- ベストアンサー
日商簿記試験の3級と2級の違い
- 日商簿記の3級と2級の具体的な違いについて教えてください。
- 日商簿記の試験内容や設問内容において、3級と2級の違いについて具体的に説明して頂けますか?
- 履歴書上では3級や2級の資格を持っている人が多いですが、実際の仕事でそれを生かすことはないので、今の資格試験に疑問を感じています。
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
yosifuji2002です。 恥ずかしながら私の知識が古かったようです。 ANo.3のお答えを見て再度試験範囲を見てみました。 私が合格した時と比べると、原価計算の出題範囲の90%程度が1級から2級に移っているようですね。 以前はこの分野は1級になって突然出てくるので、2級から1級への挑戦は非常にハードルが高かったのです。今の出題範囲だと2級はかなりしんどいという感じですね。 私の受験時は、2級までは商業簿記が主体で工業簿記はつけたし程度のイメージでした。3級から2級までは数ヶ月で通過できましたが、今の内容ではそれは無理でしょうね。 原価計算は簿記とは全く概念が違う分野なので、これが出てくると多くに受験者はここで躓くのではないかと思います。 それと為替手形等の件ですが、為替手形は現実に国内取引上使用されています。簿記の試験とはちょっと違う目的のようにも感じますが。また、貿易に使われるLCには国際間の為替手形が使用されます。 試験では基本原理をやるので実務とは少し隔たりはありますが、原理を学ぶには無駄ではないのかなと思います。 いずれにしても簿記の試験自体が実務とはかなり違うイメージです。でもそれは簿記や会計学の基本を学ぶ目的であるためであって、今後会計システムや制度が変更になっていっても、基本をしっかり覚えておけばどの方向にも対処できるということで意味はあると思っています。 実務上の社員の能力はこの基礎知識を現実にどう摘要できるかの能力です。試験に受かっただけではいわばペーパードライバーです。実際にどれだけ運転をしてきたか、とっさの非常時にはどう対応するかはまた別な本人のセンスによるものでしょう。 でも免許がないと運転はできませんね。簿記の資格がなくても経理はできますが、知識を体系的に持っているかどうかは長期的には必ず影響すると思っています。 という訳で、私の無知をお詫びするとともに、今の受験範囲ならばきちんと勉強した方ならば、原価計算の構築ができるかもしれないというように訂正します。
その他の回答 (3)
- minosennin
- ベストアンサー率71% (1366/1910)
ご質問の趣旨は、 簿記検定のレベルが昔と比べて低くなっている したがって2、3級の合格者は企業では使い物にならないとの疑念からでしょうか。 まず、試験の難易度に関しては昔と比べて相当高くなっているのは間違いありません。 ご承知のとおり10年数前の会計ビッグバンを境に我が国の会計基準は、国際的な会計基準との整合性を高めるため、税効果会計や減損会計など20数件もの新しい会計基準が制定されました。 これらの会計基準のほとんどが1級の出題範囲とされた結果、1級の難易度が極端に高くなり、2級以下とのバランスが極度に崩れたため、その余波が2級以下に徐々に浸透しつつあるのが現状ではないでしょうか。 ですから受験者にとっての難易度は高くこそなれ低くなることはありません。 2級と3級の違いですが、3級は商業簿記のみ、2級は商業簿記+工業簿記、原価計算です。 ちなみに原価計算は2級の範囲ではないとの回答がありますが、これは完全に間違いです。出題区分表を見ればすぐ分かることですが、原価計算は2級の範囲として記載されており、現に原価計算の問題が多数出題されています。 http://www.kentei.ne.jp/bookkeeping/img/03kogen_h21.pdf ただし、2、3級の試験合格者が実務ですぐに使い物になるかは私も疑問を感じています。とくに腹立たしいのは、一般の企業実務で殆ど使われない為替手形や荷為替手形がやたらと出題されることです。また、3級は個人企業向けのはずが、預金利息をそのまま受取利息(実務では利子所得のため事業主勘定)としたり、売買目的有価証券として有価証券売却益(実務では譲渡所得のため事業主勘定)として計上したり、受験簿記の世界は実務とは全く違う部分も多々あります。 それと受験簿記はあくまで手書きを前提としたものですが、実務はほとんどパソコン会計ですからこれも受験簿記と実務のおおきな違いです。 とはいえ、少なくとも「仕訳」が分からないことには経理の仕事のスタートラインにも立てない訳で、その意味では資格を持たない応募者よりうんとましだとは思いますが。 以上、経理実務および日商簿記受験の指導をしている者としての所感です。
