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マンガン電池の起電力の計算

いろいろな書籍に「マンガン電池の起電力は1.5V」と書かれているのですが、その計算は全く書かれていません。ボルタ電池ダニエル電池までは書かれているのですが。 マンガン電池の起電力を標準電極電位から計算する考え方を教えてください。亜鉛は-0.76V、MnO2/MnO(OH)は0.15V、これでは1.5Vniなりません。ネット上では、複数の元素が絡んでいるとか、Zn(OH)2の電位が1.3Vだからとかかかれているのですが、それでも初期電圧1.6Vや公称電圧1.5Vとつじつまが合いません。よろしくお願いします。

みんなの回答

  • c80s3xxx
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回答No.2

理論的にいうなら,マンガン電池の初期電圧も公称電圧は求められません.1.5V になるのは,いわば,現実的な処方で構成すると,ある程度使用しているときにそのくらいが維持されるようになってしまうという話にすぎないのです. たとえば,負極側を考えましょう.ここでおこるべき反応は, Zn + 4NH3 = Zn(NH3)4(2+) + 2e この電位自体は,Zn/Zn2+ の標準酸化還元電位と,遊離 Zn(2+) の活量で決まります.もちろん,Zn(2+) の活量は,Zn(NH3)4(2+) 錯体の安定度定数を介して,NH3 の活量と関係しますし,電解液には NH4Cl で添加するので,NH3 の弱塩基としての平衡,溶液の pH も関係します. しかし,初期電位を考える上でもっとも重要なのは,電解液側に最初は Zn(2+) を加えていない,という点なのです.つまり,なにがしかの溶解反応が始まるまでは Zn(2+) はいないので,電位を支配するべき Zn/Zn2+ 系の平衡が達成されておらず,Nernst の式を使えば,電位は卑方向に発散してしまうのです.現実にはなにがしかの Zn の酸化溶解がおこり,それによって決まるある電位になり,それが初期電位を決めるわけですが,その「なにがしか」というのは,理論的にではなく,実際的な処方等によって決まる問題で,しかも状況の予測は大変困難です. 放電中は,Zn の溶解によって Zn2+ が発生し,これによって本来はどんどん貴方向に電位がずれてきます.標準酸化還元電位になるのは Zn2+ の活量が 1 のときですが,実際には高濃度の NH4Cl によってアンミン錯体になるので Zn2+ 濃度 (すなわち活量) は低く維持され,これによって,標準電位よりもはるかに卑な電位をキープできるわけです.これが何ボルトになるかは,安定度定数や NH4Cl の濃度(活量),解離定数等から見積もれるはずです (理論的には). 正極側も同様に扱えば,1.5V 近辺の状況が比較的長いということは導けるでしょう.

  • shintaro-2
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回答No.1

>それでも初期電圧1.6Vや公称電圧1.5Vとつじつまが合いません。よろしくお願いします。 電池の公称電圧は、あくまでも電池の目安の電圧を表示しています。 マンガン電池では比較的初期の電圧ですが、 ニッケル水素電池ではかなり使用した、どちらかというとからっぽ直前の電圧です。 電池には内部抵抗というものがあります。 しかもこの内部抵抗は、新品の電池と使い切った電池とでは異なります。 電圧計で計測した電池の端子電圧は、 理科で使う電池記号に内部抵抗を追加した回路の電圧を 電池の電圧として測定しています。 つまり、電流と、内部抵抗の値で変わってしまうのです。 本当の電圧を測定するためには、ホイートストンブリッジと標準電池を使用して、被測定電池から電流を流さずに測定します。

gaugino
質問者

補足

実験化学の話ではなく、理論化学のレベルでの、標準電極電位からの計算の仕方のご教示をお願いします。 マンガン電池とアルカリマンガン電池の両方を頂戴できれば幸甚です。