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動物などは毛の色や体つきの少し違いで違う種類と分類されますが、人間は色
動物などは毛の色や体つきの少し違いで違う種類と分類されますが、人間は色や体型などが違っても「人間」としてくくられています。 これは生物学的にはどうなんでしょうか。 ニホンオオカミのようにニホン・ホモ・サピエンス・サピエンスとはならないのでしょか。
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種とは人間が人間の都合で分類している単位に過ぎませんから、「科学的な唯一の正解」はあり得ません。 交配可能であることは、種を分ける重要な基準ではありますが、これが唯一の基準ではもちろんありません。交配不可能な2つの動物が同一種に分類されることはあり得ませんが、交配可能な2つの動物が異なる種に分類されている例は普通にあります。ニホンザルとタイワンザルなどが良い例です。 「生殖的隔離」は種分類の重要な基準になっていますが、これは「交配不可能であること」を意味しません。地理的に離れていて自然の状態では2つの集団間で交配することがない=遺伝子の交換がない状態を「生殖的隔離が成立している」と言います。 生殖的隔離が成立しており、かつ形態的あるいは行動等の性質に差が見られれば、その2つの集団は通常別種に分類されます。 ニホンザルとタイワンザルでは、両者は地理的に隔離されています。形態的には尾の長さが違うこと以外はほとんど見分けが付きません。もちろん交配は可能で容易に雑種を作るのですが、地理的に隔離されているため自然の状態ではこの2種間の遺伝子の交換はほぼ起きません。 これで両者を「別種」と分類する条件は満たしているのです。 種分類を行う上で、遺伝子は他の要因(形態や行動様式、地理的条件等)に比べて分類基準として絶対的に優れている、というわけでもありません。 異種であってもヒトとチンパンジーの遺伝子は98%同じですし、同種であっても違いはもちろんありますから、「どこがどう違えば別種として分類すべきなのか」が当然議論の余地があるわけです。その点では形態などの他の基準と何ら変わりません。遺伝子の違いにしても、たった1塩基の相違で劇的な形態上の差違を生む遺伝子もありますし、逆に半分くらい変異しても何も変わらない領域もあるわけですから、どれだけ違えば別種、という明瞭な基準を作ること自体が不可能です。 犬の例で言えば、全ての犬種は一応交配は可能です。 ですがセントバーナードとチワワが現実問題として「交配可能」でしょうか?受精卵移植などの高度な人為的手段を用いなければ自然交配&自然分娩は不可能でしょう。 つまり、この2犬種間では「生殖的隔離」は既に成立している、と見ることが可能です。 他の犬種にしても、いわゆる純血種はヒトの手によって高度に繁殖が管理され、他犬種との交配が制限されています。交配された雑種はその犬種として認められないわけですから、ある「犬種」として認められている個体とその集団は、「他の犬種から生殖的隔離が成立した状態」であるわけです。 そして形態的に顕著な差がそれぞれ見られます。 つまり、これら犬種は「それぞれ別の種」として分類しても間違いではないのです。生殖的隔離が川や海といった自然環境的な壁であろうとヒトの手であろうと、結果は同じ、つまり「他集団と遺伝子を交換することなく、独自に進化した」結果、特定の形質的な差が生じたわけですから。 犬種に限らず家畜は全てそうですが、人為的に作出した「差」を全て「種」として分類せずに「品種」という扱い方をしているのは、人間の都合に過ぎません。 後世、もしもセントバーナードとチワワと化石を発掘した学者がいたら、これらを同種に分類することは決してないでしょう。 ヒトの手を離れれば多くの犬種は互いに交配し合って雑種化するでしょう。 でも、その将来どうなるかも現在の種分類には関係ありません。ニホンザルとタイワンザルも、将来日本列島と大陸が地続きになれば(昔もそうだったように)、再び混血してニホンザルでもタイワンザルでもない「別の種」に進化するだけです。それは現在のニホンザルとタイワンザルを別種に分類することの妨げにはならないわけです。 人類も、世界各地の人種は互いに「生殖的隔離」が成立している状態です。近年は隔離が解けつつありますが、それでも全体としてみれば人種間結婚より人種内結婚の方が圧倒的に多いですから、まだ生殖的隔離は成立していると考えることができます。 そして形態的な差が見られるのも確かです。というより、生殖的に隔離されているから形態的な差が存在するわけですが。 ですから人類をいくつかの「種」または「亜種」に分類することは不可能ではありません。 これらを同一種に分類しているのは政治的あるいは道徳的な理由からです。 ヒトラーが世界を支配していたら、今頃は人類は多くの「種」に分類されていたかもしれませんよ。 人類をさらに種分類することは、道徳的には正しくないというだけの話で、生物学的には問題ないです。
