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振子式から空気バネ式車体傾斜へ変更した場合の所要時間差

JR西日本の振子式車両283系は故障等が多いと聞きました。また、振子車両はコストも高いため、JR北海道も路線等の関係もあるのでしょうが、最近は空気バネ傾斜式の261系を導入していますよね。 もし、現在振子式車両が導入されている紀勢線特急に、空気バネ式車体傾斜システムの車両を導入した場合、どれほど所要時間が変わってくのでしょうか? カタログデータ的には、R=600mの時、制御式振子は本則+30km/h、車体傾斜式だと本則+25km/hでそんなに差がないように思うのですが… 詳しい方教えてください!

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回答No.2

283系などの制御付き自然振子の故障は、制御無し自然振子になるだけですから、乗り心地が381系並みになるだけで、故障は所要時間に影響を与えません。制御振子は、故障によって本来とは逆の向きに車体を傾けても曲線に入ると遠心力で正規の向きに傾きます。その程度の力でしか傾かせていません。しかし、空気バネ利用の強制傾斜では逆向きに傾けてしまうと、それを是正する手段はありませんので、故障は命取りです。したがって、誤った車体傾斜の方向でも安全に影響がない範囲にでしか速度を向上させません。 誤解をしている人が多いのですが、自然振子にしても強制車体傾斜にしても、車体傾斜システムが上手く差動せずに傾かなかった場合でも列車の安全に影響がない範囲でしか速度を向上していません。したがって大差が付かない程度でしか速度向上効果には差がないのです。 車体傾斜システムは、あくまでも曲線通過時の乗り心地向上が目的であり、曲線通過速度を上げた場合の乗り心地悪化を抑制する効果しかありません。283系を強制傾斜に置き換えても、曲線通過寺の横G発生をある程度許容するなら、さほど所要時間に差はでないですよ。 ただ、制御振子さえ満足にメンテができない技術力の会社が基本的に同じ制御システムである強制車体傾斜を使いこなせると思わず、乗り心地は派手に悪化しそうですね。283系の故障が多いという噂は私も聞いたことがありますが、本当でしょうか? 四国の2000系や8000系もよく制御が落ちますし、そんなに変らないのでは?

SOSO87
質問者

お礼

故障した際の自然振子と車体傾斜システムとの違いは知りませんでした。 >誤解をしている人が多いのですが、自然振子にしても強制車体傾斜にしても、車体傾斜システムが上手く差動せずに傾かなかった場合でも列車の安全に影響がない範囲でしか速度を向上していません。したがって大差が付かない程度でしか速度向上効果には差がないのです。 振子だから速度が劇的に速くなるというわけでもないのですね…誤解をしていました。 てっきり、車体制御システムは「簡易振り子」等といわれるので、振子>車体制御システムだと思っていましたので、大きな差が生じるものだと思っていました。 >乗り心地は派手に悪化しそうですね。 車体制御システムのほうが制御振子よりも技術やメンテが難しいのですか?振子よりもコストも安く付くと聞いていたので、技術・メンテ的にも振子よりはまたマシと思い込んでいたのですが…技術は深いですね。勉強になります! >よく制御が落ちますし 確かに885系に乗った時、直線でも傾いていたので気分が悪くなったことがあります。283系が故障が多いというのは噂でしかないのですかね? 詳しい説明をありがとうございました!

その他の回答 (2)

回答No.3

私が聞いた限りでは、制御付き振子では曲線突入時の振子遅れを補正しているだけですから、直線通過時に傾くのを補正する機能はないはずです。 >確かに885系に乗った時、直線でも傾いていたので気分が悪くなったことがあります。283系が故障が多いというのは噂でしかないのですかね? ですから、これは故障ではなく自然振子が正常に働いていた証拠でしょう。乗客の座る位置や手荷物の置き方などで、左右のバランスが悪いだけで傾いて走ります。曲線に入っても傾きが変わらないようなら、車体を支持するリンク機能の不具合だった可能性もありますけど、振子機能が敏感であるがために車体が直線でも傾くというのは自然振子(含む制御付き)の欠点かも知れないですね。 空気バネ利用の強制車体傾斜にしても制御付き振子にしても国内の車体傾斜式は、線路条件を記憶装置から呼び出し、ATS地上子の位置を検知することで列車の現在位置を測定する方式ですから車体傾斜の制御としては変わりません。世界で主流の強制車体制御は、オートジャイロなどを利用して横Gなどを検知することで曲線通過を検知して瞬時に必要な車体傾斜を演算して傾けるというやり方ですから、これに比べたら日本方式は単純です。自然振子に比べた空気バネ利用は、車体傾斜を行うために大掛かりな特別な構造はなく、左右の空気バネに別個に空気を補充するシステムを付加する程度で済みますので、製造やメンテの面で有利なのでしょう。左右の重量バランスやエンジンの回転トルクの影響を自然振子ほどシビアに考えなくて良いのも簡易型と称される理由だと思います。 ただ、自然振子式と強制車体傾斜では、傾斜状態の車体回転中心位置がかななり異なりますので、傾斜角の違いを単純に比較はできません。

SOSO87
質問者

お礼

制御付きは直線時の傾き補正まではしてくれないんですか…手荷物の起き方などでも傾きが変化するのは結構重量バランスがシビアなんですね。 自然振子は5~6度、傾斜システムは2度でR600の時は本則+5km/hとしか違わないのも、車体回転中心位置の違いや、重量バランスの関係もあるのでしょうね。 よく理解できました!ありがとうございます!

回答No.1

電車運転士をしています。 所要時間の差につきましては、制御式振り子式、エアサスを使った車体傾斜システム云々よりも、加速力、減速力によって変わってきます。 確かに、エアサスを使った車体傾斜システムでは曲線での通過速度は落ちますが、カーブを脱出した後の加速力如何ではカバー出来る場合もあります。 また、振り子式でもカーブ通過時にブレーキを当てずに済むのならば確かに早いのですが、ブレーキを当てるようなカーブの曲率ならば、車体のカラクリ云々以前に加速力の差異が決め手になります。 所要時間短縮に関しましては、むしろ車両の基本的なポテンシャルの次元の話となり、質問者様の今回のご質問の範囲では、優劣決めがたいのが現実です。

SOSO87
質問者

お礼

制御式振子と車体傾斜システムとでは、加速力・減速力の差となってくるのですね。 分かりやすい御説明をしていただき、ありがとうございました!

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