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酸化還元の化学反応式
こんにちは。 家庭教師先の生徒(高1)のレポート課題に詰まってしまいました。 酸化還元反応の実験レポートで, A:でんぷん+ヨウ化カリウム水溶液 B:でんぷん+ヨウ素溶液 をつくり,それぞれ他の試薬を入れて変化をみて,化学反応式を作ります。 ここで濃硝酸(だったと思います…)を入れたとき,生徒の記録には A:溶液が青くなった B:色がうすくなり,青い沈殿があった と書いてありました。 以下が質問です。 まずAの化学反応式は HNO3+H(+)+e(-) → NO2+H2O …(1) 2I(-) → I2+2e(-) …(2) (1)×2+(2)に2K(+)を加えて 2HNO3+2H(+)+2KI → 2NO2+2H2O+I2+2K(+) としたのですが,左辺のH(+)をどのように処理したらいいのかわかりません。 酸性下という条件もなさそうなので,SO4ではないし…。H2Oでしょうか? 考え方を教えて下さい。 次にBの反応なのですが, 青色ということはI2が存在しているのでしょうが,沈殿するわけがわかりません。 HNO3とI2が反応してHIが出来ても,HIって無色だし,沈殿するんでしょうか? 反応機構を教えて下さい。 以上2点です。よろしくお願いします。 ちなみに化学はセンター試験レベルまで勉強しました。
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まず、Aの反応について。 両辺に「2×NO3(-)」を加えればよいと思います。 完成した反応式は 4HNO3+2KI→2NO2+2H2O+I2+2KNO3 です。 硝酸イオンならば、溶液中に多量に存在しているので、付け加えてもOKのはずです。 Bの反応について。 ヨウ素溶液とは「KIとI2の混合水溶液」のことです。 その溶液中には「I3(-)イオン」が存在しており、溶液の色は褐色です。 ヨウ素溶液にでんぷんを加えると、ご存じの通り「ヨウ素でんぷん反応」がおこり、溶液は青色になります。 この状態の溶液に濃硝酸を加えるということですよね? 溶液中のI(-)が濃硝酸により酸化されて、さらにI2を生じ、それが沈殿したとしか考えられないです。 通常、I2が青色になるのは、でんぷんの構造(グルコースがらせん状になって重合している)内にI2が入り込むからです。
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- anisol
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高校の教科書を見てみると、確かに「希硝酸ではNO、濃硝酸ではNO2」となっていますね。私の勘違いのようです、失礼しました。 ヨウ素酸イオンはでんぷんでは呈色しません。つまりヨウ素はこの実験では酸化されていないか、酸化されていても一部と思います。「色がうすくなり…」というところからは一部は酸化されているようですが、もちろんでんぷんが変化したためである可能性もあります。 実際に実験室で100g単位のヨウ素酸の結晶を作る場合の方法として、加熱した発煙硝酸(硝酸より強力)を使った手順が書いてある本もあります。質問の実験の条件は穏やか過ぎるかもしれません。 「教科書的な答え」というのは「先生が起こるであろうと期待した反応」という意味です。先生の意図を読むというのも邪道だとは思いますが、あえてBの実験をする理由は先の回答の内容しか私には考えられないので。
お礼
こんばんは!またまたありがとうございます☆ 回答を見ながら生徒とあーだこーだ話して, なんとかレポートは仕上げることができました。 個人的には,単純で簡単な実験なんじゃないかな~と思っていたのですが, 色々な見方・考え方をここで聞くことができてよかったです。 ありがとうございました。
- anisol
- ベストアンサー率48% (146/301)
この反応では、 A: ヨウ化物イオンがヨウ素まで酸化された B: ヨウ素がヨウ素酸イオンまで酸化された が、教科書的な答えになります。 H+は濃硝酸からくると考えてかまいません。反応式は 8HNO3 + 6I- → 3I2 + 2NO + 6NO3- +4H2O 3I2 + 10HNO3 → 6HIO3 + 10NO + 2H2O と書かれている本があります(高木誠司:「新訂 定性分析化学 中巻」、南江堂)。 濃硝酸を還元したとき直接出てくるガスはNO2ではなくNOらしいので、こちらの反応式のほうが適当かもしれません。 Bでは親水コロイドのでんぷん分子が、過剰に加えた濃硝酸で塩析されて沈殿したんだと思います。
お礼
anisolさんこんにちは。回答ありがとうございます! 濃硝酸はNO2と参考書には出ていますが,実際はNOが出てくるんですか? びっくりです。 レポートには間に合わないかもしれませんが,その本も見てみたいです。 こちらの反応式も生徒に話しておこうと思います^^ Bは塩析ですか!思い付きませんでした。 確かにでんぷん分子はコロイドだから,沈殿するのも納得。。。 でも,ヨウ素酸イオンというのはでんぷんで青色になるのですか?
お礼
mosazouさんこんにちは!回答ありがとうございます。 Bの反応はよくわかりました。 ヨウ素溶液をすっかり忘れていて,I2とHNO3を一所懸命いじってました(^^; そっか~I2は水に溶けないんでしたね。 お恥ずかしいです(>_<) Aの反応なんですが… 確かにNO3(-)は豊富だと思うんですが, HNO3って全部還元されてNO2になるわけではないのですか? せっかく半反応式を作ったのに, 右辺にKNO3が残っているのはなんだか不思議な感じがします。 そういうものなんでしょうか??