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キルケゴールの「良心の飛躍」について
この間、ジョージルーカスのインタヴュー番組でスターウォーズがキルケゴールの「良心の飛躍」から来ているとインタヴュアーが言っていましたが、意味がわかりません。ルーカス自身も否定はしていませんでした。検索エンジンを使っても見つかりませんでした。どなたか教えてください。気になります。
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キルケゴールは「良心の飛躍」ということは言っていません。おそらくインタビュアーはキルケゴールのいう「信仰の飛躍」をもじって使っているのだと思うのですが。 すごく大雑把な説明をします。 キルケゴールは、人間の絶望を「死に至る病」と呼びました。 そこから快復するには、最終的には信仰しかない、と。 けれども、信仰を持つためには、飛躍が必要である。 そうして、旧約聖書からこの例を引きます。 アブラハムは神から息子のイサクを焼いて犠牲に捧げるよう、命じられます。 倫理規範に照らし合わせると、自分の子どもを殺すようなことは許されることではない。 けれども、神の命令は絶対であるとして、それに服従しようとします。 殺せない→殺さなければならない アブラハムは段階的な思索を経て、徐々にそういう考えに至ったのではなく、その間には飛躍があったに違いない。 キルケゴールは、最終的な絶望を取り除くためには、アブラハムのように、ただ一人、神の前に立ち、「信仰の飛躍」をおこない、宗教的生活へ至らなければならない、と考えたわけです。 さて、ここでルーカスに戻りましょう。 『スターウォーズ』のインタビューですね? 当然、次のメインテーマは、アナキンが、いかにしてダークサイドに引き寄せられるか、です。 インタヴュアーが言いたかったのは、アナキンが、徐々に、段階的に暗黒面に引き寄せられたのではなく、そこに飛躍があった、ということではないでしょうか。 アブラハムのような、絶望を脱する「信仰の飛躍」ではなく、決定的に暗黒面に取り込まれていく、いわば、良心を一掃するような「飛躍」。 これが次のエピソードの中心になる、と。 たぶん、こんなところではないか、と推測しているだけなので、まるっきり違っているかもしれません。
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- netcatme
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「良心の飛躍」という言葉は知りませんが、快楽的から倫理的に、そして宗教的に合理的な理由なしに(かなり宗教的に)飛躍していく精神の成長のことを説いているのではないかと想像します。
お礼
回答ありがとうございます。 僕自身、もう少し調べてみます。
お礼
かなり細かいところまで含んだ回答ありがとうございます。確かに「良心の飛躍」では検索できませんでしたが、「信仰の飛躍」では30件ほどヒットしました。自分でこれらの文章を読んで考えます。僕の聞き違いであるとも考えられます。 スターウォーズでは、次作でどのようにジェダイの騎士が壊滅するのか?僕自身とても気になります。 「まるっきり違ったら」とのことですが、僕はこうした質問を真摯に受け止めてくれる人がいただけでとてもうれしいです。偉そうな事を言ってすいませんが、「進もうとしているところに人の価値がある」と思っているので結果がすべてではないのです。ここであなたのような人に出会ったことを感謝します。重ねてありがとうございました。