＜世界史＞ムハンマド・アリーのシリア派兵に対してなぜロシアはオスマン帝国を支援したか？

質問

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A0%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%BC#.E3.83.A0.E3.83.8F.E3.83.B3.E3.83.9E.E3.83.89.E3.83.BB.E3.82.A2.E3.83.AA.E3.83.BC.E3.81.AE.E8.A6.87.E6.A8.A9
を見てて思ったのですが、
ロシアはオスマン帝国を支援することでどのようなメリットがあったのでしょうか？
南下が目的であるならば、ムハンマド・アリーと組んで、オスマン帝国を攻撃しなかったのはなぜでしょうか？

回答No.3

DieMeute · ベストアンサー

当時、ロシアはすぐに大軍を派遣する余裕がありませんでした。

1830年11月にロシアの支配下にあったポーランドにおいて「11月蜂起」と呼ばれるポーランド人によるロシアへの大規模な反乱が起こりました。さらにリトアニアでも反乱が起こります。
ロシアはこの反乱の鎮圧に手間取ります。18万人の兵力を派遣し1年かけ1831年10月にようやく鎮圧しました。しかし、ポーランドの抵抗が激しかった事から兵力の三分の一を失いました。
また、かなりのポーランド兵がプロシアなどのドイツ地域に逃げたり、亡命政権がパリにできるなどしました。
その為、反乱は鎮圧されましたが、まだまだポーランドは不穏当な状況であり、ポーランドを平穏に保っておくためにもロシアはかなりの兵力を必要としました。
また、同じ頃、ロシアがイランのガージャール朝から戦争で奪ったカフカス地方においても、この地に住む人々がロシアへの反抗を強め、特にイスラム教徒のガジ・マホメドがジハードを宣言してロシアに戦いを挑み、一時は優位に戦いを進めていました。
このガジ・マホメドに対し1831年にロシア軍は反撃を開始します。

このようにロシア軍がポーランドやカフカスの制圧・安定に兵力を送り込んでいる時に、ムハマンド・アリーのシリア侵攻(1831年11月)が開始されました。
ロシアは、この時オスマン帝国へすぐに大軍を送り込み戦う余裕はありませんでした。

ロシアは外交により利益を得ようとします。オスマン帝国を支援するかわりにダーダネルス海峡とボスポラス海峡における軍艦の独占的航行権を得るというウンキャル・スケレッシ条約をオスマン帝国と結びます。この条約ではロシア艦隊は自由に黒海と地中海を行き来できるようになり、ロシア以外の国の軍艦は両海峡を航行させないという内容でした。

ロシアはオスマン帝国に支援のための軍を派遣しますが、それは3万人に過ぎませんでした。
ちなみに1828年の露土戦争でロシア軍が派遣した兵力は10万人です。
ロシアはムハマンド・アリーの戦争を利用して、何も失う事なく有利な条約を一つ結び南下への一歩を進めたのです。

補足

こちらにも詳しい回答ありがとうございました。
オスマン帝国を打ち負かして海峡航行権を手に入れるよりは、オスマン帝国を（少しだけ）支援して、その見返りに海峡航行権を手に入れたほうが簡単だったということでしょうか？

回答No.4

DieMeute

NO.3です。補足の質問があったようなので・・・

簡単というより手堅い策、安全策だったと言えます。

ロシアにはオスマン帝国と戦って相手を完全に敗北させる保証がありませんでした。
先に回答したようにロシア軍はポーランドとカフカス地方に兵力を拘束されており、全力をあげオスマン帝国にあたる事ができません。
派遣できるのは限られた兵力だけです。
確かにムハマンド・アリーの軍と連合して戦えば有利にはなりますが、敗北する可能性が無くなるわけではありません。
勝利すればよいですが、敗北すれば何も得られません。

1828年の露土戦争ではロシア軍が勝利を得ましたが、それは決して楽勝と呼べるものではなく、ロシア軍は派遣した兵力の8割以上を失いギリギリのところで勝利しています。下手をすると敗北していたのはロシア側だったという事もありえる状況でした。
今度も戦って必ず勝つという保証はありません。前回よりオスマン帝国は弱体化していますが、ロシアも全力をあげれないのです。

ロシアは1828年の露土戦争の時のように大軍を派遣するという事ができない以上、オスマン帝国を支援して見返りを得た方が、オスマン帝国と戦うよりリスクが少なかったのです。

お礼

なるほど、よくわかりました。
詳しい回答ありがとうございました。

回答No.2

tanuki4u

ロシアはエジプトの何がほしかったのでしょうか？
↓
そんな先のことは、具体的にイメージしていないでしょう。

例えば、1895年の三国干渉
ロシア　フランス　ドイツによる日本に対するリャオトン半島の中国への返還勧告。
一言で言えば「これから、おいら達が、中国をいただくのに、日本、先に取りすぎ」ってことで、文句を言っただけ。
結果的に、ロシアが一時占拠しますが、それは、義和団事件があってロシアが満州に軍隊を進駐させ（1900年）、圧力をかけたから。

補足

回答ありがとうございます。
ムハンマド・アリーは親仏だったのですよね？
エジプトにフランスが入ってくることを恐れてオスマン帝国を支援したということでしょうか？

回答No.1

tanuki4u

ロシアの当時の方針

オスマン帝国の丸呑み。

丸呑みするのに、おいしいエジプトが分離したらかなわんなぁ。
ということのようです。

補足

回答ありがとうございます。
再質問させていただきたいのですが、
ロシアはエジプトの何がほしかったのでしょうか？
スエズ運河？　農地？