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- temtem1
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最近はDNAも比較して種を分類してますので色形が違うから違う種、というほど単純な分類はしてないかと思います。 基本的には交配して継続的に種を残せれば同じ種と考えればいいかと思います。 ライガーやレオポン、ラバなどの異種雑種については基本的には1代限り、それ以上子孫を安定的に残せませんので別種として分類されます。 一方、犬と狼、豚とイノシシではどうか? 犬と狼では継続的に子孫を残せますので同じ種です。 学術的には犬とは、狼の一種が家畜化された亜種、という扱いです。 豚とイノシシもやはり継続的に子孫を残せますので同じ種として分類されてます。 豚もイノシシの中の家畜化された亜種、という扱いですね。 外見だけで言えば犬と狼、豚とイノシシはかなり差異がありますが、きちんと同じ種として分類されてます。 毛の色や体つきの少し違いで違う種類と分類されるようなことはありません。 このように人間と関わりのある動物については研究も進んでいますので厳密に種の分類がなされています。 しかしながら人間の生活にあまり関わりのない野生の生き物、特に膨大な種類がいて、かつ、分類の難しい節足動物や水中生物についてはなかなか分類が難しく、かつ全種類をDNA分析をできるだけの時間や予算があるわけでもないですので、発見した生物学者の経験側で分類することも多いので、仰る通り、同じ種なのに振る舞いや外見が違うので別種と勘違いしたり、逆に、姿が似ていたために同じ種かと思ったら全然別の種だった、なんてこともしばしばあります。 例えば雄と雌で全然外見の違う種などは、雄と雌が別の種として分類されて、あとから同じ種の雌雄と分かるなんてことがあったり、ある種のアリとハチは姿や行動が似ていたために同じ種だと勘違いして後で分類をしなおしたり、なんてこともありました。 現状の分類には、DNA分析が一般的になる前の経験側による分類や、現代においてもDNA分析を仕切れない種の分類などが混ざっており、今後も同じ種類だと思ったら全然違う種だった、あるいはその逆、といった事例が出てきて、再分類されるということは何度も起きるかと思います。
お礼
DNA分析による分類は、自分としては納得の分類方法です。揺るぎ無い証拠って感じがいいですね。 でもDNAのどこまでの違いで分類するのかむつかしそうですね。またまたこれも興味を呼びます。
- Kunfu
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現生人類は、同一種と考えられています。 それは、アフリカ出身の父親と東南アジア出身の母親の間に生まれた男が北欧出身の女と交配して子どもを作り、600億円の慰謝料を払う現実を見ても明らかです。 ただ、ネアンデルタール人は別の種というより亜種だったかもしれません。 現生人類とほとんど変わらないので、もし作業服を着てガッツ石松と並んで商店街を走っていてもわからないと思います(もちろん「私の彼は左きき」を歌いながら)。 ネアンデルタール人は40万年前に現生人類と別れアフリカ大陸を出ました。 その後30万年前、現生人類の祖先が遅れてアフリカ大陸を旅立ち世界に広がりました。 ネアンデルタール人はわずか2万8000年ほど前に絶滅しましたが、現生人類と長く共存していたと見られています。 最近の研究では、ヨーロッパ~アジアの現代人にはネアンデルタール人由来の遺伝子が1~4%存在していることがわかりました。 この遺伝子はアフリカ系の人には見つからないため、現生人類がアフリカ大陸を出てから交雑があったと考えられています。
お礼
亜種ほどの差異しかないのなら、片方は絶滅してもう片方は繁栄を謳歌する、その微妙な違いに興味が湧いてきますね。
- Tacosan
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まずニホンオオカミはタイリクオオカミ (Canis lupus) の亜種という扱いじゃなかったかな? あと, 化石生物の分類は難しいところがあります. ネアンデルタール人も「Homo sapiens neanderthalensis」と, 現生人類(Homo sapiens ないし Homo sapiens sapiens) の 1亜種とする分類もありました.
