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派遣問題、派遣先より派遣会社の責任は?
派遣問題で、派遣切りをする派遣先企業がやり玉に挙げられ、また派遣そのものの禁止を叫んでいますが、派遣会社に対する責任追及や規制についてあまり議論を聞きません。 そもそも派遣労働者を雇っているのは派遣会社ですから、「責任のある当事者」は派遣会社のはずです。 派遣事業の社会的意義というものを考えると、雇用の流動性に対する貢献でしょう。そこに対しての責任をもっと明確に規定すべきです。 我々が彼らに求めるものひとつは、労働力需給のマッチングです。現在の不況下・雇用状況の悪化においても、農林水産業や医療介護など労働者不足が常態の業種や産業が数多くあります。そのミスマッチを解消することこそが彼らの社会的な存在意義なのです。労働市場開拓や労働者投入に対するなんらかの義務を持たせなくてはなりません。 またビジネスとして考えた場合、「コスト」についての明らかな不合理性があります。彼らの扱う商材は「人間」です。それには「物」を商うよりもっと高い「コスト」がかかってしかるべきでしょう。 「物」を商うビジネスでさえ、ストックしておけば「資産」としての課税やスペース・管理コストがかかります。登録型派遣業では、ストックにどれだけコストがかかるでしょう。調達費を別に考えると在庫にかかるコストはゼロです。これはおかしい。 例えば派遣登録者に対する補償を義務化する。そうすると常用型派遣と同じになってしまうという議論があるかもしれませんが、そこは派遣労働者側の利便を考えて選択肢を残しておくべきでしょう。、複数の派遣会社に登録できることや補償内容も拘束の度合いに応じて変えるなどが考えられるでしょう。 闇雲に禁止するのは知恵がありません。 使える「オプション」は多ければ多い程よい。それが結果的に全体最適化をもたらすと考えます。 ・・・というような議論を聞かないように思いますが、何故でしょう。
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- kurotonbo
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質問者の論について全面的には同感できないが、かなりの部分理解できます。 現在、確かに「派遣元」より「派遣先」に対する批判が(少なくとも報道で見る限り)強いが、確かに理屈上は「派遣元」の責任こそもっと追及されるべきでしょう。そもそも単純労働への「派遣」は、かつて盛り場周辺や東京浅草・大阪釜ガ崎等のドヤ街で毎朝、その日飯場で必要な数だけの日雇い人夫を集めトラックで現場に送り込むということをしていた連中(多くは暴力団がらみだったとも云われている)のやっていたことを、かっこいい名称で云っているだけのこと。このような「派遣業」を規制緩和の名目のもとに大っぴらに認めたことがそもそもの間違い。 「派遣先」批判は、キャノンも含めた大企業が「容易に首を切れる便利な労働資源(「派遣先」企業は決して彼らを労働者=人間として認めていない。あくまで部品やボルト・ナットと同じものに過ぎないのだ)として、非人間的な扱いであることに目をつむり、合法的に活用してきたことの責任を問われているのです。 「派遣」問題は、専門的職種と単純労務と区別して考えることが必要でしょう。また、学生アルバイトと主婦のパート、一家の生計に責任持つ人間の職等区別して議論すべきでしょう。また、一律全面禁止か今のままで結構ではないかという両極端に走らず、先ず「派遣業」を誰でも簡単に行なえるということを改め(「派遣元」が社員として雇用し、社会保険等の責任を負わせる)、「派遣」形態を認める職種を限定する、そして中長期的には正規・不正規にかかわらず同じ仕事には同じ賃金(時給)を支払うという制度が必要です。 財界の連中は、「派遣(低賃金労働力)」がなくなれば日本経済の国際競争力が失われる」といっていますが、これって、生活も出来ないような状態で働かせなくてはならないのだといっていることで、「日本は新版奴隷制」経済といっていることになりませんか?
