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ED(電子線回折)のスポットの解釈
- ED(電子線回折)のスポットの解釈についての質問です。
- 多孔質材料の構造同定のために測定されたTEM像&ED像の結果について解釈を求めています。
- 質問に対する論文中の図の説明や、教えてgooでの過去の質問も参考にしています。
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回答がつかないようなので。。。 質問文にある英文は、 「電子回折パターンから[110]方向の回折点を結ぶ対角線同士の角度は90度に近いことがわかる。」 といったところでしょう。 文章から察するに、ミラー指数についてあまり勉強されていないのではないかと思いますが、回折の解析をする上では必要不可欠なものなので、しっかりと勉強しましょう。ミラー指数の説明自体は各種教科書に譲るとして(図なしで説明するのはかなりむずかしい)、必要な部分だけ説明しましょう。 まず、中心の明点は、透過電子線による感光で解析には用いません。強いて言うなら座標系の原点です。それ以外の明点は、ミラー指数に対応する面がブラッグの反射条件を満たしたときに起こる回折点です。従って、原点から各明点までの距離から面間隔が、子午線or赤道との角度から、単位結晶格子の基準面となすミラー指数に対応する面の角度がそれぞれ計算できます。 今の場合、[110]方向と[1- 10]方向(それぞれ単位結晶格子のab面の対角線に相当する方向)がほぼ垂直に交わっていることから、この試料の結晶格子のab面は、ひし形であると推察できます。 『 昔から電子顕微鏡で得られた原子像をスキャナーで読み込み、それにFFTをかけると電子線回折と同じスポットパターンが得られる 』 は、間違っては居ませんが、そんな面倒なことをする人はほとんどいないでしょう。 TEMでえられる像には2種類あります。 一つ目は、回折像で、物体の中で散乱や回折した電子をそのまま像として焼き付けたものです。こちらは、光散乱やX線回折と同じものだと考えてください。 二つ目は、いわゆる実像で、物体の中で散乱や回折した電子を電磁力の力をかりて再び収束させ結像するものです。こちらは、光学顕微鏡や望遠鏡のようなものだと考えてください。 この二つの像は、試料直後に置かれている電磁石の入切で簡単に切り替えることが出来ます。つまり、TEMを用いた場合、今、まさに見ているものの全体像を実像として捉えられ、また、内部構図を回折パターンを分析することで捕らえられるという利点があります。他の線源を用いた場合、試料の集合体の平均しか見ることが出来ないのが、TEMを用いることで、そのものずばりの解析ができるということです。散乱や回折がフーリエ変換だというのはいいですよね? TEMの実像をフーリエ変換したものはその見ている領域からの散乱や回折とほぼ同一の物が得られるのは、当然のことですよね。
お礼
すごくよくわかりました。どれもなんとなく 知っていたのですが、全然知識になってなかったみたいです。