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エネルギーの定義

物理にはいろいろなエネルギーがありますがそれはどのように定義されているのですか? どうやってその式が導き出されたのか、高校生にわかる範囲で教えてほしいです。 運動エネルギー 1/2 mv^2 重力による位置エネルギー mgh 弾性力による位置エネルギー 1/2 kx^2 静電エネルギー 1/2QV 光子の持ってるエネルギー νh などなど

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回答No.2

  エネルギーは、まず最初は、「仕事量」として考えられました。もちろん、ギリシアの哲学などでも、こういうことは考えたのですが、それは古代の自然学の話で、ここでは、おいておきます。 仕事量というのは、簡単には、荷物を運ぶことから多分思いついたのだと思います。例えば、重さ20キログラムの荷物を背負って、10キロメートルの距離を歩くと、たいへん疲れます。200キログラムの荷物なら、10個に分けることができるなら、10人の人に分担して運ばせるとよいということになります。 これは、荷物を運ぶという「仕事」の量の話です。この話から、荷物がたくさんあると、それに比例して、大勢の人が必要になり、手間もかかることが分かります。 ある仕事Aというのを完全に行うのに必要な労力を、例えばaの大きさだとすると、Aの仕事の量が、100倍になれば、100aの労力が必要になります。つまり、仕事は、それを果たす労力と比例するということになります。 実は、荷物を運ぶのに、力やエネルギーつまり仕事の労力が必要なのは、重力に逆らって、重いものを持ち上げているのに力や労力がかかるので、ある荷物を、どこへも持って行かないで、背中に担いで立ったままでいても、疲労しますし、1時間も立っていると、3キロメートル運んだのと、同じ仕事をしたことにもなります。 これは、運ぶのにエネルギーが必要なのではなく、重力に逆らって、重いものを持っているのに、エネルギーが必要だということです。(だから、人間が肩にかつぐのでなく、車輪の付いた荷車などに乗せれば、あまり力を使わず、労力もなしで運べます。理論的には、摩擦をかぎりなくゼロに近づければ、どんな荷物でも、ごくわずかなエネルギーで、遠い距離を運ぶことができるのです)。 しかし、重いものを高い山に運ぶ場合、どんなに車輪の付いた荷車を使おうと、レイルの上に乗ったトロッコとかを使おうと、どうしても、一定のエネルギー=仕事量が、荷物の重さに応じて必要になります。 井戸から水を汲み上げる場合も同じで、ある深さの井戸から水を地上に汲み上げるには、どんなに工夫しても、最低限、必要な仕事量というものがあります。 この必要な仕事量は、山にものを運ぶ場合だと、運ぶものの「重さ×高さ」で決まって来ます。井戸から水を汲み上げる場合は、水の量、つまり「水の重さ×汲み上げる高さ」で決まって来ます。 これを、式で書くと、m(重さ)×h(高さ)になるのです。 山にものを運びあげるとか、水を地下から汲み上げるとかの場合、理論的に、こういう式で表される仕事の量が必要になるので、この仕事量を、エネルギーと呼びます。 他方、ピッチャーが投げるボールのことを考えてください。ピッチャーは、遅いボールや速いボールを投げることができます。貴方がキャッチャーとして、ボールを受けていると、速いボールを受け止めたときは、ずしんと手に重さを感じ、場合によっては、身体が、後ろに後退します。 この運動しているボールが速いか遅いかで変化が出ているのは何故かというと、これは、運動するボールには、エネルギーがあるのだとされます。それは、このボールのエネルギーを使って、仕事をさせることができるからです。 先の山に重い荷物を上げる場合、荷物をトロッコに積んで、下のレイルと車輪に工夫して、一度上にトロッコが上がると、下りないよう、歯車などで止めることにします。そこで、ボールを、トロッコの後ろなどに投げて当てると、ボールが十分重くて速い場合は、トロッコが少し上に上がるのです。「反動で動く」という言い方をします。 何度も何度も、ピッチャーも疲れますから、交代で、トロッコの後ろにボールを当てていると、最後には、トロッコは、山の上まで登ります。ということは、ボールが持っていると考えたエネルギーが、山に荷物を持ち上げる「仕事」をしたことになります。 従って、ここから、運動しているものが持っている何かの力の働きができる能力は、仕事量に置き換えることができるのだということが分かります。 >重力による位置エネルギー mgh これが、山に重いものを運び上げたり、水を井戸から汲み上げるのに必要な仕事量のことです。 >運動エネルギー 1/2 mv^2 質量mの物体(例えばボール)が、速度vで運動している場合、この運動を使ってできる最大の仕事量をEとすると、その大きさは、色々と計ってみると、高いところにものを持ち上げるのに必要な仕事量MgHと比べると、ボールの重さに比例して、MgHのHが大きいものになる、つまり、高いところに持ち上げることが可能だと分かりました。 