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ヨーロッパの経済が破綻している?
2年ほど前、語学留学のためにアイルランドへ行ったのですが、一人暮らしのホストマザー(現在70歳位の女性)に 久しぶりに電話したところ、何やら5000ユーロ以上の蓄えが消えてなくなった…のようなことを言っていました。 私の英語力不足のため、何度聞き返しても理解できませんでしたが、どういうことなのでしょうか。アイルランドの 銀行が破綻したとか?どなたか経済に詳しい方、教えてください。 ちなみにこの人は、ギャンブルや株式投資等は一切やりません。
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アイルランドは、今回のサブプライムショックによる世界経済の混乱のなかで、最も大きなダメージを受けました。 もともとこの10-15年は、IT革命により先進国で情報産業が潤うと同時に、冷戦の終結で中国・ロシア・中東欧などの東側諸国が自由貿易に参入してきたことで彼らが安い人件費を武器に輸出産業を伸ばして潤った欧米に輸出をして経済発展しました。 また、ITによる情報化により、アメリカ国内で行われていた仕事がインドやアイルランドといった英語を話す地域に振られたり、世界のどことても金融取引が一瞬にできるようになって金融業も発展。 さらに、途上国の経済が発展してきたことで原油などのエネルギー需要が増え、ロシアや中東などの産油国も潤うという、世界中が好景気で湧いた時期でした。(日本が、バブルの後遺症で唯一この流れに乗り遅れ、小泉政権後半の2004年くらいからようやくこの波に少し乗れた程度でした。) 世界中で好景気になったためお金が余り、それらは土地と新種の金融商品に投資されていきます。 そのため、世界中で土地の価格が高騰したり、サブプライムのような本来「品質の低い」金融商品までがどんどん売れる状態だったのがサブプライムショックまでの状況です。 なかでも、アイルランドは英語を話すし、イギリスとも時差のない位置にある途上国ということでまずIT産業が発展し、豊かになった人が土地・家・金融商品を買いはじめ、「アイルランドは経済発展が著しいから今投資しておけば儲かる」と考えた投資家が投資をしてさらに所得が増え、土地の値段がさらにあがる、という好循環を繰り返してきました。 ところが、サブプライム商品が実は粗悪品だったことが明るみにでると、投資家はみな処分を始めますが、いろいろな金融商品の中に少しずつサブプライム商品が混じっているため、多くの金融商品が処分されることになり、あらゆる金融商品の価格が一斉に下がります。 この状態を見て焦った投資家たちは「損失をなるべく少なくするために、一刻も早く処分しよう」というたたき売り状態の連鎖になり、金融商品はみな値くずれしてしまい、その損失補てんのために土地や原油などにまわっていた投資資金も全て売られて値崩れしてしまっているのが現状です。 アイルランドは、銀行の多くがサブプライムや土地に投資したり、またはそこに投資する人たちに融資していたので、回収できない金額が増えすぎて、すべて国有化されました。日本を除く他の国々も同様のことをしていたのですが、アイルランドは自国経済も堅調で、ITを除くと他に大した産業もなく、国土も狭かったので、貯蓄よりも土地や金融商品への投資にお金を集中しすぎてしまったつけが大きかったようです。
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- denden321
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アイルランドの経済状況を知りたいなら 「アイルランド サブプライムローン」や 「アイルランド 銀行 国有化」などで検索すると よく分かると思います。 イギリスがなぜユーロに加盟していないかについてですが ユーロに加盟するには財務面での厳しい条件をクリアしないといけません。 ちなみに日本では財政赤字額が大きすぎて話にもなりません… イギリスの場合だと金融立国だった為、 サブプライムローンの影響をモロに受けてしまった結果 銀行への公的資金を注入しなくてはならず、 財政赤字が拡大するのは確実な情勢です。 また、ユーロに加盟している国々でも 「財政出動をせずにどうやってこの不況を脱出するのか?」 という難しい問題に直面しています。 それと長さや重さの単位というのは「文化」ですから もちろん通貨も「文化」なので すぐに口で言うほど簡単に変えられるものではないです。 例えば、日本だと不動産だと「坪」 灯油だと18リットル単位で「1斗」 ビールだと大瓶が633ミリリットル… 他にもたくさんあるでしょうが、生活の一部になっているので 特に変える必要性がないなら誰もいちいち変えません。 クルマの制限時速を「キロメートル」から「マイル」へ変更したら クルマのメーターや道路の標識を全部変えないといけなくなりますw
