私の回答#3の補足に就いて。
序でに、先ほどの説明不足も補わせて下さい。
結論から先に言うと、ロケットを真直ぐ上に打ち上げても同じことになります。
まず、人工衛星は地球の丸さ添って永遠に落ち続け、永遠に地表に到達することのない「円軌道」です。地球は丸いので、水平方向に投げ出された物体は厳密には地球から離れてゆきますが、当然地球には引力があるので、そのまま真直ぐというわけにはゆきませんね。
地球の引力に引かれて物体が1秒間に落下する距離は4.9mです。そこで、人工衛星を飛ばすためには、地面から4.9m離れるところまで1秒間で到達できる速度を与えてやります。1秒後に4.9落下しても、地面との距離は最初と変わりません。つまり人工衛星は地面に落ちませんね。
「4.9m」と「地球の半径に4.9mと加えた距離」を使いピタゴラスの定理で割り出した「直線距離」を1秒で割ると、その地点に到達するための速度は「秒速7.905km」となり、これが地表すれすれを回る人工衛星の速度「第一宇宙速度」となります。
これは「円軌道」ですから、落ちる距離と離れる距離が釣り合って、ここでは地球から離れて行く速度は「0」です。では、もう少し速度を上げて4.9mよりも離れる地点に飛ばしてやれば、1秒毎にその分だけ地球から離れて行くことができますね。その時、こういうことが起きます。
1.地球から離れると引力は弱くなる。
2.人工衛星の回る速度は遅くなる。
地球が人工衛星を引き戻そうとする力は弱くなりますが、人工衛星の回る速度が遅くなれば、1秒間で充分な距離まで到達できなくなります。
人工衛星に与えられた最初の速度が充分で、引き戻そうとする力が先に尽きれば地球の引力を振り切って外に脱出できます。
双方の力が釣り合えば、離れる速度は「0」、即ち人工衛星は地球に対して静止し、地球と同じ速度で太陽を回る人工惑星となります。
その地点に到達するための「地球を回る速度」が秒速11.18km「第二宇宙速度(地球の脱出速度)」です。
この速度を越えないと「円軌道」を引き伸ばしただけの「楕円軌道」となり、人工衛星はどんなに遠くへ飛ばしても元の位置に戻って来てしまいます。そして、楕円の横幅を限りなく狭くしてゆけば最終的には楕円の幅は「0」となり、それは「直線往復運動」となります。つまり、真直ぐ上に投げ上げたものが真直ぐ下に落ちて来るのと同じことです。
ですから、ロケットを真直ぐ上に打ち上げるにしても、目標は最低でも第二宇宙速度を越えることをお勧めします。
長くなりましたが、序でに、軌道エレベーターの例がありましたが、これも同じことで、エレベーターを使って上に昇って行くと、高度が高くなった分だけ「円周長」が長くなり、その高度での「周回速度」はどんどん早くなります。従って、何れにしても地球を離れるためには周回速度は上げなければならないということですね。
お礼
回答ありがとうございました。 結局、速い速度は必要ないということですね。