お礼
なるほど、より専門的な御回答、ありがとうございました。 かなり経験や現場を実体験されている方のようですね! 回答自体が私にすら分らない部分もあるくらい高度な回答で、更に頭を使ってしまいました。。 大意は理解できましたので参考にさせていただきます。 ご丁寧にありがとうございました。
- yosifuji2002
- ベストアンサー率51% (969/1888)
両者の違いはANo.1のお答えのとおりですが、別な見方をすると商業高校を普通に出ると誰でも3級、優秀なものは2級を取得と言う感じでしょうか。 従って3級はありふれたレベルで、2級はそれよりはできると思ってもらえると言うところでしょう。 ただ、ANo.1のお答えでちょっと違うかなと思うのは2級の工業簿記では 「工業簿記は、ひとつの製品を作るのにどれくらいのコストがかかるかを計算し、月初に立てた生産計画とのコスト面で誤差が生じた場合には何が原因かを求めるものです」 これは2級では無理だろうと言うことです。これは原価計算が理解できないと無理ですが、それは1級にならないと出てきません。 2級では原価計算は誰か別な者がやるとして、その結果の仕訳をできるという範囲だと考えた方が良いでしょう。 又生産計画は簿記の範囲と言うよりは工業の分野ですからこれも2級ではちょっと役不足ですね。 実際私はある会社で原価計算の立ち上げをやりましたが、1級を持っていない社員には原価計算の原理が理解できなくて、殆ど使い物にならなかった経験があります。
お礼
回答、ありがとうございました。。 。。。。と言うことは私は両者の回答をどうやって整理すればいいのでしょうかね?? 微妙な差ではありますが、原価に関してはそう簡単に会計学では理解できないであろう事は私も経験上理解できます。。 厳密な区分をご指摘頂きありがとうございました。
- ryo-ching
- ベストアンサー率37% (39/105)
>日商簿記で、3級と2級とは具体的にどういう点が違いますか? 簿記3級の勉強は、いわゆる商業簿記の勉強です。 背景としては、個人商店もしくは小さな会社を想定してください。 それに対して2級は、商業簿記と工業簿記からの出題になります。 こちらは完全に株式会社で、ある程度の規模があるということを想定してください。 2級の商業簿記は、3級で学んだ内容に知識を上乗せしていく感じで 工業簿記は、2級で初めて勉強する内容なので なかなか理解するのが難しいです。 工業簿記は、ひとつの製品を作るのにどれくらいのコストがかかるかを 計算し、月初に立てた生産計画とのコスト面で誤差が生じた場合には 何が原因かを求めるものです。 私の周りに10年前に簿記2級を取得した人がいますが 今の簿記2級と比べると、勘定科目などが昔は少なかったと話しています。 時代の流れで、お金の動きが複雑になると その分簿記の内容も複雑に難しくなるようです。 あなたが実感している通り 簿記の資格を持っていたからと言って 必ずしも経理の仕事が出来るかは限りませんね。 簿記が出来るというのはあくまでも 基本知識があるかどうかという基準でしかありません。 ハローワークの求人票を見ても 最近は簿記2級というだけじゃなくて「弥生会計使用経験者」などど はっきり記載をする企業も増えてきています。 実際に今どき帳簿を開き 毎日の収支を手書きするような企業はありませんからね。 日商の場合、現在の資格をとっても経理に結びつきにくいという声を生かし 電子会計実務試験というパソコンで弥生会計や勘定奉行を使って行う経理業務 と直結した資格を設け、簿記取得者が実際の業務についても 問題のないような資格を作りましたが ほとんど世間には浸透しないままでいるのが現状です。 もっと日商が電子会計実務試験と簿記をセットでアピールすればいいと思うのですが…。
お礼
極めて論理的で合理的な回答を早速頂きありがとうございました。 端的で要点が書かれていてスッキリしました。 ご親切に感謝申し上げます。。 工業簿記が入ってくるのですね? なるほど、それだけでポイントはつかめました! 重ねてありがとうございました。。
お礼
度々、ありがとうございました。 謙虚に訂正、お詫びまでいただきましたが、お詫びには及びません。 逆に、この謙虚な学習姿勢に対して感激させられました。 皆さんの情報を合計してかなり理解できました。 総合的にBEST ANSWERにさせて頂きます! ありがとうございました!