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退職金と誓約書
6月末で主人が20年近く勤めた会社を退職します。 その退職時に、「向こう1年間に同業種に就職した場合、退職金は支払われない」という内容の誓約書に署名させられるようなのですが、署名に強制力はありますか?また、こういったことは法律的に認められているのでしょうか? 主人は、退職後も同業種に就職することになりますが、退職金は諦めないといけないのでしょうか? ご意見よろしくお願いします。
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労働法における、退職金の減額・没収規定の有効性という問題ですね。 通常この問題は、退職金の減額・没収条項が就業規則において定められている場合に典型的に問題になります。今回のケースでは就業規則ではなくて退職時の誓約についてですが、同列に論じることが出来ます。 いくつか判例・裁判例が出ています。 ○札幌社事件(最二小判昭52・8・9)、 ○中部日本広告社事件(名古屋高判平2・8・31) 前者は規定を有効、後者は無効とし、結露論としては全く逆の判示をしましたが、それは矛盾しているのではなく、諸処の事情を考慮して有効・無効が判断されると解されています。 従って退職金の支払条件の有効性の問題は、すでに一般論だけでは論じることはできません。 具体的には ○業種 (広告代理店など、同業他社への転職が使用者に営業上の打撃を与える場合には有効になりやすい) ○規制の期間 (一年という競業規制期間は十分合理的と考えられます) ○競業の態様 (同業他社であっても営業地域に競業が無ければ無効になりやすくなります) ○減額率 (減額率が低ければ有効になりやすくなります) などを考慮して総合的に判断すべきものということになります。 以上、今回のケースでは具体的諸条件を離れては判断出来ません。何よりも専門家へのご相談をお薦め致します。 ここまでご理解頂ければ、このサイトでの相談は十分意義の有るものであり、その役目を果たしたものと思います。
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人には、憲法22条1項により職業選択の自由がありますから、一般的に退職後に競合他社に就職することを禁止することは出来ません。 しかし、それでは元の使用者は顧客を奪われたり、企業秘密の漏洩などの心配がありますから、競業禁止について、合理的な範囲内であれば認められるという判例があります。 合理的な範囲については、参考urlをご覧ください。 ただし、教業他社への就職の禁止は認められたとしても、退職金の不支給は別の問題です。 給与規定や退職金規程に従って、支給されるべきです。 労働相談センター(下記のURL)などに相談しましょう。http://www02.so-net.ne.jp/~toburoso/
- redraft
- ベストアンサー率16% (9/55)
ソフトウェア会社では普通に聞く話ですね。 実際にペナルティを食らったという話は聞いたこと ありませんけど。 職業選択の権利を侵害しますから違法な契約になります。 黙って退職金を受け取って知らん顔しときましょう。 返金しろ、と言われても返してはいけません。 『世間の判断を仰いでみます、2ちゃんねるあたりで』 とでも言っておけば良いでしょう。 不法行為に応じると面倒です。 下のサイトも相談に乗ってくれますよ。
- jakyy
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こういう問題はよくあるようですね。 【競業は原則自由】 原則として、勤労者が退職後に独立開業したり同業他社に再就職したりして、 競合する業務に従事することは,何ら差し支えはないようです。 【競業禁止の特約】 しかし、退職後、競業禁止の特約がある場合で、 その特約が合理的な内容のものであると認められるときには、競業禁止も有効とされますね。 【退職金不支給】 もっとも、退職金の全額不支給が認められるのは、 労働者の側に退職金が支給されなくても仕方がないと認められるような顕著な背信性がある場合に限られるようです。 下記のサイトをお読みになるといいでしょう。
お礼
早速の回答、ありがとうございました。 この場を借りて皆様にお礼を申し上げます。 いただいた回答を参考にいたします。