まじめな取り組みぶりに感心しています。おそらく高校生くらいのうちが、いろいろなことが一番吸収できる時期ですから、できる限りのことに取り組んでいったらいいと思います。とりわけ、国公立大学を受けるということなので、幅広く知識・技能を自分のものにしていけばいいと思います。世間では、受験勉強を「人生の無駄遣い」みたいに言う人がいっぱいいますが、それは誤りです。自分でも、いろいろなことを知っておくことは、後から決して無駄にはなりません(例えば、文系の業務をしている今、微積分だとか三角関数だとかの問題の解き方はあらかた忘れてしまいましたが、ああいう数学の問題を解くことによってそれなりの論理構成力のトレーニングになっていたような気がします)。とりわけ英語など外国語は、単なる知識・技能ではなく、言葉を使って、新しい情報や考え方を取得する手段ですから、相当の時間を払って「投資」するだけの価値があります。
思えば私も、受験生の頃、yuuki1289さんと同様の状況にありました。他の教科はそこそこできたのですが、英語だけは苦手意識ばかりで(実際にいつも足を引っ張る)、心の底で「英語以外の全教科を試験する文科系の大学はないものだろうか」とか考えていました。それでも、何とかだましだまし某旧帝大にすべりこみ、逆にその後から英語を自分なりに鍛えて、今では外国関係の業務をする立場にあります(高校生の頃の自分では考えられない)。
前置きが長くなりましたが、そうした元・英語劣等性として申し上げたいのは以下の点です。
1.まず、大前提として、受験で求められている英語能力の本質は、把握力にあるということです。すなわち、単語にしても文法にしても、すべてそのための手段に過ぎません(作文というのは、この定義から少し外れるかもしれませんが、受験で求められている程度の水準ではこうした理解度を確認する程度の作業と考えていいでしょう)。では、「英語の把握力は?」となると、基本的に英語の語順で英語を理解できるようになることと、と考えればいいでしょう。もちろん、漢文の返り読みのように解釈していくのも理解の一つではありますが、効率が悪くすぐに壁にぶつかります(おそらく、そうした「英文解釈」に拘泥している限り、きっと受験にも失敗することでしょう)。
2.ではどうすればいいかというと、私なら、リスニングをお勧めします。究極の目標は、英語のニュースを一度聴いて内容が把握できる能力ですが、そこに至るにはまだまだ相当時間がかかるでしょう。当面は、無理をせず、ある程度簡単な教材を使えばいいでしょう。大学入試用に作られたリスニング問題を比較的簡単なものから解いていくのもいいかもしれません。
リスニングを勧める最大の理由は、読解だとどうしてもわからなかった箇所に前戻りしてしまいたくなる欲求に打ち勝てなくなり、結局「漢文返り読み」状態になってしまうからです。これでは、理解能力を向上することにあまり寄与しないように思われます。
自分の場合、どうしたかというと、一日3~4時間くらいずつ、題材を問わず英語をひたすら聴いていました(大学時代、ヒマがあったからこその学習方法です)。聴解して英語をある程度理解できたと自信がつくまでには半年くらい経ちましたが、今となってはとても効果的だったことを申し添えておきます。
3.かといって、読解(リーディング)を否定するものではありません。というより、必要です。聴解問題は、基本的に読解より内容が簡単なものが多く(日常会話とか)、こういう題材にばかり慣れてしまうと、結局、ある程度高度な論理を伴う題材についていけなくなってしまう可能性があります。
ただ、この場合も、重要なことは、文を意味ごとに(句とか節ぐらいの単位で)、前から前から意味をとっていく練習をすることです。しかも、ある程度のスピードで(この技は、ゆっくりできてもほとんど意味がない)。
なお、読解問題では「訳文」を求めるものが多いと思われますが、こうした意味がとれる能力をまず第一に重視すべきであり、訳が書けることを当面の目標にはしなくていいと思います(自分の理解した内容を該当する日本語に置き換えるのは、また少し違った技能です)。とはいえ、技能水準を問わず、3年生になったら、そういう「点をとれる」ためのテクニックも磨いていかざるを得ないでしょうが。
4.最後にボキャブラリー<熟語を含む>をあげて起きます。一般論ですが、語彙増強(ボキャビル)は、「詰め込み」のイメージがありしばしば英語学習者に軽蔑される傾向のありますが、実は、語彙力不足が英語能力の足かせになっているケースがしばしばあります(受験生の話をしているのではなく、「かなり英語ができる」と思われている人ですらしばしばそうです。ついでながら申し上げれば、おそらく大学受験用に必要な語彙数は単語として5,000~6,000くらいでしょうが、通常のニュースを誤解なく聴きとろうとしたら1万くらいは必要でしょうね)。
当面の目標は大学受験でしょうから、あれもこれもとは言いません。ただ、記憶力も優れている時期でもありますから、問題を解いている中で出てきたものは欲張って片っ端から自分のものにしていけばいいと思います。もちろん、受験用に編纂された単語集の利用もお勧めです(自分が高校生のときは、有名な「試験に出る英単語」「〃英熟語」と浜島書店とかいった出版社が出していた単語集を覚えていきました(後者は、学校の先生が指定した教材)。
> READERの先生は、何でも“これは熟語だ!”
> で済ましてしまい、根拠を示してくれません
> (前置詞など)。
学校の英語の先生も、英語ばかりに力を注げないご苦労はわかるのですが、「それにしても……」と思わされることがあります。熟語には、受験レベルを超えたある程度難しい水準のものになると、「何で?」というものがいっぱいありますが、入門的なものになると文法的にも語意的にも説明可能なものが多いように思われます。
もっとも、あくまでも受験テクニック論からいうと、四の五の言わずに慣用句はとにかく覚えておくというのも手ではあります。必ずしも論理的に理解しておかなくても、後から「はは~ん」と思えるときが来ます。
いろいろ書きましたが、今やっておられることは基本的に間違っているとは思いません。がんばってください。
お礼
返信ありがとうございます。 沢山の方々のアドバイスを読まして頂きました。 このことから、自分自身、英語には8つの柱が、 必要だと感じました。 1.リスニングによる英語力強化 2.単語帳による語彙力強化 3.文法学習による英語力強化 4.長文読解力の強化 5.アクセント・発音問題の対策 6.並び替え問題の対策 7.虫食い(穴埋め)問題対策 8.会話文問題の対策・内容把握力の強化 です。どうでしょうか? リスニングに関しては、朝少し早く起きて NHKなどの英語教育番組を聴いたりしたいと 思います。 単語帳の学習は今まで通りに継続し、 長文問題は学校で沢山もらうことが出来たの で、少しずつでもいいので、確実にやってい きます(精読ではなく、意味の把握力強化方法<tellmenowさんのおっしゃる意味のとれる能力>) アクセントや発音に関しては、規則性あるものなので、 一つ一つ覚えていきたいと思います。 みなさんの沢山のアドバイス、本当に嬉しいです。 感謝の気持ちで胸がいっぱいです! 他教科も見捨てられませんが、英語が発展出来るように 頑張りたいと思います。