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mihi や nihil の例外さの理由を知りたいです
ラテン語の mihi や nihil は h ではなく k と発音する例外だと読みました。なぜこれらの単語の発音が例外的なの?
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No.2 です。スイスグラウビュンデン州からの情報、その他を総合して申し上げます。大まかな話です。 語頭に置かれた「h」は紀元前60年頃までの古代のラテン語では、上流階級によって現在の英語のように発音されていた。下層階級ではサイレントであった。 母音の間で挟まれた「h」の音は紀元前500年頃ローマの共和政体時代に失われた。 mihi, nihil の「h」に[k]を入れたのは、昔の発音を復活させようとした試みである。 この2語のみが例外的な扱いを受けているのは、その語源にあるらしい。残念ながら、専門的語源辞典は素人の私には読み解けない。 [h][X][k] の間の音韻変化はよく起こることである。例えばメカニックという言葉は、言葉によって、メハニック、メヒャニックなどと発音されるのは衆知である。[X] は喉の奥で発音する [h] に近い音で、ドイツ語ではスペルchで書かれる。 以上です。原文は確かな資料ですが、誤訳があったら私の間違いです。
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- BASKETMM
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No.2 です。 しつこいようですが、この質問もうしばらく開けておいて下さい。 ヨーロッパから面白い資料を貰いました。解読のため、少し時間を下さい。
- trgovec
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古典ラテン語とわずかに中世ラテン語しか学んだことがない身で、質問内容のようなことは初めて聞きました。調べてみると教会ラテン語ではイタリア式の発音に基づきHを発音しないが例外的に mihi[miki] nihil[nikil] では [k] と発音するということが分かりました。 これは母音間のHを再び導入しようとする試みによると考えられているようです(http://en.wikipedia.org/wiki/Latin_spelling_and_pronunciation#cite_note-6)。 H音はすでに失われていたため古典期と同じ [h] を導入しようとしてもそれはもはや外国語の子音と同じ。日本人にLとRを区別させるようなもので無理があったのでしょう。発音できる子音で近いものとなれば [k] というのは納得できます。我々が感じる以上に [k] と [h] は近いもので古典期でも veho, traho の完了、過去分詞が vexi, traxi / vectus, tractus と子音交替する例があります。 ただ問題はなぜ mihi, nihil だけだったのかということです。母音間であれば veho, traho のような例はありますし vehemens のように同種の母音間のものもあります。 ここからは資料がなく想像になりますが、一つ思いついたのがイタリア語の複数形で studio - studi のようなものです。これは規則通りにいけば studii となるはずですがなぜか i が一つにまとめられています。これを見ると i の連続は特に発音しづらいように感じられたのではないかと思ってしまいます。
お礼
trgovec さんの解説はいつ見てもわかりやすく適切です。感謝しきれません!
- BASKETMM
- ベストアンサー率29% (240/806)
ご質問には「ラテン語の mihi や nihil は h ではなく k と発音する例外だと読みました。」と書いておられます。何処で読まれたのですか。ご質問はa.本当の発音は?b.なぜ例外?の二つに分けて考えましょう。 1.ラテン語はジュリアスシーザーが話していた言葉で、現在話し言葉では残っていないと考えてよいでしょう。例外はスイスの観光地サンモリッツ近郊で話されるレトロマン語と考えられます。 2.一方に於いて、ラテン語の文献は現在も多く読まれ、また合唱曲はラテン語で歌われる機会が沢山あります。ヨーロッパの各国はラテン語の発音をそれぞれに決めているようです。そのため、古典式、ローマカトリック式、イタリア式、ドイツ式と様々の発音が「決められて!!」いるのです。 3.古典式では「h」は英語のhと同じ発音、mihi, nihil だけが例外でミキ、ニキル すなわち「k」の発音。 イタリア式では「h」は通常発音せず、多くの場合 ミイ、ニイルの時が多い。 カトリック教会式は通常「h」を発音せず、mihi,nihil についてはミキとニキル。 ドイツ式は「h」は常にhです。mihi,nihil も例外ではなくミヒとニヒルです。 4.mihi,nihil が例外かということは私には分かりません。 5.「h」と「k」がお互いに移ることは、時々聞くような気がしますが、よい例が思い出せません。もう少し考えますので、しばらくこの質問を閉めないでおいていただけませんか。 6.私の知識の半分以上は三ヶ尻正先生のミサ曲ラテン語・教会音楽・ハンドブック/ショパン社に基づいています。
- toyota_sera_1990
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そもそもラテン語のhは発音されません。 (homoであれば「オモ」) mihiはnihilを規則どおりに発音すると「ミイ」「ニイル」となって発音しづらく紛らわしいので間に子音を入れて発音してるのではないでしょうか。 kを入れる理由はわかりませんが。
お礼
得心いたしました。感謝申し上げます!
お礼
ありがとうございます、ご説明により完璧に理解できました。 たとえるなら、現在日本語における「ら抜き言葉」に憤るあまり、「られる」を「だでる」に変えて強制するようなものですか? (例) 子供:「起きれる」 親:けしからん!「起きられる」というべきところなのに。今後は「起きだでる」と言うようにしなさい!