- jamiru
- ベストアンサー率5% (170/3044)
優秀な業績の派遣会社に責任だなんてとんでもありません。 優秀な派遣会社は安い使いやすい労働力を提供し、尚且つずぐに切れる契約をする仕事なので彼ら立派な社会人なのですよ。 みんな優秀で即戦力な仕事できる人が大好きでしょ? 社会人は仕事が出来て認められますからね。 世間が仕事が出来る人を求める限りマイナスを生み出す仕事でも立派にこなそうとする人が出てくるものです。 被害者とも加害者とも取れますね。
お礼
ありがとうございます。 「優秀な業績の(派遣)会社」に責任が問えないという論旨がよく分かりませんが 仮にそれが正当なら、トヨタもキャノンもソニーもイノセントということになります。 つまり、派遣会社以前に、派遣先に対する批判も不当であるということでしょうか。 仰る意味が良く飲みこめてませんので、ご容赦ください。
- oska
- ベストアンサー率48% (4105/8467)
>派遣問題、派遣先より派遣会社の責任は? 派遣会社には、二種類存在します。 一つは、派遣会社の正社員として他の企業に人材を派遣する。 一つは、派遣希望者が派遣会社に登録して、他企業に人材を紹介する。 昔から存在する派遣会社は「単純労働者の派遣を拒否」していますから、今の原状でも「何ら問題なく、派遣契約が更新」されています。 小泉政権下で「単純労働者の派遣が合法化」され、竹の子のように「単純老走者専門派遣会社」が誕生した経緯があります。 何の能力も無く「力だけはあります」という派遣社員が、契約打ち切りで被害者面をしているに過ぎません。 某大手工場では「機械(ロボット)化」を推進していましたが、行政側から「待った」がかかり、単純労働者の受入を行なった会社もありますよ。 派遣会社の責任ですが「派遣希望者の能力を確認しないで、何人欲しいと企業から要望されると、そのまま人数を提供した」事が問題ですね。 派遣社員一人当り「3割から5割をピンハネ」して利益を出しています。 派遣会社と直接雇用契約を結んでいる(派遣会社正社員)者は、派遣会社に正社員としての権利を主張し、会社側も正社員として対応しています。 不景気下でも、責任が十分あります。 ただ、派遣会社に登録しているだけの場合は「派遣社員自身が経営者であり雇用者」です。 派遣会社と契約を行い、その契約に従って派遣先で労働力を提供する。 彼らは、派遣先企業に「責任追及」を要望していますが全く無意味です。 言い方が悪いですが「自業自得」の面もあります。 そもそも、派遣契約がなくなると「住所不定」になる事自体異常です。 昔の期間工・出稼ぎでも、派遣契約が終われば家に戻ります。 ニュースを聞いていても、考え方が非常に甘い!と感じます。 後輩は、派遣期間中に介護師・ヘルパーの勉強をしていたので、契約切れ後の4月から「正職員として老人ホームで勤務」します。 まぁ、法整備が整っていませんから「法律論では対応できない」のが頑丈です。 誰もが了解しているのは派遣社員も「正社員と同様に一月前に解雇通知、若しくは一月分の給与を支払った上で即解雇」です。 派遣契約が切れたから「今日でお終い」では、派遣会社の行為は違法という事だけです。
お礼
ありがとうございます。 仰せの如く、問題は登録型の(単純労働への)派遣ですね。 派遣先企業に対する「責任追及」は無意味だし、そもそも自業自得というご指摘は、正直同感です。 今ある「法律」の下の議論ということでは、派遣先企業の派遣切りへの批判も成り立たないでしょう。 ただ逆に、それと同じ土俵での議論として、派遣会社批判が少ないのは何故なの? という疑問でした。
- eroero1919
- ベストアンサー率27% (3007/11113)
おっしゃることは一理も二理もあると思います。しかし、その議論が出てこない最大の要因は「そうすると雇用形態の本質そのものの議論になる」からだと思います。 戦後日本では、正規雇用で社員の人生そのものを丸抱えすることによってその引き換えに高い生産性と忠誠心を手に入れていました。しかし、バブル崩壊後いわゆるグローバル化によって企業も社会も柔軟性と即応性が求められるようになりました。しかし、いわゆる正規雇用ではこの柔軟性と即応性に対応できないので非正規雇用そして派遣労働業というのがその隙間を埋める形で大成長してきたわけです。 しかし、今度の金融危機で、その雇用形態のあり方も問われるようになりました。そうなると、現在の「正規雇用(正社員)」と「非正規雇用」というスタンスそのものがどーなのよ、となります。しかし昔のように「正規雇用を増やす」というのは現実的にほぼ不可能といっていい状態です。そうなると、非正規雇用者を含んだ全労働者のセーフティネットのために正規雇用者も既得権益を手放さなければならなくなります。正規雇用者は「クビにもならず生涯雇用が約束され、ボーナス、退職金がしっかり入る」のがメリットです。