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漢字「男」の成り立ち
「男」を手元の字書で引きました。 田+力。田は耕作地の象形。力はちからのあるうでの象形。 耕地で生産する働き手、おとこの意味。 「耕地で生産する働き手を男」としていることに疑問をもちました。 「田」が耕地ということであれば、そこで働くヒトは、むしろ「女」ではないのでしょうか。 男のイメージは、原野を開拓したり、漁や猟をしたり、交易に出かけたり、抗争したりという感じです。 未開の部族のなかには、女がせっせと働いて、男は、ぼーっと過ごしている部族もあるそうです。 「畠・畑」は和製漢字で、中国語では「田」だけですね。 「男」という漢字が、いつ頃、中国のどこで生まれたのか知りませんが、 漢字文明が生まれたのは黄河流域なので、漢字の「男」ができた頃の田は、水田ではなく畑地か果樹園だと思っています。 ここでは男も女も一緒に働いていたことでしょう。 「田+力」は、「耕地で生産する働き手」を表しているのではなく、「耕地を力作業で作り出しているヒト」を表していると解釈して、漢字の「男」が成立したと言うなら分かります。 古代中国の社会制度、男女の役割、農作業の実態などをまったく知らない者(質問者)が想像しただけの話です。 さて、教えていただきたいのは「男」の字義です。 耕地で生産する働き手なので男とする以外の解釈はありますか。 このような説もあります。 http://www.gaba1000.biz/kyu/index.html 自説でもかまいません。 私はまったくの素人で想像するのを楽しみにしていますので、自説をむしろ歓迎します。
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あくまでも憶測ですが, 男というようなごく身近な概念を表す字を作るのに, 田という漢字と力という漢字をわざわざ足し合わせる必然性は乏しいです。 女だって田畑で働くというのはその通りです。 やはり既にあるように「士」(ひょっとすると,「夫」や「父」など別の字かもしれませんが。)がおとこを意味するもともとの字であると考えます。 男は別の意味の言葉だったと考えます。 じゃあ男がどんな意味だったかというと,それは自説でないんで申し譯ないですが, 白川静の「字統」では 「田と農具のすき(力)を合せて耕作のことを示すが,古い用法ではその管理者をいう。」 と言っているので,すなおにそれでいいと思っています。
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1番です。 歴史に詳しいわけではありませんが、農業経験者としてひと言。 米には陸稲というものがあります。 戦後食糧不足のときに、私の家では畑で陸稲を作りました。 ですから 米=水田 と決まっているわけではないと思います。 沢山の水田へ水を引くのは大変なことです。 川に面している水田は極わずかです。 大抵は延々と長い曲がりくねった細々とした水路から水を入れています。水は高きから低きへしか流れませんので、多くの水田へ水を引くのは大変難しいことです。 ですから、稲作が始まった頃は、水稲ではなく、陸稲ではなかったかと思っています。 そんなところから、中国では「田」は必ずしも水田ではないと思います。単に耕地と考えたいですね。 >「畠・畑」は和製漢字で・・・。 ↑このお話を聞いてますますそのように思いました。 古代中国は母系だったらしいです。 入り婿です。 「婿」という漢字の女偏は、そんなところに由来してませんでしょうか。 >田」という象形からは、四角い区画を作り出した国家権力を想起します。 >開発・開墾に駆り出されたおとこの匂いがします。 戦争で負けた方の男が奴隷にされ、開発・開墾に使われたということはあると思います。 なんだか、取り止めがなくなってきましたが、ご研究の一助になればと思い、回答しました。
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再度のご回答ありがとうございます。 漢字文明は、黄河流域で生まれたと思います。 多分「男」という字もそうでしょうが、黄河流域は麦作ですね。 日本語では、田んぼではなく、麦畑というのでしょうね。 私は、男という字が「田で働くヒト」からできたという解釈に、まだ納得していません。 満足な農具がない時代に田を耕す力作業が大変だったろうことは、理解しています。
こんにちは、よろしくお願いします。 農家出身です。 田畑を耕すのには力が要ります。 クワで耕す。鋤で鋤く。 いずれも力が要ります。 田畑を耕す能力:(1)牛馬 (2)男 (3)女 の順。 牛馬を扱うのも男のほうが得意でしょう。 従って、「男」は田畑で働く人 だと思います。 当初は、「男性」という意味よりは「田畑で働く人」の意味が強かったと聞いています。 「男性」という意味の強いのは「士」らしいです。 「士」は勃起したペニスとのこと。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。 私は農業の経験はないですが、「田畑を耕すのには力が要ります。牛馬を扱うのも男のほうが得意でしょう。」は、よく分かります。 老若男女が田で一緒に働いていたのでしょう。 力を込めて懸命に働くおとこを表す字には「男」が最もふさわしいと「男」という字を作った人は思ったに違いない。 束の間かも知れないが平和な時代の田園風景を想像します。 「男」の字義をいつ頃、誰が決めたのかは知りませんが、その当時以降、考古学上の発見があり、歴史学は発展しているはずです。 「男」の字義について、他の見方をした例はないのでしょうか。 「男」という字がいつ頃できたのかは知りませんが、殷の遺跡で「男」と書かれた遺物が出ているそうです。 「田」という象形からは、四角い区画を作り出した国家権力を想起します。 開発・開墾に駆り出されたおとこの匂いがします。
お礼
ご回答ありがとうございます。 「男というようなごく身近な概念を表す字を作るのに, 田という漢字と力という漢字をわざわざ足し合わせる必然性は乏しいです。」の考え方に まったく同感です。 「女」という字と比べても「男」は不自然です。 だから、「男は別の意味の言葉だったと考えます。」のお考えに同感です。 『字統』の解説なら十分納得できます。 ところが、小学生向けの字書にも「男」という字の成り立ちを、田畑で力強く作業しているヒトを表すと解説されています。 このサイトの過去の質問・回答を読んでも「田で働くヒト」との解釈が多いです。 そこが納得できなくて質問した次第です。