また、ボールの速度Vの二乗に比例して、同じく、Hの大きさは増えて行きます。 重いものを高いところに持ち上げると、仕事量が必要になるのですが、この仕事量は、そのまま消えるのかというと、違って、重いものが下に下りて行く場合、この重いものは、仕事をすることができます。 高いところにある水が低いところへ下りるとき、あいだに水車を入れると、水車が回って、その回転を使って仕事をさせることができます。 仕事をした量、つまり仕事量は、エネルギーの大小で考えると、大きなエネルギーは大きな仕事量をこなすことができ、エネルギーと仕事量は比例するのだということが分かります。またエネルギーは、高いところへ持ち上げたものは、下におろすとき、仕事ができることから、「消えてなくならない」ものだということが分かりました。 これを、「エネルギー不滅(保存)の法則」と言います。 他方、蒸気機関車を使うと、高いところに、重い荷物を持ち上げることができるのです。蒸気機関車は、熱を発生させると動きます。このことから、エネルギーは熱に置き換えることができ、その逆も可能だということになり、熱もエネルギーの一つの形であることが分かりました。 重いものを高いところに持ち上げるという仕事を基準に考えると、運動しているものは、そういう仕事ができる能力を持っている、つまり「運動エネルギー」があり、また熱も、そういう仕事ができる、つまり「熱エネルギー」を持っているということになります。 磁石は鉄を引き寄せますが、これもエネルギーとして仕事になります。電気も、互いに引き寄せたり反発したりするので、これをうまく利用すると、電気の流れから、仕事をさせることが可能で、電気もエネルギーを持っていることになります。 ばねも、同じように仕事ができます。光は、光電素子というものを使うと、電気の流れを生み出すことができ、エネルギーが生まれるので、光もエネルギーを持っているということになります。 「エネルギー」というのは、実は何か分からないのです。分かっているのは、「仕事ができる」ということです。運動や、熱や、重力や、電気や、ばねや、光のエネルギーというのは、一定の式を介して、エネルギーが別の形に置き換わることができるからです。 雷は、電気のエネルギーですが、稲妻にあるように、光のエネルギーに変わりますし、雷に打たれると黒こげになるのから分かるように、熱エネルギーにも変化します。 運動している物体には、エネルギーがあるのですが、これをある数字で表現すると、この数字に対応した大きさの物体を、例えば、1メートルの高さに持ち上げることができるとか、ある量の熱を発生できるとか、電気や光を発生できるということが分かっているのです。 エネルギーとは何か分からないのですが、仕事ができる能力の大きさだと定義ですます。エネルギーは色々な形を取って、熱と電気では、違うものですが、エネルギーの大きさということでは、一定の関係があるのです。 >1)運動エネルギー 1/2 mv^2 >2)重力による位置エネルギー mgh >3)弾性力による位置エネルギー 1/2 kx^2 >4)静電エネルギー 1/2QV >5)光子の持ってるエネルギー νh これらは、エネルギーの大きさの関係を示す式で、どうやって導いたかは、2)の位置エネルギーは、物体の質量mと、hに比例することが分かっているので、これに係数としてg=9.8を付けると、1kgの物体を、1m高くあげるのに必要なエネルギーは、9.8J(ジュール)となります。 このように、エネルギーの大きさを定義するのです。そのとき、このエネルギーに等しい仕事をする運動エネルギーは、運動物体の質量を1kgとすると、大体、4.4m/秒であり、質量や速度を色々変えて、どう対応するかを調べると、(1/2)mV^2 という式になることが分かったのです。 他のエネルギーの式も、エネルギーは交換可能なので、1kgのものを1m高く持ち上げるのに必要な仕事で、熱の持つエネルギーを決めると、ある式が出てくるのですし、今度は、そういう一定の熱を生み出すには、どれぐらいの電気があればよいかで、電気のエネルギーの式が出て来るというように、すべて、実験で確認したのです。 理論的に予言したり、計算したエネルギーの式もありますが、すべて実験で確認しています。  

ONEONE
質問者

お礼

長々とご説明いただきありがとうございました!!

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その他の回答 (1)

  • nubou
  • ベストアンサー率22% (116/506)
回答No.1

どうやってその式が導き出されたのか: エネルギーは導き出したものでなく合理的だと思われる定義なのです

ONEONE
質問者

お礼

う~ん、そっか~。どうもありがとうございます。■

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