- gungnir7
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欧州はものの見事に破綻しています。 9月頃からリーマンが破綻したり、サブプライムがはじけたりといった話は ニュースで連日のように流されていたのでご存じだと思います。 アメリカの方しかみていないと表面上のことしか見えないかもしれませんが、 早い話が日本のバブル崩壊と同じことが全世界規模でおきています。 日本の場合もバブル崩壊は土地などの暴落から流動資金が枯渇し、 激しい貸し渋りが発生しました。そして不良資産が具体化した2~3年後に本番がやってきました。 日本の場合は周囲にインドや中国といった強力な牽引力があったので立ち直れました。 それでも平成大不況の脱却に10年近くかかっています。ご存じ失われた10年です。 今回は牽引力となるべき国がブラジル、日本、東南アジアくらいしかありません。 世界経済が復活するのに一体どのくらい時間がかかることか、ちょっと見当がつきません。 一説によると英国の不良資産は1000兆円近いといわれています。 これは日本の借金と同じですが、国家の体質が違います。 英国は日本の人口の半分しかおらず、おまけにもの作りから金融にシフトした国です。 この額が正しいとすれば英国は破産するでしょう。 英国ですらこんな状態です。ユーロはドイツ頼みですが、そのドイツもかなり怪しい。 とてもユーロ全体を支えることができず、ユーロは確実に解体されるでしょう。 今回のマネーゲームはユーロ、アラブマネーなど全世界で火遊びをしていたことになりますが、 個々の国がどれほど関与していたのかはよく分かりません。 日本のように堅実に蚊帳の外にいれば被害は少なかったでしょう。 アイルランドは英国の衛星国のような存在ですから、余波はまともに受けると思われます。
お礼
ありがとうございます! イギリスは、というよりヨーロッパがそこまでの経済危機に瀕しているとは知りませんでした。アイルランドもそのあおりを受けるのは当然ということですね。 話題は少し違うのですが、イギリス…ヨーロッパであるにもかかわらず未だにお金はポンドに固執しているし、長さ重さの単位も違うし、発音も今となっては滑稽だし(GREATグレイトを、グライト、のように発音。)、そういったプライドも経済破綻を促しているのではないでしょうか。 わかりやすく説明していただき、助かりました。ありがとうございます!
- edoduki2
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アイルランドの事やその方の事情も分からないので推測ですが、恐らくは年金基金、投資信託、投資信託風保険などに加入していたのでしょう。 ここ十数年、国家を上げてこういったリスクマネーへの誘導が行われ続け、そしてそのマネーゲームに参加しない国は衰退へ繋がる(市場を利用した騙し合いなので自ずとゲーム敗者へ追い込まれる)ような世界情勢があり、そして世界的なバブルを発生させて現在の金融危機があります。 こういった事は以前から懸念されていましたが、バブルに踊った結果、懸念の声はかき消され、市場原理主義という方向へ世界経済は進み続けてきました。 また保険をギャンブルだと言う人がいるように、保険は見方によっては元々ギャンブル性を十分に持ち合わせています。その為厳しいルールの下で運営されていましたが、「市場原理にゆだねる事こそ善であり、それが合理的である」という風潮が世界中に蔓延したため、規制緩和と共にどんどんギャンブル性を強めリスクマネーへと資金は流れ続けて来ました。 銀行破綻などの直接的な原因の可能性もありますが、上に書いたような事が原因の事もあります。
お礼
ありがとうございます! 確かに言われてみれば「保険」がどうのこうのと言っていました。保険をギャンブルだとする考え方ははじめて聞きましたが、確かにその通りですね。 恐らく銀行の破綻ではないと思いますので、edoduki2さんのおっしゃるとおり、ハイリターンな保険だと思います。 とても役に立ちました。ありがとうございました!
お礼
ありがとうございます。 人それぞれですね。