうとされます。平安京は北に丹波山地。東に大文字山(東山とも)。南に今は無い巨椋池。西に嵐山(西山とも)と四神がある四神相応の地とされていました。 藤原京は北に耳成山、東に天の香具山。南に飛鳥川。西に畝傍山。 平城京は北が平城山(市庭古墳)。東が三笠山。南が平野部(つまり水に関係する地相ではない)。西は生駒山(垂仁天皇陵とも) 以上、参考まで。
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- kagakusuki
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五行説とは古代の中国で考え出された思想の事で、世界には木・火・土・金・水という5種類の元素が存在し、全ての物や現象はこの5種類の元素によって構成されているという考え方です。 【参考URL】 五行思想 - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%94%E8%A1%8C%E6%80%9D%E6%83%B3 例えば、 動物に関しても、毛類(毛皮を持つ動物)は木行の生き物、羽類(羽毛を持つ動物)は火行の生き物、虫類(昆虫や両生類等の地面を這う動物)は金行の生き物、鱗類(鱗のある動物)は水行の生き物、そして人類(人間)は土行の生き物だとされました。 方角に関しても、東は木行の方角、南は火行の方角、西は金行の方角、北は水行の方角、とされていて、東西南北の何れでもない中央が土行とされています。 季節も、春は木行の季節、夏は火行の季節、秋は金行の季節、冬は水行の季節、そして、各季節の変わり目である土用は土行の時期だとされました。 又、春は万物が目覚めて動きだす季節であるため、動くものは木行、夏は生き物等が成熟し、力を蓄える季節であるため、蓄えるものは火行、秋は草木が枯れて万物が変化する季節であるため、変化するものは金行 だとされました。 冬に関しては良く知らないのですが、おそらく静寂で動きのない季節であるため、動かないものが水行だと思います。 そのため、地形・地勢に関しても、流れて動き続ける河川は木行、水を蓄えている湖沼や海は火行、人や物が往き来し、変化の要因となる大きな道は金行、動かない山は水行だとされました。 【参考URL】 名を釈す-五行の名を釈す http://homepage1.nifty.com/haruakira/library/gogyoutaigi/f_02.html 都は土行の生き物である人間の営みの中心ですから、土行になります。 その土行の都の四方に、各方角と同じ行の地形が存在すれば、五行説から見て完璧な配置となります。 即ち、都から見て、木行の方角である東に木行の川があり、火行の方角である南に湖沼か海があり、金行の方角である西に主要な街道があり、水行の方角である北に山か丘があれば完璧な都という訳です。 藤原京の場合は、西に筋違道(すじかいみち,別名 法隆寺街道)、南に飛鳥寺近くの飛鳥池、北に耳成(みみなし)山、東には細いながら目無し川が流れています。 平安京の場合は、東に鴨川、西に山陽道や山陰道、北に愛宕山や船岡山等の多数の山があり、南には現在は埋め立てられて無くなっているものの、巨椋池(おぐらいけ)という湖があったそうです。 但し、平城京に関しては、この条件に当てはまらない様です。 尚、白虎、青龍、朱雀、玄武は四つの方角に配される護り神の幻獣で、青龍が東、白虎が西、朱雀が南、玄武が北を担当します。 【参考URL】 四神相応 - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%9B%E7%A5%9E%E7%9B%B8%E5%BF%9C
お礼
わかりやすい、ご説明ありがとうございます。
お礼
質問に対して、正確にご回答いただきありがとうございます。