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利益剰余金
財務の初心者です。よく本に財務分析で一番大事なのは”利益剰余金”と書かれています。何故なら過去からの利益の蓄積だから多ければ多いほど良いとあります。しかし最近の大不況で利益剰余金の高かった損保などの有力企業がいきなりマイナスになっています。利益剰余金ってそんなに簡単に消し飛んでしまうのですか?だから利益剰余金がたっぷりある優良企業が赤字をだすといきなりボーナスカットや早期退職制度を行うのですか?テレビ局なんて利益剰余金の塊みたいな会社が不景気だから番組の制作費を思いっきり削っちゃうんですかね。だれか教えてください。
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- tappara
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それは一概には言えないんじゃないかと思いますよ。 自己資本比率が高ければいいと一般には言われますが、これにしても市場金利が下がってくると借入利息より支払配当のほうが負担が大きくなり経営的によくないってなったりもします。 潰れない会社っていえばお金がある会社ってことでしょうが・・・ 借入をしないで事業拡大を行わないことが堅実となるのか事業展開が遅く経営の失敗になるのかもわかりませんし・・・ 僕としてはキャッシュフロー計算書できちんとフリーキャッシュフロー(事業の中で稼いだ自由に使えるお金)を確保しつつ財務上でも利益を計上できていれば当面の経営はうまくいってると思いますけどね。
- tappara
- ベストアンサー率37% (260/694)
利益剰余金が多いってことは数字上の経営がうまくいってる結果ということはお書きのとおりだと思います。 しかし、利益剰余金は会社の儲けをためているものだからそれを使ってお金を払えばいいじゃないかというようなことがよく言われます。 しかし、利益剰余金は現金であるわけではありません。それは貸借対照表上の資産の部に形を変えています。つまり、利益を投資してお金としては既に使っているんです。会社にあるのは結局、貸借対照表上の現金預金の金額だけです。 不景気になるとお金の支払いが滞ります。これは数字上の経営成績とはまた別のものです。お金がなければ数字上の利益が出ていても会社は倒産します。黒字倒産ってのはこういうことです。 ある期日までにお金が用意できないだけで会社は潰れるんです。ですからこの金融不況では不動産業のように多くのお金を支出して後で回収する業態はお金の回収に詰まって多く倒産していましたね。 赤字を出すということは大抵キャッシュベースでも困っていることが多いです。そして今までの利益は次の投資にいっていて手元にお金がない。だから早急にキャッシュの改善が必要になるってことです。 それと利益剰余金が簡単にぶっ飛ぶかってことですが・・・ 最近の会計は赤字が出るととたんに多くの損失を計上しなきゃイケないような仕組みになっています。たとえば減損会計、税効果の取崩といったところです。 こういう会計制度の下ではそれが導入される前に比べると赤字になった時の赤字幅が拡大しているとは言えますね。 ちなみに減損とは固定資産は利益を得るための投資だから赤字になったらその投資は失敗ってことで固定資産の金額を回収できるキャッシュベースまで下げる=損を出すって仕組みです。 税効果も赤字になったらそれまでためていた繰延税金資産を取り崩さなきゃイケないってことで一気に損失がかさみます。
補足
利益剰余金が現金で溜まっているのではなくBSですから資産に使われているというのは理解できました。では経営者が倒産させずに給料をしっかり払えるようにするために最も注意を払うべき指標は何だと思われますか?経営安全率ですか?自由資金比率ですか?自己資本比率ですか?などなどよくわかりません。どの指標が良いと多少の赤字をだしても優良企業でいられるのでしょうか?ご意見を聞かせてください。
お礼
ご説明ありがとうございました。キャッシュフロー経営が一番大事ということですね。これからの経営に本当に参考になりました。また質問するかも知れませんのでよろしくお願いします。