※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:化学結合の理解の仕方)
化学結合の理解方法
このQ&Aのポイント
化学結合の理解方法について調査しています。高校の化学を理解できていない状態から学んでいますが、共有結合に関してわからない点が出てきました。
具体的には、水素原子の軌道を用いてH2分子の分子軌道を考える方法や、電子密度の非負性について理解できませんでした。また、異核二原子分子の分子軌道についても疑問があります。
現在は『化学概論』を読んでいるのですが、途中から内容が難しくなって理解が難しい状況です。他の参考書を探した方が良いのか、もしくはロジックのギャップを埋める方法を教えていただきたいです。
化学結合の理解の仕方
今、化学を独学で基礎から勉強しています。
レベルとしては、高校の化学が理解できていません。
『化学概論』(杉浦俊男他、化学同人)を読んでいて、共有結合のところでいくつかわからない点がでてきました。
・水素原子2つの1s軌道の波動関数をそれぞれφ_A、φ_BとしたときのH_2分子の分子軌道をなぜφ_b=φ_A+φ_B、φ_a=φ_A-φ_Bと考えることができるのかがわかりませんでした。
・上記で、電子密度はそれぞれ二乗すればよいというのもわからず、φ_Aφ_Bがなぜ非負となるのかがわかりませんでした。
・異核二原子分子の分子軌道をφ_b=φ_A+λφ_B、φa=φ_B-λφ_A(λ<1)と書いてあったのですが、どうしてそうなるのか理解できませんでした。
というわけで、途中から先へ読み進められなくなってしまったので、この本を読むには知識が足り無すぎると思い、図書館で『化学結合論入門』(高塚和夫、東京大学出版会)を借りて読み進めています。そこではシュレーディンガー方程式の扱いについて丁寧に説明されていて、こんなところに使われていることに少し感動しつつ(皆さんにとっては常識でしょうけれど)、少しはわかってきたのですが、問題を利用して途中のロジックを埋めていくというスタイルがとられていて解けない問題があり、問題以外でもロジックが飛躍している箇所が多くあって結果全体のストーリーをつなげることができずに苦しんでいます。(今、4.2節あたりを読んでいます)
そこで、このようなロジックのギャップをつなげるにはやはり自力で考えて何とか解決するしかないのか、それとも本を変えたほうがよいのか、その場合、どの本がよいのか(できれば大型書店においてあるもので)、アドバイスいただけたら幸いです。
お礼
101325さん、とても丁寧な解説をいただき、ありがとうございます。 恥ずかしながら、当方、物理は高校で習った分以外では大学の教養課程で力学を少しやった程度で、ましてや量子論は全く勉強したことがありません。 『化学結合論入門』を途中まで読んでみて、シュレーディンガー方程式がこんなところに使われているのに驚き、量子論が化学の基礎に使われているらしいと初めて気づいたくらいです。 101325さんのご説明のお陰で、H2分子の分子軌道でわからなかった点が何なのかはっきりしてきました。線形結合で表される理由がわからなかったみたいです。線形結合になるということを前提にすれば、同核でも異核でも考え方は同じであるというのと規格化のところもすんなり頭に入ってきました。量子論の世界とヒルベルト空間の世界との間の翻訳ができれば理解できるような気がしてきました。 また、密度の部分では、なぜ複素数なのに実数のように扱うのかがどうやらわかっていなかったようです。昔、物理では自己共役作用素しか考えないと(数学側で)聞いていたのとストーリーがつながってきそうです。何をヒルベルト空間と考えているのかまで自分の中でまだわかっていませんし、(解説いただいた)波動関数たちの空間に入る位相群の構造がどんなものなのかわかってないので、量子論を知らずに理解することはできないらしいと思いました。ご紹介いただいた3点の本を当たってみたいと思います。