スズメの減少については昔の統計があまりありません。30年前の80%減少とか、少なく見積もっても半減しているとか色々言われています。過去の統計がないですからどれくらい減少したのかが良く分かっていないようです。しかし、個体数は確実に減少しているように思います。
減少の原因については色々な説があります。
(1)営巣場所の減少
スズメの営巣はご存じのように家屋の屋根瓦と屋根の隙間や軒下の隙間等です。現在の住宅は木造住宅が少なくなって、さらに新建材で隙間のない家屋が増加し巣が作れなくなったため。
原因の一つであると思います。ツバメの減少の一つがやはり家屋構造の変化が理由の一つですからスズメも同じなのではと思います。
(2)雛の餌の確保
小鳥の雛の餌は昆虫等の動物性タンパクです。スズメといえども雛は虫で育てられます。草原や畑が減少し、餌の虫が捕れなくなったため。
私はこの方が大きな理由なのではないかと思っています。隣の家にスズメの巣があるのですが、確実に雛の数が減少しています。30年前には2~3羽の雛がかえりました。現在は1羽の雛しか孵りません。
(3)カラス等の天敵の増加
天敵のカラスは増加しています。雛がカラスに襲われて成体になる数が減少しているため。また、ムクドリ・ヒヨドリ・セキレイ等の増加で餌場の確保が難しくなったため。
ツバメやスズメは鳥の中の生態的地位が最も低いものです。ですから人の保護を必要とし人家に巣作りするのですが、上記の鳥たちは増加しています。競争に敗れたのではないかと思います。
お礼
お礼が遅くなって申し訳ありません。 今まで運良くすずめが増えやすい条件が整っていたのですね。