- ベストアンサー
van't hoffの式を用いた溶解熱の算出
- van't hoffの式を使って硝酸カリウムの溶解熱を算出しようとしたが、計算結果が27kJになってしまった。
- 他の温度の溶解度を用いて再計算しても、結果はほぼ同じであった。
- 質量モル濃度を計算する際に誤りがあった可能性がある。
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
希釈熱を忘れています。 ΔsolH = ΔsolH(m) + ΔdilH(m→0) 化学便覧に載っていた硝酸カリウムの溶解熱(ΔsolH=34.9kJ/mol)は、無限希釈極限(溶質イオン間に相互作用がない仮想的な状態)における値です。計算結果の約27kJは、質量モル濃度がmの時の溶解熱ΔsolH(m)です。希釈熱ΔdilH(m→0)は化学便覧に載っています。確認してみて下さい。
その他の回答 (3)
- 101325
- ベストアンサー率80% (495/617)
> 20℃時の濃度と25℃時の濃度を用いて計算したので > 単純に無限希釈エンタルピーを足すということにはならない 単純に無限希釈エンタルピーを足していいです。 van't Hoffの式を ln(m1/m2)=-(ΔH/R)[(1/T1)-(1/T2)] という形に書いた時点で、温度T1時の飽和溶液の溶解熱ΔsolH(T1,m1)と温度T2時の飽和溶液の溶解熱ΔsolH(T2,m2)は等しい、と近似されています。同じようにΔdilH(T1,m1→0)=ΔdilH(T2,m2→0)と近似すれば、 ΔsolH(T1) = ΔsolH(T1,m1) + ΔdilH(T1,m1→0) ΔsolH(T2) = ΔsolH(T2,m2) + ΔdilH(T2,m2→0) よりΔsolH(T1)=ΔsolH(T2)となって、温度に依存しないΔsolHが得られます。 もし20℃時の無限希釈エンタルピーが利用可能であれば、ΔdilH(293K,m1→0)とΔdilH(298K,m2→0)とを比較することにより、この近似の精度を確認できるでしょう。しかしそれよりも、20℃時の濃度と25℃時の濃度を使って計算した飽和溶液のΔsolH(T,m)と、30℃時の濃度と25℃時の濃度を使って計算した飽和溶液のΔsolH(T,m)とを比較して、ΔsolH(T1,m1)=ΔsolH(T2,m2)の近似の精度の確認をした方が楽だと思います(化学便覧には20℃時の無限希釈エンタルピーが載っていなかったと思うので)。
お礼
なるほど。 細かいことまでいろいろとありがとうございました。
- 101325
- ベストアンサー率80% (495/617)
> 5[mol/kg]のときは7.527[kJ/mol]でした。 7.527 kJ/mol は、3.70 mol/kg のときの値です。 化学便覧の版によって違うのですけど、改訂5版では、表中の7.527という数字の直上に (3.704) と書いてあります。これが質量モル濃度です。改訂4版では、表中の7.527という数字の直上に (15) と書いてあります。これは溶質1モルを溶かす水のモル数です。質量モル濃度は55.506/15=3.7004になります。他の版でも表の前か後に注釈があるはずです。確認してみて下さい。
補足
私の見間違いでしたか。失礼しました。 今は手元に化学便覧がない状態なので 明日確認してみます。 いろいろ細かい質問を追加してしまい申し訳ないのですが 溶解熱が、ある濃度での溶解熱と無限希釈エンタルピーの和で与えられるとすると 20℃時の濃度と25℃時の濃度を用いて計算したので 単純に無限希釈エンタルピーを足すということにはならないと思うのですが こういうときは積分希釈エンタルピーを 考慮しなければならないのでしょうか?
- c80s3xxx
- ベストアンサー率49% (1634/3294)
面倒なんで計算してないので参考意見にしときますが, 溶解度の定義は「溶媒」100gに溶ける溶質の質量(g単位)ですけどね.
補足
調べてみましたが、1[mol/kg]のときの無限希釈エンタルピーは2.992[kJ/mol] 5[mol/kg]のときは7.527[kJ/mol]でした。 計算した濃度は大体3~4[mol/kg]だったので このときの無限希釈エンタルピーは 4~5[kJ/mol]ぐらいと思うのですが これを考慮しても32kJ程度にとどまってしまいます。 文献値34.9kJとの差は計算過程で生じる誤差と考えても いいのでしょうか?