そのメリットを捨てることは全ての正社員には「とうてい受け入れられない」ことだと思います。 >農林水産業や医療介護など労働者不足が常態の業種や産業が数多くあります この話は最近よく出てくるのですが、実はみなさん全く机上の空論になってしまっているんですね。タクシー、農林水産業、介護などの労働者が不足している産業には全て共通していることがあるんです。 それは、「給料がものすごく安い」です。 例えば介護業界は実は若い世代でも関心が高い業界です。しかし、非常に定着率が悪いんですね。以前テレビでやっていたのですが、ある若い介護職の方が転職を決意したんです(金融崩壊以前の話)。理由は、就職して5年以上経験し夜勤もこなしているのに収入が手取りで15万円以下で、今後給与が上がることも見込めないからです。手取り15万円程度なら、週休二日日勤でアルバイトでも稼げる金額です。本人は「働いていてやりがいはあるが、欲しいものも買えない」といっていました。 タクシーも、主に夜勤が中心で手取り20万円程度だそうです。工場勤務なら、夜勤が中心なら30万円はいくと思います。農業に至っては、それで生活できるなら誰も兼業農家なんてやらないでしょう。 また、他人に気を使うのが嫌だから工場で働いていた人だって大勢いるでしょう。私の知人でも、知らない人に頭を下げて生活する(要はセールスマンとかそういう商売を指しています)のが嫌だから機械いじりの仕事をしている人がいます。そういう人たちに「仕事はあるんだから老人のシモの世話をしろ」といっても無理な話です。 例えば、私はクレームの処理をする仕事を知っています。自分が全く悪くないのに、クレームを聞いて謝る仕事です。結構そこそこ稼げますし、だいたいいつも求人しています。こんな仕事あなたできますかといわれても、多くの人は無理でしょう。実際問題、人格否定の言葉を投げつけられてノイローゼになって辞める人もいます。1年以上持つ人はなかなかいません。そこでは常に人出が不足しているので、そこに工場をリストラされた人が送られてきても、到底持たないでしょう。 雇用のミスマッチの問題は、「余った人を足りないところに回せばよい」というほど単純な問題ではないんですよ。
お礼
ありがとうございます。 仰せの如く、終身雇用から流動的な労働市場へのシフトというのは日本でも時代の趨勢ですね。 また、人手不足は賃金も含めた労働条件の劣悪さの結果だというのも、その通りと思います。 興味深いのは、(タクシーは別にして)農林水産業にしても医療介護にしても労働力の大きなニーズがあることです。 つまり需給バランスから単純に考えると売り手市場のはずです。 こういうケースでは、誰がどのようにバランスの適正化を行っていくのでしょうか。 当然そこには企業にとってビジネスチャンスがあるわけです。 派遣企業には是非そこを切り拓いていってもらいたい。 せっかくのこういう機会に派遣産業を叩くことも、そのインセンティブのひとつになるのではないかと考える次第です。
- nature345
- ベストアンサー率15% (155/977)
何でも初めに作ったときは大まかなルール、しかし期間がたつと それぞれが都合のよい方向に改善した傾向の結果では無いでしょうか だからお互いが今のような結果になった。 他にも{例が悪いですが}コピー文化、CDなどでもあとで気が付いたら どちらも不都合が多くなった。 悪い自由の例が公に出でいる。
お礼
ありがとうございます。 現状の問題を「改善」する法律改正が次々速やかに行われると一番良いのですが。 日本はいつもToo late,Too littleですからね。 困ったものです。 (^-^;A
そもそも派遣会社って、使い勝手が良いように派遣契約というスタイルで従業員を雇用したいが為に生み出されたものではないですかね。 需要が生み出したことになるわけだから、そんな手前勝手な都合だけで生み出された派遣会社はむしろ被害者なのではありませんか。 以上
お礼
ありがとうございます。 派遣会社が被害者 というのはまるで思いもよらない観点で、 驚くと共に参考になりました。
お礼
ありがとうございます。 単純労働の派遣業はビジネスとしては不適当だという論旨と理解しました。 いづれの産業も功罪併せ持つものですから、一方的にそう断ずるのにはいささか違和感がありましたが、 ある社会において容認されないビジネスというのが実際あるのだということに 遅まきながら考えが及びました。 例えば「売春」や「臓器売買」などは、 提供者利用者共に納得の上であるにも拘わらず非合法とされています。 いわゆる「被害者のいない犯罪」です。 「DNA医療」「クローン医療」「代理母」もそうなる可能性があります。 今最も我々に身近な「医薬品の通信販売」も同様でしょう。 そのビジネスが我々の社会が受け入れるべきものなのかどうかということを考える上でも この機会に、派遣先(利用者)だけではなく派遣会社の責任についても大いに議論することが必要ではないかと、 さらに思いを強くした次第です。