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真空中単位長辺りのインダクタンスの計算

インダクタンスの求め方についての質問です。 真空の無限に広がる空間内に、半径R、無限長の直線の銅線bがあるとした場合に、 銅線bの単位長(1[m])あたりのインダクタンスLuを求めたいのですが、 どう計算するのでしょうか? 銅線に電流Iが流れているとした場合、 その電流Iによ作られる磁場のエネルギーをWとすると、 インダクタンスLは、  L=2*W/(I^2)         (1) となり、電流により作られる磁場のエネルギーにインダクタンス値が比例すると思います。 私の計算では、銅線bの単位長に流れる電流Iによる磁束のエネルギーWuが 以下のように無限大になってしまいます。(つまりLも無限大) どこかおかしいでしょうか? ---------------------------------------------------------- Wu = ∫B・H dv   = ∫μ|H|^2 dv        (2)  (μ:真空の透磁率) ここで、アンペア周回積分の法則から、磁界Hの大きさは線bからの距離をrとすると  |H| = I/(2πr)          (3) となるため、(2)は次のようになる。 Wu = ∫μ(I/2πr)^2 dv   = (μ/2π)∫(1/r)^2 dv   (4) ここで、線bからの距離rから微小長drに含まれる円周形の体積をdvとすると、 dv = 2πr・dr  であるから、 Wu = (μ/2π)∫(1/r)^2 dv   = μ∫(1/r) dr   = μ[log(r)] :R->∞   = ∞               (5)

みんなの回答

  • veryyoung
  • ベストアンサー率75% (65/86)
回答No.2

Maxwell SV、少しさわって見ました。 まず、同軸構造にし、外部導体に中心導体と逆の電流を通して、正しいインダクタンス値が得られる事を確認しました。 内外導体径の比を大きくすれば、インダクタンスは正しく上昇します。 本題は、単一導線のシミュレーションにおける、Balloon という境界条件の振る舞いですが、以下のことがわかりました。 電流を1Aとした時、Surface balloon のエネルギは、導体径によらず約 5e-7 J です。 Surface balloon とは、添付図の色付き領域です。 その外側寸法をエネルギから見積もると、background と称する作図領域寸法のおおよそ150倍になります。 つまりその位置に帰還電流のスリーブがあるのと同等だという事です。 Post Processor でエネルギ密度の対数強度フィールドプロットしたものをズームアウトすれば、色付き領域の拡がりが見えます(この外形がballoonそのものかどうかは判りませんが)。 現実的幾何構造のシミュレーションに対しては支障ない寸法比ですが、無限エネルギを期待すると、寸法に関する対数的性質の為、満足な値は得られません。 balloon のエネルギはインダクタンス換算で、1 uH/m にすぎません。 Surface balloon のエネルギを、Surface background (内側四角領域)のエネルギに加えたものが、全エネルギ Surface -all- です。 導体径を小さくすれば、Surface background 内のエネルギを上昇させられます。 しかし、径を background の 150分の1程度まで縮めても、全エネルギにして Surface balloonの2倍、インダクタンスで、2 uH/m にしかならないと言うことになります。

sacching_2
質問者

お礼

返信が遅れ、大変しつれいいたしました。 ご回答ありがとうございます。 私はこの分野にうとく、ご説明を全て理解できてたわけではありませんが、 いったん閉じたいと思います。 またの機会にご質問させていただくかもしれません。 ありがとうございました。

  • veryyoung
  • ベストアンサー率75% (65/86)
回答No.1

無限長導線のインダクタンスは「単位長あたり」であっても無限大で良いと思います。 電流の帰路が近くに存在しなければ、インダクタンスは、いくらでも大きくなれます。 同軸円筒を帰路とすれば「単位長あたり」のインダクタンスは、log(外導体径/内導体径)に比例して大きくなります。 電流の帰路によって磁束の積分範囲が閉じるという表現もできるかと思います。 次のような反論があるかもしれません。「’有限長’直線導体の場合、エネルギやインダクタンスは、有限に納まるが、特に電流帰路は想定していない」と。 孤立した有限直線に電流をどのように供給できるかは別として、存在する電流の範囲で、磁場と電流間のエネルギや、インダクタンスを定義する事は可能でしょう。 しかしこの実用的でない問題は、有限長電流により磁束密度の減少が遠方で二次になるからこそ、発散せずに成立しているのだと思います。 つまり帰路をウヤムヤにしても、有限解が得られる訳です。 巨大なものを想定しなくとも「全体の大きさと導線の太さしだい」で、数学上、インダクタンスの上限はありません。 手のひらサイズのワンターンコイルであっても、線径を細くするに従いインダクタンスはいくらでも大きくなれます。 よく見かける並行往復導線のインダクタンスの式:( μ/π ) ln( ( D - a )/ a )からも類推されるところです。 ここで注目すべきは、全インダクタンスだけでなく、周長で割ったインダクタンス値も、限りなく大きくなれる事です。 小さなコイルで大きなインダクタンスに現実上出くわさないのは、変化が対数的であるからに過ぎません。 ちなみに、帯電電荷の「線密度一定」を条件とした導線の電位や単位長あたりエネルギも「導線全体の長さと太さの比率しだい」で、発散します。

sacching_2
質問者

補足

ご回答ありがとうございます。 この疑問を投稿したのは、インダクタンスの計算方法を知りたくて、 フリー版(2次元のみ)の電磁解析ソフト「Maxwell SV」で 銅線を一つだけ描いてインダクタンスを計算させたところ、 有限の値になったので、どう計算しているのだろう? と思ったことがキッカケでした。 Maxwell SVに計算させたときは、 解析領域の外側の境界条件は「Balloon」(無限遠相当) を選択したので、今回の質問の条件と同等だと考えています。 今回の質問の条件でインダクタンスが無限になるのが正しいとすると、 Maxwell SVの何らかの条件設定が不適切だったのか そもそものMaxwell SVではそういった条件では正しく計算できない のかもしれませんね。

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