お礼
亜種ですか。聞いたことがある言葉ですが意味をきちんと把握する必要がありそうです。勉強してきます。
基本的には互いに繁殖可能な(遺伝子を交換しあう)集団が「種」です(生物学的種概念、適用できない生物もいる)。異なる人種間でも問題なく繁殖可能なので同種。ただし、繁殖できるかどうかというのは、きっちり線引きできるものではなく、子供はできにくいけどたまにできるとか雑種に繁殖力がないとか、中途半端な段階があります。 ライオンとトラの場合は、交雑したとしてもその雑種の繁殖力がなかったりで、ライガーが何代も存続できる訳ではなく、ライオンとトラという明らかに別の実体があるので別種。交雑可能なネアンデルタール人が別種というのも、サピエンスの人種間より交雑は起こりにくかっただろうという推定によると思います。 しかし、実際の分類の作業は、交配実験をする訳ではなく形態差で種を決めることがほとんどで、経験的にどのくらいの形の違いで別種レベルかを分かっている分類学者が、これは新種だろうと考えたときに、名前をつけて発表していきます。勿論間違うこともあり、あとでやっぱり〇〇と同種だったとかいう場合も多々あります。
お礼
なるほど、きっちり線引きできないのですね。きっちりしたものだと思い込んでいたので盲点でした。ふむふむ
- debukuro
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犬や猫を見てください チワワもシェパードも犬です 人間よりも違いが大きいようですがどちらもイヌ科イヌです 猫しかりどんなに違ってもネコ科イエネコです 人間だってヒト科ニンゲンです 多分イヌやネコにいろいろな種類があるのに人間は一種しかないのはなぜかという疑問だと思います 生物学上は交配が出来れば同じ種です イヌやネコの種は生物学に関係なく愛好家が勝手に決めた種です
補足
んー、犬はなるほどですね。 では、ライガーとかはどうなるんのでしょうか。
>動物などは毛の色や体つきの少し違いで違う種類と分類されます 分類されません。チワワもボルゾイもキャニス・ファミリアス・リンネという単一の種です。 さらに狐やオオカミとも交配後生殖能力がありますから、完全には独立した種ではありません。 この点アイアイなんかは他のサルと離れた種になったのは隔離されたのが第一の理由です。
補足
ネアンデルタール人の絶滅の一説として、人間との交雑の結果云々というのを聞いたことがあるのですが、交配できるのであればネアンデルタール人と現生人類は同一種になるのでしょうか。 科や種の定義が理解できていなくて混同しているかもしれません。スミマセン。 でも、「新種発見」とかいうニュースを見ると、黒人と白人と黄色人種の差異からすると、動物の新種っていっても色・形だけじゃないの?っていつも思います。
お礼
おー長文ありがとうございます。 感覚的に一番しっくり納得の解答です。あと何回か読んでじわじわと理解したいと思います。ありがとうございました。 他の皆さんも多くの回答ありがとうございました。 新たな興味も湧いてきたので、また質問するかもしれませんがよろしくお願いします。