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実体顕微鏡の焦点深度
ニコンのものが欲しかったのですが、結構高く、ジャンクのオリンパスVB454を割安でゲットしました。 使ってみると殆ど平面でしか見れず、立体的には見れません。 ニコンの同種のものを使った経験では、もっと立体的に見れていたような---。 つまりこれは焦点深度が浅いのだろうと思いますが。 機種剪定に失敗したのでしょうか。それとも本来、実体顕微鏡とはこのようなもの? http://www.olympus.co.jp/jp/insg/ind-micro/terms/focal_depth.cfm レンズを交換するとかして焦点深度を拡げる手はないのでしょうか?
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こんにちは. >『実体顕微鏡の焦点深度』 >ニコンのものが欲しかったのですが、 >結構高く、ジャンクのオリンパスを割安でゲットしました。 >使ってみると殆ど平面でしか見れず、立体的には見れません。 >ニコンの同種のものを使った経験では、もっと立体的に見れていたような---。 >つまりこれは焦点深度が浅いのだろうと思いますが。 【回答】 私は顕微鏡を使用する仕事で,オリンパスの製品のみを使用しています. オリンパスは日本を代表する一流光学メーカーです. 納入業者であるオリンパスのメーカーに問い合わせた結果をお答えします. 担当者氏も記憶に無い製品であり,検索した結果の報告がありました. 実体顕微鏡:オリンパスVB454は,今から38年以前の製品で, 既に1971(昭和46)年のオリンパスのカタログには載っていない製品です. と言う報告を受けました. ここからは私の知識を加え説明に入ります. その製品:オリンパスVB454の, VBは,同社の実体顕微鏡を示し, 続く三桁数値「454」の「45」の意味は, 45度の角度で接眼レンズが取り付けられており, その角度で覗き込み観察する機能の機器である事を示しています. ちなみに同種製品には,「456」と言う製品もあったそうです. この場合60度の角度で「接眼レンズを覗き込む姿勢」をとる製品です. 「454」の最後の4の数字は, 「対物レンズの4×(倍)」が販売時にセットされていると言う意味です. つまり,お手元の機器の対物レンズは4×が装着されており, レボルバーへの単体脱着式で,ズーム仕様ではないはずです. すなわち,4×の対物レンズに10×の接眼レンズを使用していませんか? そうなると,「40倍で試料を観察している」事になります. 通常,実体顕微鏡は10×~20×程度で観察します. 倍率が高くなると,光学的に焦点深度が浅く(狭く)なります. >それとも本来、実体顕微鏡とはこのようなもの? 40×と言う倍率での観察では,たとえ高価で高級な実体顕微鏡でも, 光学的原理から当然ですが焦点深度は狭くなります. 付属品に対物・接眼レンズがあれば, 対物レンズを低倍率の物と交換するか, または接眼レンズを低倍率の物と交換すると, 倍率が下がり焦点範囲が広がるはずです. ただし,製品VB454の新規購入当時に, 別売製品の対物・接眼レンズ類が一緒に購入されており, 今回ご質問者さまが購入された時に付属品としてなければ, 適正な互換性のあるレンズは,ほぼ入手不可能です. >機種剪定(選定)に失敗したのでしょうか。 使用目的が不明なので,当事者ではないので一概には言えません. >レンズを交換するとかして焦点深度を拡げる手はないのでしょうか? VB454は先述したように古い機器であり, 他の顕微鏡に設計されたレンズを使用しても効果は期待できません. 設計されたレンズ以外では光学的な面からも光軸がずれる等や, レボルバーのネジ溝に合致する適合製品は無いものと思われます. 私は化石研究の同定作業で微細構造を調べるために, 日常的に実体顕微鏡で検鏡しています. 機器はオリンパスSZ60を使用し, 1~62×まで連続縮小拡大(ズーム)できる性能は有しますが 倍率はやはり通常1×~最大でも20×程度しか使用しません. それ以上の倍率は,当然ですが焦点深度は狭くなります. それ以上の微細構造を調べる場合は, 生物顕微鏡の,オリンパスのBH-2を駆使します. BH-2でその立体構造を調べる際は, 実体顕微鏡より高い倍率で観察するわけですから 焦点深度はもっと狭くなります. そこで対物レンズを上下して連続して観察する事で, その狭い焦点深度をカバーして全体を立体的に観る事になります. 今回購入された実体顕微鏡は「何を目的で求められた」のですか? 顕微鏡は購入前に使用目的や・購入後にとなれば, その操作・手入れ法や消耗品購入などに精通した専門知識を持ち, それに対する質問に十分納得できる説明ができる, いわゆる信頼できる販売業者や知識を有する人物から購入すべきです. この「おしえてGoo」でも他の同じような顕微鏡に対する質問があり, 私が回答しているのも今後の参考になると思いますので, 下記アドレスを開いてぜひ参照してみてください. 学習用顕微鏡からのグレードアップ http://oshiete1.goo.ne.jp/qa5129421.html 顕微鏡で血液を観る為に必要な倍率は? http://oshiete1.goo.ne.jp/qa5272221.html 岩石薄片プレパラート用スライドガラスを買いたいのですが・・・ http://oshiete1.goo.ne.jp/qa5291906.html 生物I 顕微鏡 http://oshiete1.goo.ne.jp/qa5157240.html 材化石の薄片観察について http://oshiete1.goo.ne.jp/qa5105412.html 染色について http://oshiete1.goo.ne.jp/qa5213883.html ホルマリン固定後のグラム陽性菌の染色 http://oshiete1.goo.ne.jp/qa5327320.html この回答が,ご質問者さまの疑問解消の一助になれば幸いです.
その他の回答 (1)
- tance
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顕微鏡は見る波長が同じなら分解能と焦点深度は両立しません。 焦点深度を深くするには倍率を下げるか、分解能を犠牲にして NAの小さい対物レンズを使うかしかありません。設計の違いによる 差は少しはあるかもしれませんが、原理的に両立は無理なので ニコンだから、オリンパスだから、ということはないと思います。
お礼
早々とご回答ありがとうございました。 おかげさまで疑問が解消いたしました・ありがとうございました。
お礼
tibikotan様、懇切丁寧なご回答いただきありがとうございました。 実は先刻第一回答者のtance様にも御礼を書いたのですが、どいういうわけか入っておりません。申し訳ありません。 この顕微鏡購入の直接動機ですが、包丁を研いでもなかなかその成果が分からないので、刃先をしっかり見極めようというのがひとつ、昆虫などの自然物を観察したいというのがもうひとつの動機です。オリンパスの機器が悪いと考えているわけではありませんが、小生が昔使ったものがニコンのものだったこと、それにオークションでは常にニコンが高値であり、競争に負けたことが質問での内容に現れたものと解釈していただきたく。 現在の接眼レンズの倍率は20X でtibikotanさまによれば対物レンズは4Xだそうですから、倍率は80倍にもなり、焦点深度は現状が妥当だということですね。よくわかりました。 対策としては(無駄かもですが)対応する機種の10Xを探してみようと思います。 NO.1回答者さまとtibikotan様のご回答で小生の疑問は解消いたしました。ありがとうございました。